C邸の設計打合せのブログは、久しぶりであります。
実際には、C(旦那)さんがちょくちょ事務所に来てくれ、打合せが出来ていたので、図面の方はかなり進んでおります。
奥さん子供を交えてのガッチリとした打合せとしては、第4回目となります。
今回も、Cさんアパートにて打合せを行いました。
前回のブログでも前述した通り、大変ハードな1日で夜8時からの打合せでした。
今回の打合せの最大のポイントは、予算でした。
図面も約6割くらい出来ておりました。
究極ローコストとは、ちょっと大袈裟ではありますが、そのくらいのローコスト住宅を目指しておりました。
基礎また木構造を重視しながらのグリットプランにし、押されるところ(設備電気等)は押さえ、重視(基礎構造、木造伝統工法、構造材、内装:珪藻土仕上げ)するところは重視して計画しました。
また、C邸では住宅資金の融資を急ぐ状況があり、確認申請も平行して進めておりました。
主要図面は、ほぼ出来ていたので、積算・見積りも平行して進めておりました。
ここ来て、積算見積りも纏まってきたので打合せとなりました。
原案通りの設計で行けば、目標金額に対して15~20%オーバーとなり、
平面(間取り)を変更せずに、設備機器のグレードを落とし、また仕上げ材の珪藻土変更をして落として5%増までもっていきました。
後更に、各工事ごとで微調整を行い目標金額へ到達させる予定でした。
あくまで、面積規模を重視しながらの考えで進めてきましたが、
Cさんの顔はみるみる強張ってきました。
そして、Cさん曰く
『それでは、私は納得できない!内装も設備機器もある程度は質も保ちたい! 』
と、
私はこう応えました。
『今、提示してある見積り及び積算は、原価でありネット価格であります。
余分な経費は入っておりません。原案通りでいけば、どの工事を見ても、もう落とせるところはありません!』と
基礎工事を始め、足場、大工工事、材木プレカット工事、サッシ内装工事、左官工事、木製建具工事、塗装工事、電気工事、設備工事、雑工事等と全てにわたり積算見積りの根拠を出し、現設計では落としようもない事を説明させて頂きました。
Cさんも究極のぎりぎりの単価で、ここまで来たことを悟ると、
『面積を縮小しましょう!』
と思い切った決断を下しました。またCさん曰く、
『ただし1階はこのままで、2階を縮小して下さい。』と
設備、仕上げ材を落とさずに15~20%落とすには、面積を縮小するしかないとの選択をして下さいました。
言い換えれば、面積規模の維持よりも、構造材仕上げ重視の選択となった訳であります。
そこうして、2時間の打合せが終わり夜も10時となりました。
Cさんも大変疲れた様子でした。(無理もありません、究極の選択をした訳ですから。)
ふと、前の事務所での打合せを思い出しました、
同じく設計の打合せで、お施主さんの都合で夜の10時から夜中の2時まで4時間の打合せをした事を・・・。
若かったとは言え、身も心もかなりきました(その時も大変ハードな1日でした)。
おっと、いけない!
話がそれてしまいました。
戻します。
2階のプラン変更は、正月の宿題となりました。
そう簡単には設計は纏まりません!
お施主さんが納得のいくまで、こちらも根気強く提案説明を心がけて参ります。
多少オーバーするのは、始めから想像はついておりました。
では、なぜ始めから面積を絞らなかったかと言いますと、Cさんの希望のプランがそこにあり、その集約がその面積だったからであります。
まだこの時点では間取りを重視するか、仕上げを重視するかの問題点では無かったからであります。
仕上げを落とせば、プラン重視は可能だからであります。
以上の状況から、ここまで引っ張って来た訳であります。
そして、限られた予算の中でどちらを優先するかと、究極の選択問題となった訳です。
設計業務とすれば、かなり手間は掛かりますが、
お施主さんの納得を得るためには、大事な観点であります。
経営的に考えれば、??マークではありますが、
ブログの名の如く、手間を掛けても納得を目指すのが、設計事務所の使命と考えます。
ちょっと、生意気な事を言ってしまいましたが、そう志していきたいと考えております。
どんどん手間を掛けておりますが、頑張ります。
最後に、お施主さんの喜ぶ笑顔のために!・・・・・
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