Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

もしFitzpatrickがDENの先発QBになったら

2016年03月19日 10時07分59秒 | NFL2016
今回は、DENに移籍するかもしれない、Ryan Fitzpatrickを調べてみました。決まる前に公開しないと、原稿を直さないといけなくなりますのでさっさと行きます。

このQBに皆さんが持つ印象はどんなものでしょう。
 
・Harvard卒でWonderlic Testを9分で回答
・ひげ
・名前の文字数が多すぎてJerseyの背中に並べるのが大変
・オードリーの若林に嫌われている
・Zeno Smith殴打事件後、NYJでまさかのブレーク
 
くらいでしょうか。
 
Fitzpatrickは2005年のドラフト7巡目、全体250位で(この年のQBとしては一番最後に)STL(Rams)に指名されて、NFL入りしました。全体1位が現KC(指名時はSF)のAlex Smithで、Aaron Rodgersが24位まで待たされてからGBに指名されたあの年です。
 
Harvard大卒の選手は非常に珍しくNFLにはこれまで数人しかいないとのこと(ちなみにNBAでは、現役のJeremy Linを含めて3人)。NFLのスカウティングコンバインで全員が受けるWonderlic Test(一種の知能テスト)を制限時間12分のところを9分で仕上げて、歴代のQBで最高点をとったそうです。まあつまり、頭がすごく良いわけです。このあたりの話は、いくつかネットに転がっているので興味がある方は探してください。
 
ただ、プレイぶりもクレバーかというとそうではないようで、パッサーレーティングはキャリア全体で80.8とそれほど高くありません。目立つ特徴があると、そこしか認識されないという副作用もあるわけで、筆者の友人の熱心なRamsファンによると、入団当時は「ハーバードを出た3番手QB」程度の印象だったといいます。
 
それでも1年目は、エースQBのMarc Bulgerが肩を怪我したこともあって3試合に先発しました。チーム2番手QBだったJamie MartinをリリーフしたWeek12の@HOUでは、310ヤードを投げてチームの逆転勝利に貢献しています。その後、3試合に先発するのですが、Week14の@MINで5INTというとんでもないことをやらかします。
 
STLで3番手QBとして2年過ごした後、CINに移籍。2シーズン目の2008年には、怪我を負ったPalmerの代わりに12試合で先発しました。その後のBUFで過ごした4シーズンでは、最後の2シーズンで全試合に先発しています。

TEN→HOU→NYJと1年ずつ渡り歩いたここ数年を見ている限りは、エースQBの座をライバルと争って勝ち取るパターンが多いようです。ともあれ、全体250位でスタートした選手としてはそこそこのキャリアといえるでしょう。
 
ただFitzpatrickが先発した試合の勝率はよくて5割、それほど強くないチームにいたこともあって負け越しが続きました。Statsから浮かび上がるのは、先ほども触れたINTの多さ。2011年シーズンは23回のINTを食らって、インターセプト王となっています。
 
2015年のNYJでも、Geno Smithと先発を争うものの2番手扱いでした。それが変わったのは、例の殴打事件ですね(前回も触れたので略)。開幕戦に先発QBの座を得てからは快進撃を始めました。
 
ここで、以前取り上げたパッサーレーティング算出式をもう一度取り上げます(ちょっと横道に逸れるので青字部分は飛ばしてもらっても大丈夫です)。
 
(a)………(パス成功率 - 30)× 0.05
(b)………(パス平均獲得ヤード - 3)× 0.25
(c)………  パス成功率 × 0.2
(d)………  2.375 - (INT率 × 0.25)
 
パッサーレーティング=((a)+(b)+(c)+(d))/ 6 × 100
 
でしたね。
 
上の式を暗算できるよう書き直しみました。
 
(a)はパス成功率から30を引いて20で割ります。
(b)はパス平均獲得ヤードから3を引いて4で割ります。
(c)はTDパス成功率を5で割ります。
(d)はINT率を4で割って2.375から引きます。
 
