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大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

アメリカ、2019年第1四半期の決算はじまる: いまのところ結果はまちまち(4月16日)

2019年04月16日 | 日記

 アメリカで2019年第1四半期(1-3月)の決算発表がはじまった。

 2018年はトランプ減税の影響などで、S&P500の純利益は前年比で20%超の増加をみせた。

 2019年も半年ほどまえまでは、ペースは落ちるものの7%程度の増益になると予想されていた。

 しかし2018年末に世界的に株価が急落。景況感も大幅に悪化した。

 この結果、2019年は減益になるのではないかという見方が広がった。

 その後、パウエルFRB議長による利上げ休止、資産縮小停止宣言などがあり景況感は持ち直しているが、その裏付けとなる経済実態があるのかどうか判断する材料として2019年第1四半期の決算が注目される。

 しばらくブログで決算内容をフォローしていきたい。

 2019年4月16日の段階では、昨年の利上げの影響で収益環境が改善した金融セクターで市場予想を上回る好決算がでている(JPモルガン)。ただ、減益になったケース(ゴールドマンやウォールグリーン)もあり大勢はまだはっきりしていない。

 詳細は以下のとおり(新しいもの順)。

 

①2019年4月15日(月)、ゴールドマンサックスシティバンクが2019年第1四半期決算を発表した。

 ゴールドマンは前年比で減収減益シティは減収増益と結果がわかれた。具体的な数字は以下のとおり。

 ゴールドマンの総収入(売上)は88億ドル(1兆円)で、前年同期比(以下同)で13%の減少

 純利益は22.5億ドル(2500億円)で、20%の減少となった。

 シティ総収入は186億ドル(2兆円)で、2%の減少

 純利益は47億ドル(5200億円)で、2%の増加

 

②2019年4月12日、JPモルガン・チェースとウエルズ・ファーゴは2019年Q1決算を発表。

 JPモルガン

 総収入(売上)は299億ドル(3.3兆円)で、前年同期比(以下同)で5%の増加。 

 純利益は92億ドル(1兆円)で、5%の増加

 ウエルズ・ファーゴ

 総収入(売上)は216億ドル(2.4兆円)、前年比1.5%の減少

 純利益は58.6億ドル(6500億円)、前年比14%の増加

 

③2019年4月2日、アメリカ最大の薬局チェーンであるウォールグリーン2019年第2四半期(12-2月)の決算を発表した。

 結果は増収減益2019年度(8月決算)の利益見込みについてもほぼ前年度並みに下方修正をおこなった。具体的な数字は以下のとおり。

 売り上げ345億ドル(3.8兆円:1ドル=110円)で、前年同期比(以下同)で4.6%の増加。

 特別損益などを除いた調整済みの利益は19億ドル(2100億円)で、10.4%の減少

 2019年度決算の予想について、従来は調整済み1株当たり利益(EPS)が7-10%増加としていたものをほぼゼロ(roughly flat)に引き下げた。 

 

 なお、上記の数字については誤りがないことを保証するものではありません