平成批評 福田和也 ***
筆者は文芸評論家の慶応大学環境情報学部教授。平成から令和に移る日本における日本人の思考未成熟を改めて問う一冊。キーワードは近代、国家、天皇、政治、教育、文学、世相である。発刊は20...
戦乱と民衆 磯田道史、倉本一宏、F・クレインス、呉座勇一 ***
歴史書を読むとき、登場するのは中大兄皇子、足利義政、秀吉と家康、西郷隆盛と大久保利通などの、歴史に大きな働きをした中心人物。その時期に最も多くの活動をしていたはずの一般人はどのよう...
元号戦記 野口武則 ****
毎日新聞記者で平成、令和改元時の報道に携わったのが筆者。日本における元号は大化元年に始まり、西暦701年の大宝よりは切れ目なく元号が継続している世界で唯一の国が日本である。明治維新...
東アジアの論理 岡本隆司 ***
中国での強権的政権はなぜ中国の人々には支持されているのか。韓国の政権による慰安婦合意無視は、国民によっても正当化されているのはなぜか。日本人から見れば正直不思議な現象である。中国に...
八幡さんの正体 八幡信仰と日本人 鍛代敏雄 ***
神社本庁調査によれば、祭神をおなじくする神社の分布表によると八幡さんが7817あり第一位、続いてお伊勢さんで4451、第三位は3953ある天神さん、第四位は2924あるお稲荷さん、...
上杉鷹山「富国安民」の政治 小関悠一郎 ***
米沢藩の藩政改革は「富国安民」というコンセプトにより鷹山公のリーダシップで進められた。それを支えたのが、米沢藩家臣竹俣当綱(まさつな)と莅戸(のぞき)善政、その子政以だった。改革の...
歴史探偵 忘れ残りの記 半藤一利 ***
2021年1月に亡くなった半藤一利のエッセイ集で、あとがきを書いたのがその前月だったとのこと。同様のエッセイ集の第二弾もだそうという計画があったと言うが、本書あとがきが絶筆、発刊は...
歴史を知る楽しみ 家近良樹 ***
歴史を学ぶとき、「なぜそうなったのか」と考えることが歴史学の楽しさだという筆者。ペリーの前にもビッドルや何隻もの外国船が日本の港に現れているのに、なぜペリー来航のときに江戸幕府は大...
東京のナゾ研究所 河尻定 ***
日経新聞社の記者がまとめた一冊で、「東京の地下迷宮は、どこまで広がるか」「丸の内から消...
明治の技術官僚 柏原宏紀 ***
幕末、先進的な技術を習得するために英国留学を密航により決行した五人の長州人がいた。「長州五傑」と後に呼ばれることになる、天保年間に長州で生まれた伊藤博文、井上馨、山尾庸三、井上勝、...