そしてそれぞれが、「2.375」という満点にどれだけ近いかを比較することで、選手の成績をイメージできるはずです。
 
例えばある選手が試合で(b)のパス平均獲得ヤードが13.0という成績だったとしましょう。(13 - 3) / 4 = 2.5 ですから2.375という満点を上回っています。この時点で滅多にない成績であることがわかります。
 
2015年シーズンで試投回数が30を超えたQB全56人の平均値は、パス成功率が63.0%パス平均獲得ヤードは7.3ヤードTDパス成功率は4.6%INT率は2.4%でした。56人の平均パッサーレーティングは85.7でした。
 
上記の平均値と、Fitzpatrickの通算成績であるパス成功率60.1%パス平均獲得ヤード6.7ヤードTDパス成功率4.4%INT率3.3%や、2015シーズンの成績であるパス成功率59.6%パス平均獲得ヤード6.9ヤードTDパス成功率5.5%INT率2.7%と比べてみましょう。
 
パス成功率とパス平均獲得ヤードは平均より悪いくらいですが、2015年シーズンにTDパス成功率が伸び、INT率が下がったことがわかります。特に31回のTDを奪ったことで、TDパス成功率が大きく伸びました。これがNYJ躍進につながったと言えるでしょう。
 
実際、MarshallとDeckerという2人の1000ヤードRecieverとIvoriという1000ヤードRusherを従えたNYJの攻撃は好調でした。終盤の5連勝、特にWeek16にOTの末NEを破った試合は圧巻。Fitzpatrickはこの5試合で13TDを上げ、INTはわずか1でした。
 
ところが、勝てばNYJにとっては2010年以来のPlayoffとなる@BUF、4シーズンを過ごした古巣との戦いで悲劇が待っていました。2点差→5点差(つまりTDをとれば逆転)の4Qに、3ドライブ連続でインターセプトを喫したのです。
 
NHK中継の録画が残っていたので見直しましたが、前半は強風もあって絶不調。後半持ち直したものの、4Qのエンドゾーンに投げ込んだ、この日最初のINTとなったパスが残念でした。小雪が舞うBUFでの終戦には同情しましたが、この日のパッサーレーティングは42.7とシーズン最悪の出来だったことは反省点でしょう。
 
さてそのFitzpatrickが今季FAとなりました。Manningが引退し、OsweilerがHOUに去ったDENが交渉を進めているという噂があります。

しかしここで不安材料になるのは、持ち前のINTの多さ。Kubiak体制のDENは、下手なTOをやらかさないように慎重なプレイをQBに求めます。このスタイルにFitzpatrickが合致するのかはわかりません。
 
もし、FitzpatrickがDENに来たら、DENとHOUでは2シーズン前とQB(Osweilerは当時はManningの控えでしたが)が逆転する格好になります。そうそう2016シーズンはHOU@DENがありますね。現時点ではDENの開幕戦候補にNEかINDを推す声が強いですが、QBの入れ替わりが決まったら、開幕戦をあえてこのカードにすると面白いかもしれません。

2015シーズンのFantasyで最高のQBはNewton、意外なあの人が上位に

2016年03月13日 15時45分17秒 | Fantasy 2015
久しぶりにこのブログの本来の目的である、Fantasy Footballについて話をしましょう。2015年シーズンのFantasy Fooballでは、どのQBを選んでいたら一番良かったのかを考えてみました。
 
Fantasy Footballってなんだっけ、という方はこちらからお読みください。
 
まず昨シーズンうちのグループが導入していた計算式を確認しましょう。これは米Yahoo Fantasyの標準的な設定です。

 
QBはパスの場合25ヤードで1ポイント、1TDで4ポイントです。ランの場合だと10ヤードで1ポイント、1TDで6ポイントです。パスがある分、QBの獲得ポイントはRBやWRに比べて伸びるため、年間総獲得ポイントではQBが総じて上位を占めています。
 
