美術の学芸ノート

中村彝などの美術を中心に近代日本美術、印象派などの西洋美術、美術の真贋問題、個人的なつぶやきやメモなどを記します。

2021-6-13までの呟き

2021-06-20 19:32:00 | 日々の呟き
日本芸術院の改革案を文化庁の有識者会議がまとめたと、今日の読売新聞社説が取り上げている。

日本芸術院の年間予算は5億円超え、定員は120人。年金が支給されているが、成功した芸術家にそもそも年金が必要なのだろうか?

読売社説は写真・映像、マンガ、映画を分科として創設する日本芸術院の改革案を妥当だと支持している。

会員選考方法について、有識者会議の改革案では、文化庁が選ぶ外部の有識者と現役の芸術院会員がそれぞれの候補者を推薦し、議論の上、部会の投票で選出する方法が提言されているという。


「版画鑑定6割偽作」と、今日の読売新聞が報告。
3作家10作品について。
3作家とは平山、東山、片岡。
それぞれ52、43、106点のうち21、13、86点が偽作だと。
鑑定したのは民間の東美鑑定評価機構。


「ロシアの人々はソ連崩壊後、急激なインフレや銀行破綻を何度も経験してきた。危機を感じると、自国の貨幣よりも信用できるモノにいち早く替えてしまう。」(田村雄)今日の読売新聞、異国ログより


ジョセフ・ナイ氏の読売記事、互いの優劣見誤るリスク にほぼ共感。
「我々が直面する最大のリスクはしばしば、我々自身の失敗の可能性なのだ。」


聖林寺の十一面観音像、今日の読売に透過X線の合成写真が載っていた。


「何一つ後悔ない」(福岡堅樹)
いい言葉だな。羨ましくもある。


大坂なおみ記者会見拒否。
これまでの会見、優しい心根が自然に表れているように見えてとてもよかった。
会見拒否、勇気や強い意志力が感じられてすごいと思った。
だが、本人にはとても辛かったのだな。


小川さやか氏の今日の読売、タンザニアー現代を生きるヒント、面白く読む。


田舎の売れそうにもない土地、税や草刈りなど大変だが、何が起こるか分からない世の中になってきたから、リスクヘッジのためやはりとっておこう。


泉鏡花の俳句がこのところ読売新聞「四季」で紹介されているが、やはりきわめて独自な詩的想像力を発揮する作家だな。
水晶を夜切る谷や時鳥(鏡花)

俳句は一見平凡さの中に独自な、あるいは新鮮な眼を求めるが、鏡花の句は最初から意外な語彙の組み合わせだ。


「でも、突然私がいなくなったら、全てはガラクタごみ。その整理が娘の手に委ねられるのは困ります。」2020年1月23日の毎日新聞にこんな投稿記事が出ていた。
これは捨てるための決心に役立つ考え方かもしれない。


今日の読売新聞、編集手帳に折るという字は祈るという字に似ているとあった。#折鶴 の祈り
お札と書いてお礼と書いたつもりの小咄が紹介されていたのもこの欄だったかな?
ちょっと忘れたけど。


女王:楽しそうにしていればいいの?
英国首相:まったくその通りです。私たちは楽しんでいますよ。

これは印象に残った。
G7 #エリザベス女王









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2021-5-26までの呟き

2021-06-20 19:15:00 | 日々の呟き
「フランス語の原文はシンプルだが…翻訳は簡単ではない。邦訳はどれもこれも誤訳だらけだとする厳しい批判も出たほどだ。」
『星の王子さま』について沼野充義氏の言葉、昨日の読売新聞記事より


みかのはら わきてながるる いずみがわ いつみきとてか こいしかるらん

高校生のころ、日立市の大甕付近、泉ケ森あたりをイメージして楽しんだ。

日立市の泉が森は、『常陸国風土記』にも記され、男女が集い、遊び楽しんだ。

日立の大甕、泉が森とは関係のない中納言兼輔の歌よりずっと古い恋や愛のイメージが保たれている。
今の高校生たちもここに来ることがあるのだろうか。


「誕生直後、どろどろのスープ状だった宇宙は約38万年経って晴れ上がる。その時の光は宇宙背景放射と呼ばれ、天球の全方向から降り注いでいる。」(#佐藤勝彦 氏)
映画のなどの創世記のイメージは宇宙背景放射のあたりと近い。もっとも「光あれ!」の前の状態も現代宇宙論は探っているが。


中島隆博氏による三浦篤著『移り棲む美術』の読売新聞での短評を読む。
著者はラファエル・コランを「フランス絵画の春信」と呼んでいるそうな。
あまり興味を唆られない評だったが、そのうち目を通してみようか。


芳賀徹著『文明の庫』の新聞評が出ていた。
著者は昨年亡くなられていたのだな。


2021年3月27日のシンワオークションで片岡球子の版画は11万円でも買い手がつかなかった。贋作版画の影響らしい。
欲しい人には今が買い時か。
今日の読売新聞記事から

草間弥生の「作品管理会社」は2019年、版画については、「真偽の確認」を取りやめたとのこと。
今日の読売新聞記事より

「スタートバーン」は2020年3月から「ブロックチェーンに作品の取引履歴などを登録するサービス」を展開した。
今日の読売新聞記事より

シンワワイズホールディングスも2021年今春、作品の裏面に施した図柄などをブロックチェーンに登録し「唯一性」を証明する試みを開始した。
←今日の読売新聞記事より
「唯一性」か。微妙な表現だな。


別にNHKの番組見てないが、『なんだか・おかしな・人たち』所収、渋沢秀雄氏の「渋沢一族」を読んだ。秀雄氏は画家を志し春陽会に出品したようだ。
「私は馬鹿正直の上に薄志弱行の徒だった。」
「頼むから文学は趣味の程度にとどめ、法科を卒業して実業をやってくれ」と父に言われたとある。

この本にある福島慶子の「うちの宿六」は、#福島繁太郎 を非常に面白くスケッチしたもので、人間、繁太郎のあまりの異様さに仰天するだろう。『#印象派時代』

同じくこの本にある東郷青児の「ヘソのない女」は、痛快きわまりない。東郷の絵は特に好きではないという人も、何の気取りもないこの文章にはおそらく脱帽だろう。

『印象派時代』などを書いた福島繁太郎の名を知っている人はかなりいるだろう。
だが、その人間、繁太郎のことを知っている人は意外と少ないのではないか。
パリのパの字も出てこない、全く気取らない、福島慶子の見た「うちの宿六」は実に実に仰天ものだ。『なんだか・おかしな・人たち』


パンクロック歌手のような髪型をした大学教授、目がぎょろっとして額が頭のてっぺんまで広い人、一見、藤田嗣治を思わせるおかっぱ頭髪の人、いずれも個性的な面々、三人の肖像写真をつくづくと眺めた。


青春の蔵書縛りぬ夏の雲 (田代青山)
いい句だな。今日の新聞の中に見つけた。








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