漢検1級、過去問・漢検漢字辞典・四字熟語辞典で満点を取れるか?(4)
継続して漢検1級にチャレンジする人は、どのような動機が多いのでしょうか。「就職活動のため」「仕事のため」なんて人はまずいないでしょう。ましてや「お金儲けのため」「モテたいから」なんて人も皆無でしょうが…。 いろんな資格試験を取るために受ける人もいるようですが、漢検1級は資格試験じゃないですけどね。
「そこに漢字検定1級試験があるから」でしょうか。
(六)熟字訓・当て字
一番苦手な科目です。いつも6~7点なのに、満点をとれた(かもしれない)のは、紛れとしか言いようがない。
1 【蘿蔔】(1543P)(すずしろ)
春の七草はしっかり憶えておきたいです。1級受検者としては、〈清白〉ではなく難しい〈蘿蔔〉を知っておきたいですものね。過去問にあったような気もするが新出?
2 【倍良】(1230P)(べら)
新出問題と思います。意識して憶えたつもりはないけど何故か正答したのです。
3 【礬水】(1272P)(どうさ)
これも新出問題です。「礬」の字は「明礬」の書き取り問題で必須ですが、辞典の渉猟時、見出し熟語「礬水」を何度も見るうちに憶えていましたね。
4 【慈姑】(638P)(くわい) 5 【行器】(483P)(ほかい) 6 【蛇舅母】(662P)(かなへび) 7 【金翅羽】(359P)(ひわ)8 【金雀枝】(355P)(えにしだ) 9【三和土】(580P)(たたき)
これらは過去問にありました。特に8【金雀枝】は協会のお気に入りの当て字のようで、過去問何度も出題されてますね。7は【金糸雀】(356P)(カナリア)との混同しがちな当て字ですが、引っかかりませんでした。
10 【草石蚕】(935P)(ちょろぎ)
これも過去問にありましたが、この当て字3通りありますよね。【甘露子】(223P)【玉環蚕】(352P)これはしっかり押さえてました。・・ところで「ちょろぎ」って何なんですかね。
この問題で、辞典以外の出題はあるのでしょうか。そこまで露骨に満点防止策はとらないかも。過去問・辞典を完全制覇すれば10点とれるでしょう。運がよければ過去問プラスアルファで、満点をとれる時もある。
熟字訓・当て字問題はTV番組に任せて、このジャンルを廃止し「旧字」問題を復活して欲しいものです。【縣廳】【鹽竈】【賣價】…弁は【辨別】【答辯】【花瓣】【武弁】【辮髪】と書き分けさせたりしてね。
(七)熟語の読み一字訓読み
ここで出題される熟語は難易度高いし、対策はけっこう難しいですよ。
1 【屯蹇(チュンケン)】 2 【蹇(なや)む】
3 【乂安(ガイアン)】 4 【乂(おさ)める】
この4問は基本でしょう。
5 【抃悦】 6 【抃(う)つ】
熟語の読みは【抃舞】【抃躍】で迷わないが、正しい【抃】の訓読みは押さえていなかった。「おどる」「よろこぶ」と思っていた。送りがながあるから分かったようなもの。
7 【靠天】 8 【靠(もた)れる】
【靠】(513P)のように、辞典に熟語の掲載がない漢字は、音読みに苦労します。もっぱら「凭」(1303P)とともに「胃が靠(もた)れる/凭(もた)れる」の読み書きに注力してしまう。こういう漢字こそ要注意と思い、たしかインプットしたはず。脳漿を搾って【靠(コウ)】を発見した。
そのうち、 【凭壁(ヒョウヘキ)】 【凭(もた)れる】 こんなのが出題されます。
9 【訐直】 10 【訐(あば)く】
「訐」(412P)も「靠」と同様、熟語の記載がない字、正しい音がインプットされていなかった。
熟語の読み一字訓読み問題は、毎回どしどし新出問題が発生してきており、過去問だけでは満点は無理っぽい。漢検漢字辞典の読み込みが必要でしょう。
漢検漢字辞典(第二版)の参照頁(・・P)を載せています。
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