空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Migrant crisis:Viktor Orbanはいろいろ(言いにくいことを)語る

2015-09-22 16:12:50 | Newsメモ
BBC How is the migrant crisis dividing EU countries? 19 Sep 2015

 なおセルビア・クロアチア国境には地雷があるかもーとか。
 リアル地雷である。
 まあその、20年物の地雷がきちんと本来の機能を果たすかどうかは謎だけど。

 セルビアは、どうせ自分たちのところは最終目的地じゃないでしょー?という判断もあるのか、今はかなーり誠実にお勤めをしている模様。けれど、クロアチアだって「数千が限度! 数万は無理!」なので、”一時的滞在者”の数次第でいつでも”バンザイ”になっちゃう。いくらEUに入れてもらうために必要なコストであってもだ。

 …それを思うと、「Serbia's Prime Minister Aleksandar Vucic deplored Hungary's behaviour, calling it "brutal" and "non-European"」、このコメントなんか、血の涙を流しながら言っているような気がして、相当同情できる。

 お先にEU入りしてシェンゲン入りしてるスロベニアなんか「Initially Slovenian Prime Minister Miro Cerar said his small Alpine country would stick to the Schengen free movement rules. It said it would process asylum requests and not create a "corridor" for refugees to simply travel on to Austria. On 17 September, Slovenia suspended rail connections with Croatia.」これである。

The conservative Hungarian Prime Minister Viktor Orban has said Europe's Christian heritage is under threat because most of the migrants are Muslims

 ハンガリー首相Viktor Orbanは、流入してくる者たちの多くがムスリムであることから、ヨーロッパのキリスト教的伝統が危機にさらされている、と主張する。

 特に上掲発言に対する直接的攻撃と言うわけではあるまいが、ルーマニアは:

Romania protested to Hungary over its plan, calling Hungary's language "unacceptable in terms of diplomacy". Foreign Minister Bogdan Aurescu spoke of "an attempt by the Hungarian side to draw us into an artificial conflict"

 …まあ、首相が言うには感情的に過ぎる言葉ではありますな。あとルーマニアは、自国のロマの移動の件を種にオランダあたりから「君、シェンゲンに相応しくないよね」とか言われていたそうで―思うところはあろう、『我々はすでに永年にわたり多数の”経済難民”を抱えているのだ』『ははあ、シリア人にはわざわざキャンプを用意してくれるが、うち出身のロマがつくったテントは引き裂かれねばならないと、それは結構な人権感覚ですな』とか。

 ウィーン・ブダペスト間の鉄路は、9月10日に閉鎖、8日後に再開―まる一週間も停止したわけだ。なおザルツブルクからドイツまではまだ差し止め。大動脈たるべき鉄道がこのざまでは、経済にかかる負荷もどれほどか、と思わされる。

 で。
 結局、ダブリン規定については「It means that the EU's Dublin Regulation is de facto suspended」と評価せざるを得ないだろう。

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