空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

「賃金以外の待遇改善」の原資はどこから

2018-11-10 11:31:22 | ノート
日経新聞 バイト確保へ「報い方改革」 ファミマ、家電6割引き 2018/10/10 6:57

アルバイトやパートの確保と定着を狙い、コンビニエンスストア大手が賃金以外の待遇改善に動いている

 ははあ、それはそれで結構。「セブン―イレブン・ジャパンは店舗併設型の保育施設を増やしている」とあり、これは乳幼児を連れた母親バイトさんを固定化する効果が期待でき、双方にwin-winであろう、と思われる。

 ただまあ、子持ち母親以外のバイトさんには、何が嬉しいのそれ、状態だろうし、保育施設の維持管理費がどこからでているか―当然、彼らを含めた労働者の労働から生まれる―を考えると、ううーん、と唸りたくなる者もいるだろう。

 さらには「ファミリーマートはアイリスオーヤマ(仙台市)と組み、全国1万7千店舗で働く従業員が同社の家電製品を最大6割引きで買える制度を導入する」などにいたっては「お前は何を言っているんだ」と。

 その「最大6割引き」の原資はどこからくるんだと。しかも何をどう割引するかの選択権は会社側がもっている。どのブランドの商品を買うかと言う自由の権利を抑圧され、「割引価格だから、惹かれるだろ、ほら?」と妥協案を示されつつも、「じゃあこの最新型炊飯器を6割引で!」と言う権利はない。

 いやまあ、グループ企業だったりして、おなじ労組の仲間だったりすれば、仲間の企業の売り上げを伸ばす=仲間の給料があがる、というインセンティブがあれば、うんまあ協力もやぶさかではない、といったところではないか。
 しかしこの場合、仲間の給料があがる見込みもない。おそらく同じ伝で、「やあアイリスオーヤマ社員諸君! よく頑張ってくれたね! これは昇給ベースアップ代わりの、工場敷地内設置のファミマの割引券だよ!」になるんじゃねえかなあ、とおもうと、なんというか忠誠心もなかなか渋くなるのではなかろうか。



LivedoorNews 高崎山サルがストライキ 餌減量に不満、山にこもる 勢力図も異変、集客苦戦 2018年11月8日 6時0分 西日本新聞

園では、一時2千匹を超えたサルを800匹まで減らそうと、約30年前から1匹あたりの餌を少しずつ減量。B群で「餌への不満が爆発した」(職員)ため、餌が豊富な夏から秋にかけて山奥に引きこもるようになったと推察している

C群は、かつてのリーダー格が恋人を求めて次々にB群に入ったため、急激に弱体化。2016年以降、山の木の実などが減る冬場はB群が寄せ場を占拠するようになった。近づけなくなったC群は「寄せ場に来る習慣自体、なくなった可能性がある」という

サルの減少に伴い来場者は大幅減。7月は1万4166人(前年同月比4573人減)、8月は3万1290人(同6758人減)、9月は1万3421人(同4059人減)となった。園は今夏、デザートの芋を「紅あずま」などのブランド芋に変え、「スイーツの魅力」でサルを誘ってきたが、結果には結びついていない


 追加



 高崎山のサルは労働契約を結んでいないのである…!
 なので、契約の強度のゆるい、コンビニバイトさん相手にこういう意味での待遇改善をしても効果は限定的であると学ぶべきだろう。がっつり正社員でガチがちにかためてこそ、割引商品カタログが意味をなす。

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