漢字の「旁(つくり)」で整理してみました。(後編)
(前回の続き)
自家製ノートに、紛らわしい漢字仲間(≒共通の旁(つくり)をもつ漢字群)をたくさん蒐集しました。ページ数も増えてきました。しかし、思いつきで始めた手書き(アナログ)ですから、例えば、「【莫】の仲間は?」と検索しようとしても、記憶頼りに該当頁を探すしかないのには困りました。
漢字検定1級受検者応援ブログさんのように、ブログ(デジタル)にアップしておけば「検索」できたでしょうがね。 そんな時に「漢字音符辞典」を発見、購入しました。
著者の山本さんは、漢検1級 13-2で初合格以来、24-2まで19回(勝率5割7分!)合格されている漢検猛者のようです。研究熱心のあまり、自費出版してしまったのです。
漢字の分類には、意味記号の【部首】(【意符】ともいう)と、音を表す【音符】(♪ ではない)がある。【音符】は、【旁】であることが多いですが、厳密には、漢字の構成部分から【部首】を除いた残りの部分となります。その【音符】で分類した辞書という訳です。部首が214に対して、930音符で分類しています。
つまり、部首にならなかった偏旁冠脚での索引ができるのです。ということは、1級漢字に多い、「旁(つくり)」は同じだが、部首が違う漢字、要するに紛らわしい漢字対策が系統立ててできるのです。
もちろん、一つの漢字でも、熟語によって読みの違いがあるわけですから、一つの【音符】のグループでも(この本では【音符家族】としています)いくつもの読みがあることになります。
音が一つの【音符家族】(この本では【純粋家族】とネーミングされています。)もあれば、音が6つも7つ以上もある【音符】(【大家族】としています。)グループもある。
本の宣伝をしているわけではありませんし、難しい1級漢字を、さらに小難しく解説しているものでもないのです。この【漢字音符辞典】は、「旁(つくり)」は同じだが部首が違う漢字、紛らわしい漢字の整理の一助になると思いますので紹介しています。
ただ、難点としては、該当漢字の【熟語】の掲載が殆どないため、自分で書き込むしかないでしょう。やはり漢字は、熟語で記憶していかないと定着しませんので、あくまで副教材・補助辞典として利用しています。
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