ではこの計算式で2015年シーズン1番は誰だったかというと、Super Bowlで惜しくも敗れたCARのNewtonでした。通常のFantasyの計算式なら、独自の設定でない限りはたいがいこの結果になっていたはずです。Newtonにとっては充実のシーズンでしたね。リーグMVPとオフェンス部門MVPのダブル受賞にも全く異論はありません。
 
でかいけど表を貼ります。ホントはもっと下もいますが、32位のPeyton Manningまで表示してあればよいでしょう。
 
 
NewtonのFantasyPoint が伸びたのは、間違いなくランでの獲得ヤードの大きさとランによるTDの多さです。パッサーレーティングだけ見ると7位ですが、 パスでの獲得が1000ヤード大きなBradyを上回れたのは、ランによる636ヤード、10TDというQBでは最高の数字があったからです。これだけで123.6Pointになります。Point総数399.08の3割をランで得ている計算です。
 
パッサーレーティングで2015シーズンの1位をとったSEAのWilsonはFantasy Pointでは3位。こちらもランで553ヤードを稼いでいます。ただランでのTDが1回だったため、ランの距離は少ないのにランでのTDが3回あったBradyにFantasy Point2位を持っていかれました。
 
Fantasy視線でいくと、ランでもポイントを稼げるモバイルQBは重要ですね。モバイルQBの生き残りとして2015シーズンに全試合に先発したNewtonとWilsonは、来シーズンもぜひ押さえておきたいQBとなります(ただ、WilsonはともかくNewtonの爆発は予想できませんでした)。
 
ほかの若手モバイルQBはというと、Kaepernickはシーズン途中で先発の座を下されたため、Fantasy Pointは伸びませんでした。表では一番下のManningの一つ上にいます。RG IIIは出場すらしていません。
 
では、ほかにポイント獲得で効率がよかったのはだれだったのでしょう。
 
目立ったところでは4位に、なんとJAXのBotlesが入っていました。パスでの獲得ヤード数が大きく、TD回数も2位。ランでも310ヤードを得ています。レーティング単独でみると27位だったため、この結果は意外でした。
 
Botlesがレーティングを悪くしたのは、2015年のインターセプト王(18回)だったからです。16試合投げての18INTという数字は、(INT率にすると10試合で17回のINTのManningには及びませんが、)レーティングを大きく悪化させました。ところがFantasyではINTは1回につきマイナス1ポイントなので、QBレーティングほど大きなインパクトを与えません。そういう意味では、多少のINTには目をつぶっても距離とTDを稼げて、ランもあるQBがFantasy Pointを稼げるといえます。
 
Fitzpatrickも、レーティングはあまり高くなかったけど、Fantasy Pointが高かった一人でした。やはりINTが15と多いためパッサーレーティングを悪化させましたが、パスでのTDが31と多く、ランの選択回数が多く270ヤードを走っています。

レーティングが2位だったCINのDaltonは、最後の3試合欠場が響いてFantasy Pointは低迷しました。
 
 
1試合ごとに上限(158.3ポイント)があるパッサーレーティングと違って Fantasy Pointは青天井です。1試合で爆発すると一気にポイントが伸びます。例えばEli ManningはWeek8だけで350ヤード、6TDの38.0ポイントを獲得しています。Fantasyは相手があげたポイントをどれだけ上回れるかが勝負ですから、このあたりを考えながらその週の先発QBを選ばないといけません。
 
控えQBについても考え方を変えました。先発QBのByeは必ず1回はあります。先発QBの対戦チームがとてつもなく強かったり、先発QBの出場が懸念されたりする場合もあります。控えQBが出た試合で勝つために、だれがいいのかを考えないといけません。そのためには先発QBの指名でしくじらないことが必衰になりますね。
 
