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映画「グリーンブック」@ユナイテッドシネマ豊洲(2019/3/18)

2019-03-20 23:58:26 | 映画感想
2019/3/18、ユナイテッドシネマ豊洲、12番スクリーン。
結構な入りはアカデミー賞効果か。



ビーゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、リンダ・カーデリーニ。



1960年代初頭のニューヨーク。
ニューヨークの高級クラブ、コパカバーナで働く用心棒のトニー・リップ(ビーゴ・モーテンセン)
妻のドロレス(リンダ・カーデリーニ)と2人の息子と暮らす。

コパカバーナが改装のため、一時閉店でトニーを含む従業員は解雇され、
「ドクターがドライバーを探している」という連絡に応募。

医師の送迎と考えていたが行った先はカーネギーホール。
雇い主の「ドクター・シャーリー」は黒人ピアニスト(マハーシャラ・アリ)。

一旦は条件に反発して断ったものの結局は「南部」へのツアー旅行のドライバーを引き受ける。
期間は8週間。
黒人差別のひどい南部を回るにあたり助けになるのが「グリーンブック」 

プロモーターに各地へのコンサートに絶対遅れずに到着することを厳命されツアー旅行が始まる。
ツアーはピアニストのドクター・シャーリーの他、もう1台の車にチェリストとベーシストが乗り、
ドン・シャーリー・トリオとして行われる。

ゆく先々のコンサートはハイソな観客に囲まれ大喝采。
しかし、移動や街中では差別的な扱いが続く。

様々なトラブルに巻き込まれながら、ツアーの旅は続く。



タイトルのグリーンブックは1966年まで発刊されていた
「黒人ドライバー(後に「旅行者」に改題)のためのグリーン・ブック」
表紙は青緑っぽいが、実際には著者がビクター・グリーンであることに由来する。



実話に基づく。
脚本にはトニーの息子であるニック・バレロンガも参加しており、物語は劇中にもあった
「トニーからの手紙」を元にしているそうだ。

ラストでドロレスがドクター・シャーリーに「手紙をありがとう」と耳打ちするシーンは感動的。
その前の「トニーをお返しします」の字幕は「ご主人を長い間貸していただいてありがとう」か
字数が問題なら「トニーを長く借りて申し訳ない」ぐらいか。

尚、映画では8週間のツアー旅行だったが実際には1年以上だったらしい。
当時司法長官だったロバート・ケネディに電話したのは事実らしい。



第91回アカデミー賞作品賞受賞作。
どんなものにも批判はつきもので本作にも「白人救世主」の物語だ、との批判があるらしい。
「白人救世主物語」とはかわいそうな非白人の窮地を善良で勇猛果敢な白人が救う物語で、
主人公はもちろん白人、非白人は自分たちで問題解決ができず苦境に甘んじている無能な人々として
描かれているというもの。

しかし、個人的にはその批判は当たらないと思う。
かわいそうな扱いを受ける多くの黒人が登場するシーンもあるが
彼らは本編とは直接の関わりを持たず全く救われもしない。

本作を「ホワイト・セイビアー」だと批判するのは
「アリータ」を「ホワイト・ウォッシュ」だと批判するのと同じ
言いがかりにすぎないと思うのは私だけでしょうか。

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