Kuni Photo Blogさんは写真家さんのblog。このたびソマリアに取材,無事ご帰還された。
そうしたわけで,ソマリア写真を掲載していたりされるのである:ソマリア取材を終えて
で,そのChikago Tribune掲載写真集Mogadishu fear。
最新記事は「見放された土地」。手前の子供の頭部に酷い傷跡らしきものが。
ソマリア現状のわかりやすいまとめがあるのはありがたい点か。とはいえ,ちょっと気になる点がないでもない―ので書き込みをしてきてしまいました。
うん,私の印象では,ソマリアでは自爆テロは一般的ではない(うちのblogを「自爆テロ」で検索するとこんな感じ)。寧ろ例外的事象というべきで,ソマリア解放連盟側の主要な手段は迫撃砲,手榴弾,地雷,更に数人の暗殺者チームによる銃撃(数人・数発で確実に仕留める手際のよさ)であるようだ。
それと,民間人犠牲者の出方の問題もある。
イラクだと,抵抗運動として/宗派間・諸勢力間闘争として民間人殺しが行われる。ソマリアでは,民間人犠牲者は一応まだしも,止むを得ざる犠牲というに留まっている―といえる。
…いや,民間人が周りにいるときに軍車両に攻撃しかけて,応戦させ,民間人を殺させるとかするけど。
いや何を言いたいかというと,闘争の主体の性格が異なるんだろうといいたいんです。イラクだと外国勢力が問題になるが,ソマリアではそれほどではない。旧イスラム法廷勢力の背後はエリトリアですけど,エリトリア由来の武装勢力が大々的にソマリア実力闘争に関わっている様子でもなさそう(去年12月には2000名だかがソマリアに居たと言う話ですが)。
一応,「ソマリ人同士の内輪もめ」の枠から外れすぎてはいないのではないか,と思うのです。私としてはエチオピア・エリトリアの代理戦争の側面も意識しますが―。
…今後はわかりませんが。ハウィエは概ねソマリア解放連盟関係とは縁切りで,寧ろゲディ首相に肩入れする様子ですし(はねっかえりもいますけどね,ケニア経由でアスマラ会議に出席したハウィエ支族長が…)。
今後はわからないとはいえ,しかしソマリアが暫く不穏であろう事は確実でして,よかったねエリトリア,ソマリアがぐだぐだでと皮肉も言いたくなるというもの。
国と民族の将来を思えば今は和解すべきときと,ハウィエが言ってたかと記憶してますけど,もと同盟者のそんな意見をソマリア解放連盟はどう受け止めるのか。「戦争か外交手段によって!」って,だからその実力はないし暫定政府は対話しようと声がけはしてたのにそれ完全無視ですかあなたたち…。
さておき。貴重な現地報告です,もし仮にソマリア情勢に興味のある人がまだKuni氏の写真を見ていなかったら,見に行かれることをお勧めします。
☆誤字訂正(招来→将来)。
あと重大な誤解が(日本には)行われているらしい点も気になるかな。
エチオピアは侵略軍ではない(すくなくとも,形式上)。バイドア暫定政府と同盟関係にあって,イスラム法廷側(エリトリアと関係する)が自己の戦力も顧みずバイドア側に攻勢をかけ,エチオピア―ソマリア暫定政府側は応戦,反撃―その勢いのまま首都を陥したのである。―それが出来るということは,つまりやる気満々で用意していたってわけでしょうけど。
ということで,形式の点でエチオピアは現地正統(結果的にせよ)政府の同盟軍なのであって,米主導の対イラク戦争とは事情が異なる。そうした点を落とすのは宜しくないと思う次第。
そうしたわけで,ソマリア写真を掲載していたりされるのである:ソマリア取材を終えて
で,そのChikago Tribune掲載写真集Mogadishu fear。
最新記事は「見放された土地」。手前の子供の頭部に酷い傷跡らしきものが。
ソマリア現状のわかりやすいまとめがあるのはありがたい点か。とはいえ,ちょっと気になる点がないでもない―ので書き込みをしてきてしまいました。
うん,私の印象では,ソマリアでは自爆テロは一般的ではない(うちのblogを「自爆テロ」で検索するとこんな感じ)。寧ろ例外的事象というべきで,ソマリア解放連盟側の主要な手段は迫撃砲,手榴弾,地雷,更に数人の暗殺者チームによる銃撃(数人・数発で確実に仕留める手際のよさ)であるようだ。
それと,民間人犠牲者の出方の問題もある。
イラクだと,抵抗運動として/宗派間・諸勢力間闘争として民間人殺しが行われる。ソマリアでは,民間人犠牲者は一応まだしも,止むを得ざる犠牲というに留まっている―といえる。
…いや,民間人が周りにいるときに軍車両に攻撃しかけて,応戦させ,民間人を殺させるとかするけど。
いや何を言いたいかというと,闘争の主体の性格が異なるんだろうといいたいんです。イラクだと外国勢力が問題になるが,ソマリアではそれほどではない。旧イスラム法廷勢力の背後はエリトリアですけど,エリトリア由来の武装勢力が大々的にソマリア実力闘争に関わっている様子でもなさそう(去年12月には2000名だかがソマリアに居たと言う話ですが)。
一応,「ソマリ人同士の内輪もめ」の枠から外れすぎてはいないのではないか,と思うのです。私としてはエチオピア・エリトリアの代理戦争の側面も意識しますが―。
…今後はわかりませんが。ハウィエは概ねソマリア解放連盟関係とは縁切りで,寧ろゲディ首相に肩入れする様子ですし(はねっかえりもいますけどね,ケニア経由でアスマラ会議に出席したハウィエ支族長が…)。
今後はわからないとはいえ,しかしソマリアが暫く不穏であろう事は確実でして,よかったねエリトリア,ソマリアがぐだぐだでと皮肉も言いたくなるというもの。
国と民族の将来を思えば今は和解すべきときと,ハウィエが言ってたかと記憶してますけど,もと同盟者のそんな意見をソマリア解放連盟はどう受け止めるのか。「戦争か外交手段によって!」って,だからその実力はないし暫定政府は対話しようと声がけはしてたのにそれ完全無視ですかあなたたち…。
さておき。貴重な現地報告です,もし仮にソマリア情勢に興味のある人がまだKuni氏の写真を見ていなかったら,見に行かれることをお勧めします。
☆誤字訂正(招来→将来)。
あと重大な誤解が(日本には)行われているらしい点も気になるかな。
エチオピアは侵略軍ではない(すくなくとも,形式上)。バイドア暫定政府と同盟関係にあって,イスラム法廷側(エリトリアと関係する)が自己の戦力も顧みずバイドア側に攻勢をかけ,エチオピア―ソマリア暫定政府側は応戦,反撃―その勢いのまま首都を陥したのである。―それが出来るということは,つまりやる気満々で用意していたってわけでしょうけど。
ということで,形式の点でエチオピアは現地正統(結果的にせよ)政府の同盟軍なのであって,米主導の対イラク戦争とは事情が異なる。そうした点を落とすのは宜しくないと思う次第。
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