空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

《過去記事》中国/ウイグル:学者に終身刑判決

2019-10-11 16:07:41 | Newsメモ
関連:「中国/ウイグル:地理学者が消息不明(2019-10-11)」

BBC China jails prominent Uighur academic Ilham Tohti for life 23 September 2014

A court in China has found a prominent Uighur scholar guilty of separatism and jailed him for life, his lawyer says.

Ilham Tohti had spoken out on China's policies towards the Muslim Uighur minority in the restive Xinjiang region, but had denied being a separatist.


 まあこんなぐあいに、国政への批判者をセパラティストだとか反逆者だとかテロリストと「誤認」するというのは、まあ、その、普通の圧政国家としては常道といおうか―いやもう、やられるほうにとってはとんでもないが―これはこれで、一応仮にも、きちんとみせしめ、あいや犠牲者、というか、”犯罪者代行”を”適切に選定する”という手間をふむくらいには、実情と形式とをあわせようという努力ではある。

The Urumqi People's Intermediate Court found Tohti guilty after a two-day trial that ended last week. It also ordered all of Tohti's money and property seized.

 しかしこうまでくると、ダメレベルがはねあがる。一部所有物を没収するのは、「反国家的プロパガンダ用のパンフレット」「反国家的思想を流布する犯罪書」だのを消去する手段として、そりゃまあ、やりたくはあろう。

 けど金銭まで直接に没収するのは―自由民主主義国家的には非常に違和感があるのではないか。ああそうか共産国家だから私有財産って概念がありませんか、しかしそりゃひどい解釈ではないか。


 とまあ、5年ほど前なら、頑張れば国家反逆罪をでっち上げることができるかもしれない程度のひとを終身刑にするくらいで済んでいたものが、そんな空気の中でなおprominentと評しうるほどの親政府傾向のひとまで狩りだすにいたった、そこが今の危機なのだろう。
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