最後に筆者の2015シーズンを振り返りましょう。筆者はレギュラーQBにGBのRodgers、控えにOAKのCarrを使いました。
 
Rodgersもランが多いQBではありますが、今期は不調気味。Fantasy Pointは7位でした。来季の復活に期待しましょう。

Carrもそこそこいい成績を残しましたが、やはりランでのTDがないのはちょっとつらい。次シーズンに向けたスカウティングの材料として上の表を是非お使いください。

来季のQB選定については、またいずれ書きます。

Peyton引退後の大混乱、SchaubとMallettそしてFitzpatrick

2016年03月12日 13時42分36秒 | NFL2016
前回の続きですが、Peytonの引退会見は泣けましたね。
 
 
筆者は発表があった朝、家を出る前にESPNのPodcastをダウンロードして、電車の中で会見を聞きました。
 
言っていることの○割は理解できましたが、悲しいかな英語力のなさゆえあやふやなところもあります。結局はAFNJapanに掲載された全文訳を読んで、ようやく全てを理解できました。
 
あと、シャラポワについては、「引退」だと思っていたので(日本のニュースメディアではこちらが多く取り上げられることを予想して)「空気読めよ」と言ってしまいました。しかし「ドーピング露見」では会見を先送りできないし、Peytonと同じ日の近い時間で被ってしまったの仕方がなかったと、今では思っています。多分シャラポワの会見があってもなくても、日本ではPeyton引退はYahooトップに載るほどのニュースにならなかったでしょうし(シャラポワは写真付きでYahooトップに乗ってましたが)。
 
ただ、シャラポワが選手として復帰できるかは微妙ですね。
 
さて前回途中になってしまったMallettの続きです。実は2014シーズンの初めにNEからHOUがMallettを引き抜いたとき、筆者は少しばかり期待していたのでした。まがりなりにも数シーズンにわたりBerichickの下でBradyの控えを務めた選手。QBが手薄だったHOUの救世主となるかと思ったのです。当時はINDの一人勝ちだったので、AFC南を変えてほしいと思っていました。
 
HOUは2013シーズン、エースQBだったSchaubが不振でチームが低迷(2連勝のあと14連敗しましたね。その勢いで馘になったHCがご存じKubiakでした)。そしてHOUが2014シーズンのエースQB候補として連れてきたのがMallettでした。
 
しかしMalletが先発QBの座を得るのはWeek11。それまでは、「オードリーの若林(HOUファン)に嫌われている」Fitzpatrickに奪われていました。Fitzpatrickの不調で 先発QBを交代するときは、「Ryan同志」で譲り合ったと一部では話題となりました(これは嘘)。
 
ようやく先発の座を得た(NE時代を通じて、キャリア初の先発)Mallettですが、2試合目のWeek12でなんと胸筋を断裂。そのままシーズンエンドとなりました。怪我とはいえせっかくのチャンスを早々につぶすMallettに、ツキのなさだけでない香りを少し感じたものでした。
 
そして迎えた2015シーズン。FitzpatrickがNYJに去り「Geno Smith殴打事件」(この表現を見て「ナンシー・ケリガン殴打事件」を思い出したあなた、筆者と同類です)をきっかけに先発昇格を果たした一方で、HOUに残ったMalletは、控えQB量産工場といわれるCLEからやってきたHoyerと先発QBを争います。そういえば、HoyerもBradyの控えでしたね。元NEの控えQBが場をHOUに移して先発の座を争うという、NEファンそしてBradyファンには胸熱の展開が繰り広げられたわけです。
 
勝ったのはHoyer。Mallettは控えとしてシーズン初戦を迎えます。開幕戦の相手は@KCでした。これは後知恵ですが、まさか4カ月後に再びHOU@KCでPlayoff初戦があるとは、だれもが思っていなかったことでしょう。この試合、HoyerがピリッとせずMallettがリリーフしています。HOUがPlayoff初戦に遭遇する悲劇の予兆は既にこの時あったわけですが、結局まわりまわってHoyerに戻っちゃったんですね。なんか逃れられない運命のようなものを感じます。
 
MallettはHoyerの失敗に乗じて、2戦目以降の先発QBを奪い取ったのですが、結果を出せません。Week4、ATLに0-48と差を付けられた時点でHoyerに再び交替させられます。その後のMalletの行為はプロとして許されないものでした。一連の報道を読むと、なかなかのダメっぷりですね。その後、HOUを解雇されました
 
