漢検1級 27-1 自己採点(速報 その2)
後半・裏面に入ります。
(六)熟字訓・当て字 8/10
1 瓊脂(◯ところてん) 2 蝌蚪(◯おたまじゃくし) 3 椿象(◯かめむし) 4 雀鷂(×つみ) 5 稲架(×はさ)6 玉筋魚(◯いかなご)7 九面芋(◯やつがしら) 8 風信子(◯ひやしんす) 9 山毛欅(◯ぶな) 10 没分暁漢(◎わからずや)
「熟字訓・当て字問題は過去問で6点~8点とれる」の原則通り、既出問題(1、2、3、6、7、8、9)で7点とれました。「没分暁漢」は漢検漢字辞典の渉猟中、四字熟語ならぬ四字当て字として異彩を放っていたので記憶に定着していましたね。他に「十大功労(ひいらぎなんてん)」「側金盞花(ふくじゅそう)」「紫羅欄花(あらせいとう)」「水蠟樹蠟虫(いぼたろうむし」なんかを用意していました。次回たのみますよ。
(七)熟語の読み一字訓の読み 9/10
ア 1 覘候 (てんこう) 2 覘 (うかが)う
イ 3 摶飯 (たんぱん) 4 摶 (まる)める
ウ 5 攢仄 (◯さんそく?◯さんしょく?) 6 攢 (あつ)まる
どっちみち(せんそく)とミスりましたが、正解はどちらでしょうか、(さんそく)かな。
音符「賛」は【賛(贊)】【攢(攅)】【讚(讃)】【纘(纉)】【鑽(鑚)】全部「サン」の純粋家族(漢字音符辞典による)でした。
エ 7 乖忤 (かいご) 8 忤 (さから)う
オ 9 焠鍼 (さいしん) 10 焠 (にら)ぐ
(八)対義語・類義語 14/20
対義語・類義語には手こずりました。その結果、時間をかなりとられてしまいました。
1 質倹 ⇔ 贅沢
2 先人 ⇔ ×後昆
漢検漢字辞典の渉猟により、「昆」は「昆虫」「昆布」のほか、「昆(あに)」の意味があり「昆弟」という熟語を学習。しかし不覚にも下付き熟語の「後昆」はノ-マークでした。これはホント残念というか、不勉強としかいいようがない!
3 興隆 ⇔ 陵夷 過去問25-2で 興隆 ⇔ 「陵遅」があり、陵遅 ⇒ 陵夷 を憶えました。
4 懈怠 ⇔ 拮据 「拮据」は過去問にあったように思う。
5 駑駘 ⇔ ?麒驥 ?騏驥 ?驥騏? この問題「きき」と当たりはつけたが中々熟語が出てこず、結局「驥騏」と書いたかもしれない、うろ覚えです。
6 喚声 ⇒ 鯨波・・これは閃きました!漢検漢字辞典の渉猟、1周2周ではなく、旧版を含めると6周はしています。1級の継続受検には漢検漢字辞典の渉猟・抽出がかなり有効な学習方法であると思います。もちろん、限界はあります。
7 蒼氓 ⇒ 黔首
8 揣摩 ⇒ 忖度
9 流浪 ⇒ 播遷
自分の脳漿に「はせん」は「破線」「破船」しかはありません。漢検漢字辞典で「播種(はしゅ)」「伝播(でんぱ)」は学習したが、「播遷」の記載はない。「遷」にも「播遷」の熟語は出ていない。
そうすると、こういった問題は他の辞典類も勉強しないと正答には至らないということになります。漢検漢字辞典の渉猟学習の限界かもしれません。でも、他の辞典類には手をだすつもりはありませんがね。
やはり対義語・類義語は、問題も難しいし、その対策も難しいということです。
10 軍船 ⇒ 艨艟
(九)故事・成語・諺 16/20
1 「ウドン(饂飩)蕎麦より嚊の側」・・・面白いんだかつまらないんだか分からない成語です、とうより駄洒落?
