空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

労働組合いろいろ【講義用tipsメモ】

2018-11-27 11:43:47 | ノート
BLOGOS 過労死の根絶を!~労働組合の役割~ 2018年11月16日 15:09

企業データ分析では、直接的な対策より、フレックスタイムなどのワーク・ライフ・バランス施策を導入している企業のほうが、休職者比率が低かった。ワーク・ライフ・バランス推進組織を設置した企業では生産性の向上がみられる一方、メンタルヘルス休職者が増えている企業は、利益率が顕著に低下していた

 だからまあ、直接、給料を上げるというより、労働の環境をよくすればいいんだ、という。
 そりゃまあ尤もなことで、明らかに、EU内部で労働力の単純な移行は起きていない―ポーランド等々の農業を主体とする国々から一挙に工業国へ移動するようなことは、恐れられたほどには起きていないわけだろう。日本でだって、秋田でも岩手でも島根でも―まあ高齢化が進み、限界集落化が進んでいるとはいえ、”生活の便利なところ”へ単純に移動は、しきっていない。

 他方で、福島原発避難地域みたいに、強制的にでも一度都市部に出てしまえば、特に若い世代は帰ってこなくなるとかあるだろうけど、つまりまあ、さしあたり食えている状態を革命するには、我々には精神的活力がなさすぎるのだ。

 給料があがれば結構なことだ。だが今のままの給料でも、フレックスタイムを実現できるなら好ましい―など。

労働組合として恥ずべき状況では
そして、労働組合の最も重要な役割は、労働者を守ること。だとすれば、これほど長く過労死がなくならない状況は、恥ずべきことだ。その責任を重く受け止め、「過労死を許さない」という姿勢を強く打ち出してほしい。そして「組合にさえ入っていれば過労死はない」という状況をつくることができれば、労働組合の存在意義も高まるはずだ」と山本勲・慶應義塾大学商学部教授は言う。

 …その、「労働組合の本旨」に忠実であってくれれば、別にある意味、ヤミ専従あたりは(というのもなんだが―不正行為であるのは確かだが)、”労働者の連帯”でカバーしてかもしれない。なにしろ、”適法な交渉”だのなんだのと援用できる限りなら、問題ないわけである。労働環境の改善は労働効率の上昇につながることも多かろう。ならばそれは、所謂資本家の論理とも適合的である、とも評価可能である。

 …自分で書いていても、物凄く1970年代労働運動的な用語法かもなあという気はする。
 とある先輩に「迷いない左翼」と評されたことがあるが、自分でも寧ろその評価を誇りと思うほどに左翼的だな、私…。

神戸新聞 神戸市労働組合ヤミ専従 22日に調査中間報告 2018/11/20 21:59

第三者委は15日に中間報告の概要を発表し、1980年にはヤミ専従があった疑いがあることなどを指摘。市側の黙認も明らかになっており、久元市長は「大半の職員は分かっていたはずだが声を上げられなかった。おかしいと言える風土にしないといけない」と話した

神戸新聞 神戸市ヤミ専従問題、役員27人が昼前などから職場離れ組合業務 第三者委が中間報告提出 2018/11/22 20:38

神戸市の労働組合のヤミ専従問題で、弁護士6人による第三者委員会は22日、実態調査の中間報告を市に提出した。2013年度以降、少なくとも役員計27人が昼前や午後から職場を離れて組合業務などにあたっていたとする結果を取りまとめた

職場にいたのが1時間以内だったのは市職労の6人で、うち2人はほとんど業務をしていなかった。午前中のみは市職労6人、市従労組1人で、残る14人は午後に職場に戻る日もあった。第三者委は「離席中に職務専念義務免除の申請をしていなかったり、申請が不自然に多かったりした。給与は調査を基に市が算定できる状態にしている」と説明した

 …まあその…。”労働者の連帯”でカバーできる範囲を超えてるかなあと、素人目には思えるわけではある。ほぼ一日いないとなると、それで効率化できる労働状況の不具合ってなんだ、とか(もはや新技術の開発レベルだ)、よほどの追加的プラスポイントがないと認められないだろうなあ、と思える。

産経新聞 関西生コン支部8人逮捕へ 威力業務妨害容疑 滋賀県警 2018.11.27 07:23

滋賀県大津市内の大手住宅メーカーの施工現場で、現場責任者らに因縁をつけて工事を妨害したとして、滋賀県警が27日にも威力業務妨害の疑いで、全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(関生支部)の幹部ら8人を逮捕する方針を固めたことが26日、捜査関係者への取材で分かった

男性幹部らは共謀の上、平成29年2月から同3月にかけて、大津市内の住宅建築現場で現場責任者や作業員らに対し、「ブルーシートが現場からはみ出ているが、道路使用許可は取っているのか」などとしつこく因縁をつけ、業務を妨害した疑いが持たれている

因縁をつけて」って、ヤクザ屋さんじゃないんだから…。「道路使用許可は取っているのか」というのをチェックするのは警察さんの役目であり、私的な警察権の行使というわけで、まあアウトだろう。

 とまあ、労働組合が無闇に不可侵の聖域化して、”ワルイひと”たちの食い物になってやしないか、という労働組合不信も根強く存在はしており、これに対応するのも必要なのだろうなあ、というメモ。

関連:「なんで労働組合が(かつてのように)流行しないかって言えばね(2018-11-11)」

関連:「「賃金以外の待遇改善」の原資はどこから(2018-11-10)」

関連:「ところで私は中学生のころから『新編 民主主義は工場の門前で立ちすくむ』に慣れ親しんできた筋金入りでもある(2018-11-09)」



 その萌芽、というか断片、というかはすでにちょっと前にはっきりと姿を現したのであり、特にリーマンショックの際に『うわぁん、労働者の味方の正義の味方の労働組合がボク(※但し非組合員)を助けてくれないよぅ!』ということがあり…だろうか。

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