宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

屋根が開いた

2020年05月06日 21時59分11秒 | Weblog

電源ボックスを持ち込んで二日後、何とか時間に隙間を見つけて丘に上がった。ボックスをコンセントと繋いでブレーカーをON。まず屋根の両側のウインチに給電する。動いたことは動いたが、動作が逆。そう、ウインチのフックとワイヤーの繋ぎ方を忘れている自分に驚いた。苦笑しながらワイヤーを繋ぎ換えてもう一度スイッチを入れる。騒音と共に屋根が少しずつ北にずれていった。いったい何時から屋根を開いていないのだろう、そう思いながらスマホで自分のブログを探してみた。どこまで遡っても出てこない。ようやく見つけた日付は2017年4月25日。ひどい話だ。まる3年屋根を開けず赤道儀も動かさなかったことになる。これでどこが天文ファンだ。そう思いながら久々に広がった観測デッキからの景色を楽しんだ。南に向けて写した何枚かの写真を繋いだのが上のパノラマ写真だ。青空ならもっときれいな景色になると思うが仕方が無い。嬉しくなって外に出て、竹取庵の屋根が開いた姿を写す。

次に20センチを載せた赤道儀を見てみた。こちらも、もう本当に汚い。垢だらけといった感じ。潮風に吹かれて表面にカビも生えていた。ごめんごめんと謝りながらとりあえず表面を水拭きする。さすがにちゃんとしたメーカーの赤道儀だけある。汚れを落とすと錆びたバランスウェイトのシャフト以外はすっかりきれいになった。塗装に傷みもない。

各コネクターを磨いて接触をチェックし、恐る恐るこちらにも火を入れてみた。動く。ちゃんと動く。低速も中速も高速も。今日は残念ながらパソコンは持ってきていない。きちんとコントロールできるかどうかはまた新しいパソコンを持ち込んでからにする。
いままでこの赤道儀をコントロールしていたノートパソコンは2台。このうち1台は風雨に晒されて電源を入れてもうんともすんとも言わなくなった。もう1台は何とか動いたが、OSがWindowsXPのままだったのでここで廃棄する事にした。思えばよく頑張ってくれたものだ。新しいパソコンとは言うものの、もちろん2台とも家で使っていたWindows7のノートパソコンを10にアップデートしたものだ。コンセプトは多少窮屈だが、望遠鏡のコントロール程度なら全く問題ない。問題なのは雨風と塩水で壊れてしまったガイドスコープの目になるカメラだ。今入手できるのは最新版で、これでは望遠鏡に直接は付かない。ここも改造の必要がある。そして、それらが終わったら次は止まったままのデッキの床の工事だ。いつになったら星が撮れることやら。

 

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丘をなでる初夏の風

2020年05月05日 11時24分21秒 | Weblog

世界中に吹き荒れる新型コロナウイルスの嵐。僕の職場でも外部を遮断して、ただひたすら内勤を続ける日々が続いている。いつもならゴールデンウィークには、それにふさわしい企画を立てて来客を待ち受ける。しかし今年はそれが無く五日間の連続休暇だ。悪天候だった前半を避けて昨日上がったみかんの丘。そこは甘い匂いに包まれていた。去年散々だったみかんが今年はたくさんの花を付けている。あの異常気象を生き延びたみかんの木達だ。

丘の一角には、これもまた激しい気候を耐え抜いたマツバウンランもかわいい花を咲かせていた。その花を初夏の風がなでる。周りの木々ではウグイスたちがかまびすしい。コロナ禍で世間は外出規制とか3密の防止とか騒いでいるが、丘にはちゃんと初夏がやって来ていた。ここまではウイルスも来まい。そう思いながら思い切り深呼吸。気持ちが良い。

丘に来るのは2か月半ぶり。もっとも何もしていなかった訳では無い。2月の末に持ち帰った電源ユニットをプラスチックケース内にパッケージングしてブレーカーを通し、それぞれのユニットの出力にターミナルを加える作業をしていた。あの忌まわしいスズメバチ騒ぎで観測デッキの妻が開きっぱなしになり、海からの潮風や雨が吹き込んで電源も含めてすっかり傷んでしまったためだ。

ケースを取り付けるのは壁だが、その壁は今改めて内装を進めている。それが終わってからの工事となる。今日はとりあえず動作チェックだ。ユニットが動作不良になって以来屋根を開ける事も出来なくなっていたが、それだけは解消したようだ。次は赤道儀を含めた観測システムの再構築。こちらのほうは手間がかかる。

穏やかな景色の中で時が過ぎてゆく。この連休、もう一日来る事が出来るだろうか。来られたら次は竹取庵の外壁の防虫防腐塗装と観測ユニットのメンテナンスに手を付ける。竹取庵の外には早くもアシナガバチが巣作りの場所を探しにやって来ていた。勘弁してほしい。次に刺されたら命が危ない。

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