そんなMallettがシーズン終盤のWeek15、再び表舞台に現れます。役割はなんと、Flaccoが怪我でシーズンアウトとなったBALのQB。HOU当時の行動が報道された後だけに、BALの決断には驚きました。しかし冷静に考えれば来シーズンはFlaccoの復帰が見込めるため、そこそこの先発QBがいればよいという考えだったのかもしれません。

 

そしてMallettは先発したWeek16で、プレイオフ争いをしていたPITを下すという金星を上げます。274ヤード投げて1TD、0INTでパッサーレイティングは95.0。来季BALに残れるかはわかりませんが、どこかのチームで控えQBくらいにはなれることを示しました。自分の素行がきっかけでHOUを追われたMallet。今後、どういうキャリアを積んでいくのでしょうか。


 
このMallettのキャリアに微妙な影響を及ぼしているのがSchaubです。上にも書きましたが、2013年シーズン、Schaubが不振にならなければMallettはHOUに呼ばれることはなく、2014年のFitzpatric vs Mallett、2015年のHoyer vs Mallettという先発争いもなかったはずです。
 
さらに、Schaubは2015シーズンはFlaccoの控えを務めていました。ところが怪我で脱落。その結果、Mallettに出番が回ってきました。このSchaubとMallettの因縁はなんなんでしょうね。
 
エースQBが怪我をすると、控えQBが先発を任され、そのまた控えQBが必要となります。ここまで取り上げてきたMcCown兄弟やHoyer、Weeden、Fitzpatricなどは、そうやって長年生きてきました。
 
そしてFitzpatricはNYJで先発QBを務めあげ先発に昇格。Brock OsweilerをHOUに引き抜かれたDENの先発QBになるかもとまで言われています。なんだかんだいっても、先発を務めあげられるQBは不足しており、それを確保するのはたとえSuper BowlチャンピオンのDENをもってしても難しいというのが分かりました。
 
長くなりましたが、そろそろ今回は終わりに…と思ったらもう一人、2015シーズンに2チームで先発QBを務めた選手を忘れていました。その名はJimmy Clausenです。
 
ClausenはCHIでシーズン開幕を迎え、Week2にCutler負傷を受けリリーフ。Week3(CHIがSEAに完封された試合ですね)に先発していました。しかし、Cutlerは1試合で復帰。Clausenは控えに戻ります。
 
 
 
そしてSchaubが怪我をしたBALに呼ばれて、Week14にQBとして先発します。いま知ったのですがこの試合の相手はまたもSEA。ここでも負けて、SEAに先発QBとして違うチームで2連敗していました。これもちょっとした珍記録ですね。そしてClausenの後を引き継いだのがMallettだったというわけです。
 
今回はいろんな控えQBの話を書いたので、正直グダグダになりました。ただ筆者自身、良く分からない控えQBの足跡を確認したという意味で、価値ある内容になったかなと思います。
 
最後になりますが、DENの来季の先発QB候補の一人、Colin KaepernickがCLEに行きたいと言っているようです。控えQB量産工場は避けて、DENでElwayから#7を借りたほうがよいと思うのですが、どうなんでしょうね。取りあえずElwayは控え?としてPHIからSanchezを確保したようです。


WeedenにMallett、そしてClausen、集計を面倒にする3人の先発QB

2016年03月07日 22時30分00秒 | Jersey
現地時間の3月7日午後1時(東部時間)に設定された発表前なのに、Peyton Manningの引退は既成事実になっているようです。筆者としてはSuper Bowl 50のあのパフォーマンスでは引退は止むなしと感じており、Favreのように引っ張るべきでないと思っています。

まあそれはともかく、Sharapova(シャラポワ)、空気読めよ

さてPeytonを含め2015年シーズンは各チームのエースQBの多くが怪我に見舞われました。レギュラーシーズン16戦にすべて先発したQBは、表に示した17人でした(Passing Rateが高い順に上から並んでいます)。