2 「大は棟梁と為し、小はスイカク(榱桷)と為す」・・・過去問です。
3 「ヒノエウマ(丙午)の年には災あり」・・・「丙午」の書き問題でしょう。
4 「ウショウ(羽觴)を飛ばす」・・・「觴」の下付き熟語に記載ありますが、この「下付き熟語」は問題の宝庫です。いすれにしろ常用漢字+1級漢字、これは押さえておくべき熟語です。
5 「神明にオウドウ(横道)なし。」・・・このあたりで残り15分くらいです、苦し紛れに「×王道」です。「神明に王道なし」…文意としてはけっこういけるかも。
6 「ランジャ(蘭麝)の室に入る者はおのずから香ばし」・・・基本でしょう。
7 「ナマリ(訛)は国の手形」・・・基本。
8 「猛虎の猶予するはホウタイ(蜂蠆)の螯を致すに若かず」・・・この場合「螯(ハサミ)を致す」ですかね。
9 「別れてはシンショウ(参商)の闊かなる有り」・・・この「参商(シンショウ)(585P)」語選択問題としてマークしていました。でもこんな形で出題されたんじゃ台無しです。
10 「ランポウ(鸞鳳)は荊棘に棲まず」・・・基本問題です。
故事・成語・諺問題といいうより、「饂飩」「丙午」「榱桷」「丙午」「蘭麝」「訛」「蜂蠆」「鸞鳳」などは書き問題のようです。
(十)文章題 25/30(書き問題 16/20 読み問題 9/10)
書き問題
1 【燦然】
2 【宛】 ・・・原文を確認※しましたが「宛」でした!自画自賛ですが、出色の出来でした。
「宛」は「実戦宛(さなが)らの訓練」と使いますし、熟語に「宛然」(そっくりそのままであるさま、似ているさま)があります。文章は「エンとして神女の羅裳を織るに似、…」とあり、閃きました。
※それにしてもPCのネット検索って凄いです。【志賀重昂 日本風景論 燦然】の検索で原文が読めてしまうのですからね。
3 【朝暾】
4 【×澎湃】・・・なぜか「湃澎」とかとんでもない字を書いてしまったかも。
5 【泛泛/汎汎】・・・原文は「汎汎」とあります。辞典の「泛泛」には「汎汎」とも書く、とあるから正答としています。
6 【島嶼】
7 【キョウコク(頃刻)】「×峡谷」・・・27-1の最高難度熟語でしょう。辞典の「頃刻(ケイコク)533p」押さえていました。解説には小さく「キョウコク」とも読む、とある、ホント小さく。この問題、文意から「峡谷」に引っかかるのは簡単です。このあたり、残り10分もない中での奮闘でした。熟考する時間がなかった、と言いわけは無用です。とにかくこの問題できた人はスゴいと思います。
8 【睫毛】 9 【縮緬】 10 【真鍮】
読み問題
ア (ひょうびょう) イ (けんかん) ウ (るる) エ (ぐうし) オ (しゅくこつ)
カ (りょうじょう) キ (かりがねびたい) ク (えぐ) ケ (やや) コ (ちりば)
問題キ(×かりがねひたい)と書いてしまったようだ。
26-3の反動でしょうか、今回の文章題は手応えたっぷりの、以前の文章題問題らしい難しい問題でした。
後半72/90
自己採点合計170点・・・書き損じ思い違いのミスがあるでしょうから、今回は微妙っぽいです。採点してみると、前回より難化は明らかですから、合格率は9%未満でしょうか。
漢検1級 27-1 自己採点(速報)
26-1 26-2ほどではないですが今回も難しかったですね。26-3よりは難しかったですから、合格率は間違いなくまたまた一桁でしょう。諸先輩の速報も参考に自己採点してみました。
(一)読み問題 26/30
6 【瞻矚】(◯せんしょく/×てんしょく) 「瞻望咨嗟」でおなじみの「瞻」なのに、「檐」「簷」系と間違えて、しかも「てんしょく」とやってしまった。
16 【黝藹】(◯ゆうあい/×ようあい) 「黝」は四字熟語「黝堊丹漆(ゆうあくたんしつ)」があるから、間違いなく「黝(ゆう)」と読めるのだが、音符の「幼(よう)」に、性懲りもなく釣られてしまった。
21 【找】(◯さおさ(し)/×さが(し)) 「找」の字は二つの音があり二つの意味があるのは知ってたが、さおさ(す)が思い出せませんでしたね。
24 【結(く)】(◯す(く)/×ゆわ(く)) 「魚をとる網を結(す)く」…勉強したのになぁ~。
11【艱窘】(◯かんきん) 12【柊葉】(◯しゅうよう) 15 【岌嶷】 (◯きゅうぎょく) 過去問にありませんが、個々の漢字の読みで正答できました。
(ニ)書き問題 24/30
3 【変梃】(×偏梃) まさかこんな問題が出るの?と動揺しつつ、且つ書けませんでした。
14 【佩帯】(×「佩」の中を「市」にしてしまった。)
15 【胚胎】(×「胚」を「月不」とミスした)
「漢検漢字辞典」の集中学習で【斑気(むらき)】が正答できたのはよかったが、書き問題で3問ミスは大きい痛手でした。満点、いや、28点はとれたハズ!
(三)国字 10/10
略
(四)語選択書き取り 8/10
1 【澆末】 (×「澆季」…「澆…」と思いついた途端、「澆季」と書いてしまったようです、粗忽者!)
2 【刪定】 3 【盈虧】 4 【誅戮】 5 【万朶】
「推敲」「爛漫」「弑虐」ひっかかりませんでしたよ。
ここ何回か続いている三文字熟語がないのが残念でした。せっかく5~6個用意しておいたのですが…。
(五)四字熟語 30/30
1 【(妍姿)艶質】 2【(薏苡)明珠】 3 【(南洽)北暢】 4 【尺璧(非宝)】 5 【三釁(三浴)】
6 【車載(斗量)】 7 【肉山(脯林)】 8 【必求(壟断)】 9 【跼天(蹐地)】 10 【優游(涵泳)】
8 【必求( )】 この四字熟語は初めて見ました。しかし消しこんでいくと、「ろうだん」しか残らず、意味12で「利益を独占しようとする」…これは【壟断】しかありません。この問題8以外は、すべて漢検四字熟語辞典に所載の四字熟語でした。【車載(斗量)】は3級相当の四字熟語ですが、たしか過去問にあったと思う。いずれにしろ、やっぱり四字熟語はドル箱ですね。
(四)(五)と満点気分でしたし、前半は快調でした。けっこう行けるじゃん、と、高を括って裏面にとりかかったのはいいが、これががたいへんでした。
前半 98/110
シャルル・グノー/小交響曲変ロ長調
NHK交響楽団メンバーによる管楽合奏
宮本明恭(フルート)北島 章・丸山盛三(オーボエ)
内山 洋・磯部周平(クラリネット)大野良雄・山本 真(ホルン)
岡崎耕治・菅原 眸(ファゴット)
(1984年10月3日)
シューマン
ピアノ五重奏曲変ホ長調作品44
サヴァリッシュ(ピアノ)
堀 正文・永峰高志(ヴァイオリン)
川越和憲(ヴィオラ)木越 洋(チェロ)
(1983年4月22日)