空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

カラチ:党派・コミュニティ間衝突で死者多数

2011-03-25 14:19:22 | Newsメモ
 人権団体が主張するところでは,この2週間で50名以上が暗殺されたという:

BBC Karachi political attacks kill 50, say rights groups 24 March 2011 By Syed Shoaib Hasan

 3月12日,PPPに連なる地方政治組織のオフィスが攻撃を受けたのが最初という。以来,(警察によれば)主にパシュトゥン族の人物が犠牲になっているという。

 警察としては,こうした人権団体の出す数字より低い数字を主張する。「我々の統計では,3月12日以来,殺人事件で109名が死亡した。そのうち34名が政治的理由による犠牲者だ」。

 それも大概な数字だが。

 警察の見解は,地元ジャーナリストや人権団体の見解と異なる。警察は政治指導者・運動家に限ってカウントするのであって―実際には,数字はそれ以上にのぼるはずである!

 なおパシュトゥン人犠牲者が多いものの,バローチやウルドゥ話者も犠牲になっているという。

 犯行の背後にはMQMがあると言われる。しかしMQMとしては地元のギャングのせいだとする。警察は下手人を逮捕しており,「事態はいまや収拾されつつある」とする。ではあるが,問題は―Human Rights Watchのひとの言葉に言及のあるように―政治的・民族的対立事項の解決が議論・討論によらず,暴力をもって解決されるようになってしまったこと/その伝統・雰囲気の中にあること。

 この点,諸政治党派は共犯と言われるべき点があり,そうした「風土」の改善が俟たれるわけである。

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