Player Team
Russell Wilson SEA
Carson Palmer ARI
Tom Brady NE
Kirk Cousins WAS
Cam Newton CAR
Matthew Stafford DET
Alex Smith KC
Philip Rivers SD
Eli Manning NYG
Aaron Rodgers GB
Derek Carr OAK
Matt Ryan ATL
Ryan Tannehill MIA
Teddy Bridgewater MIN
Blake Bortles JAC
Ryan Fitzpatrick NYJ
Jameis Winston TB
 
Touchdown Proのデータによると、この中に一人だけQBとして全スナップを受けた(一度も控えQBやWildcatのRBなどに任せなかった)選手がいますが誰でしょう。

答えはTBの新人、ドラフト全体1位だったWinston君でした。ドラフト全体2位のMariota君が怪我で休んだこともありましたので、丈夫さでは1位指名の貫禄を示しました。

赤字の選手とチームはPlayoffに進出しています。なんとNFCは全6チームが並んでいます(AFCはNEとKCだけ)。

Super Bowl 50の勝者であるDENがそうではないのでやや微妙ですが、レーティングが高い健康なエースQBがいることがPlayoff進出の条件の一つといえますね。

ついにもう一つ。NFC北とNFC南のエースQBの「出席率」が高いことがわかりました。両地区は上の表に3チームが入り(エース君全試合に先発)、CHI(Cutler)とNO(Brees)の先発離脱は1週だけ。63/64ですからほかの地区とは違う状況にあったようです。

さて、やっと本題。現在、2015年シーズンのQBの成績を分析している中で、ちょっと「面倒くさい選手」たちを見つけました。Weeden、Mallett、Clausenの3人です。ファンの方、ごめんなさい。

この3選手の2015年シーズンの共通項はご存知ですよね。シーズン中に2チームでQBとして先発していました筆者注:実はその後、もう一人1シーズンに2チームで先発したQBを発見しました。詳しくはこちらをお読みください)。

なぜ「面倒くさい」かというと、これら選手はネット上にあるQBランキングでは、最終在籍のチームで残した成績だけが年間成績と扱われるからです。

例えばWeedenはDALとHOUで4試合と2試合に出ましたが、HOUでの試合成績が年間成績として表示される場合が多いのです。そしてHOUでの成績はPassing Rateが好調で107.7もあります。この数字だけ見ると年間トップのWilsonに次ぐ2番目。もちろんスナップ数は少ないですが、ちょっと受け入れられません。

DALでの成績を加えた年間トータルでは96.8なので、HOUだけのデータでは評価が上がりすぎですね。このあたりを補正する必要がありました。

ではそれぞれがなぜ、2015シーズン中に2チームでQBをすることになったか見ていきましょう。

まずWeeden。DALでRomoのBackupとしてシーズンをスタート。Romoの鎖骨骨折により先発QBを任されることになりました。そこまでは控えQBとして十分な仕事ですね。


ところが結果が出ない。Romoをリリーフした試合は勝てたものの、先発した3試合で3連敗。シーズン途中でMatt Casselに取って代わられ、Romoの復帰とともに解雇されました。こう考えるとRomoが無事だったら、そのままDALでBackupのQBとしてシーズン終了までいられたかもしれません。
 
解雇後の再就職先はHoyerが安定しないHOUでした。実は3番手のQBだったのですが、Week15の天王山のColts戦で、Hoyer欠場の試合に先発したBackupのYatesが怪我を負ったことでリリーフ登板しました。

さらにその次の試合では先発。2TDを奪いパッサーレーティングが116.7という好成績を残しました。しかしHoyer復帰後は控えに逆戻り。RS最終戦とPlayoffはHoyerが先発で出番はありませんでした。

HoyerはKCとのPlayoffで4INT、1Fumbleというひどい成績を残します。しかしHCのObrienはQB交代を考えなかったとのことなので、そんなひどいHoyerよりもWeedenはあてにされていなかったことになります。


ここまで書きましたが、Mallettの話は長くなりそうな予感がするので、続きは明日以降に。多分ですがPeyton引退の話題もあるし。


Jersey Numberは背番号に非ず、競技を超えて#55について語ろう

2016年03月03日 00時00分05秒 | Jersey
月末に手に入れたSports Illustrated(現地の2月15/22日号)とTouchdown pro(4月号、29日発売)の表紙がとてもよく似ています。Super Bowl 50の最初のTDを呼んだVon MillerのSackですね。


アングルは微妙に違うけど、写真の出来は本場の方が上かな。このSBを象徴するプレイだったということなのでしょう。
 
さて、STL改めLA Ramsが解雇したJames LaurinaitisにNOが関心を示しているというニュースが飛び込んできました。RamsのD#まとめ役でしたが、LAに行くチームから突然のおいてきぼりを食らったようです。Jersey Number(他の競技と異なり、背中だけでなくおなか側にもしっかり番号が書かれているのでNFLでは「背番号」とはいいません)として#55を付けていたことで記憶していました。
 
2016年のNFL#55といえば、開幕戦で大けがを負ったBALのSuggsと、AFC Wildcard Playoffの4Qで歓喜と失望を演出したCINのBurfictが思い浮かびます。
 
NFLで50番台はOLかDL、LBしか付けられない番号。Super Bowl MVPの#58は人気のようですが、普段は地味な扱いをされます。
 
そこで今回はMLBとNBAにも話を振りましょう。
 
MLBの#55といったらNYYの松井秀喜ですね。有名どころではRamon Hernandezもいますが、2009年のWorld Series MVPは十分な実績と言えます。
 
松井が巨人で#55を着けたのは、王貞治さんの年間ホームラン数の(当時の)記録(55本)を目標にするためとされています。松井はこの番号に愛着を持っていたようで、NYYでも引き続き使いました。
 
松井の渡米後、巨人は大田泰示に55番を与えました。愛着のある番号をほかの選手に渡されて松井はどう思ったでしょうかね。
 
なお大田は2014年に背番号を44番に変更しています。その背景には巨人からの松井に監督就任へのラブコールがあったのではと邪推しています。だったら初めから他の選手に渡さずにとっときゃよかったのに。
 
松井の移籍後、NYYの#55は1年空けて2011年から別の選手に渡されました。その後、筆者はBS中継でLyle Overbayが付けているのを見ましました。
 
それからもNYYは複数の選手に渡しているようです。さすがに松井程度の実績で永久欠番にしていたのではNYYの背番号は枯渇してしまうでしょう。
 
NBAの#55は、なんといってもDikembe Mutomboですね。DEN時代の1994年のPlayoff1回戦、シード1位のSEAを8位のDENが破るというUpsetを果たしたときの立役者でした。
 
動画がYouTubeにあったので貼っておきます。

 
Mutomboといえば相手のシュートをブロックした後のfinger wag(人差し指を振って、「無理だよ」という動作)が有名ですね。優秀なセンターとして18シーズン6チームを渡り歩きすべてのチームで#55を付けました。

ただし#55を永久欠番にしたのはDENではなくATLだけでした。上の動画にあるように、最初に入団したDENの印象が強かっただけに、ここは意外でした。

今回は競技をまたいだJersey Numberを調べました。ここにはいろいろネタがありそうなので、また調べてみますね。

フッター

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

AFC東 BUF バッファロー・ビルズ NFC東 DAL ダラス・カウボーイズ
MIA マイアミ・ドルフィンズ NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
NE ニューイングランド・ペイトリオッツ PHI フィラデルフィア・イーグルス
NYJ ニューヨーク・ジェッツ WAS ワシントン・フットボール・チーム
AFC北 BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北 CHI シカゴ・ベアーズ
CIN シンシナティ・ベンガルズ DET デトロイト・ライオンズ
CLE クリーブランド・ブラウンズ GB グリーンベイ・パッカーズ
PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南 HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南 ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西 DEN デンバー・ブロンコス NFC西 ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
LAC ロサンゼルス・チャージャース SF サンフランシスコ・49ers
LV ラスベガス・レイダース SEA シアトル・シーホークス