佐藤あずさ その後について/なぜ男性たちは惑うのか 2018.11.26
「どうしようもないくらい、まるでテンプレートのように、よく似たタイプのご連絡ばかりで驚くほど。すべて面識もない見知らぬ男性がたです。 なぜだろう。なぜはっきりと文章に綴っても、何も変わらないのだろう。 私は彼らの「精神的慰安婦」の役目をいつまで求められるのだろう、と呆然とします」
この「どうしようもないくらい、まるでテンプレートのように、よく似たタイプのご連絡ばかり」と、一撃で数百件をなぎ倒す勢い。これほどのパワーあふれる言葉をつむげる人材、小説家にしてもよかったレベルではないか。
しかも分析の切り口もよいのである:
「メールチェックをすると、こうしたもののうちで特に長いものは深夜、しかも3時や4時に届いています。眠れないのかもしれない、何らかの精神的困難で救いを求めているのかもしれない、と感じます。
深夜に届くものもそうでないものも、きっと彼らにとってオープンダイアローグの場がなく、私という「窓口」に向けて綴っておられるのかもしれない、とも想像します」
これこそ、良質の社会学者に求められているような見事な切り口・作文ではないか。
「誰かに自分を認めて欲しい、自分の思いを話したい、理解されたい、自分の言うことをきかせたい、尊敬されたい、という思いがあるのではないか」
もう、「行き場のないオジサンたち」を…もう、それこそ百人単位で吹っ飛ばすような打撃力の高いお言葉。”自分を大したものだと思わせたい、そんな欲求が見え透きまくってますねー。でも、あんたらが、個性を一杯に伸ばして書いたらしいものって、数百件一律レベルで非個性的なんですよね”。うわあきっつい。
「そしてそこには、私という個人への何とも言えない執着というか、個人的関係を求めたがっている何かが込められているので、なかなかしんどいです」
と、きっつい打撃力の高い言葉を吐いたあとに、”ま、わたしもキッツイですわ”という、個々人レベルの人間的共感をさそうような文章を紛れ込ませることができるあたり、軽妙とも評せるのではないか。
「組織から離れ(あるいはもうすぐ離れる)、行き場をなくしてしまった男性たちの承認欲求や孤独さのはけ口がない。必死に仕事をして長年人生と生活を捧げた仕事をリタイアしてみれば、地域にも確固たるつながりがない、いつしか家族との関係もわびしいものになっている、自分の居場所は、やってきたことは、と虚無感に襲われるのではないでしょうか」
「自分が何者であるのかを証明する何かーー「思想」や「政治」「社会活動」がそれを満たしてくれるのかも知れないーーがないと不安に襲われ、新たな所属先や肩書き、自分が「一目置かれる」ための記号や居場所を探し求めているのかも知れません。ブログを書いてみたり、SNSをやってみたり、自伝を出そうと考えてみたり、新しくなにかグループや組織を立ち上げてみようと思い立ったり、「議員」に意見を言ってやろうと思い立ったりーー」
「そうしたことを考えるにつけ、現代において人が疎外されていくプロセスや、疎外により発露する攻撃性や依存、そうした傾向・人格を規定する社会構造をあらためて分析する価値はあると思います。 私が経験していることはその意味で決して無駄ではなく、社会病理としての資本主義社会の歪みと行き詰まり、戦後日本の発展と歪みを問い直すための具体的な手がかりになると思っています」
もう、社会学者か、いや政治学者にでもなってしまえ―と思うレベルで切り口が上手い。まあ私がそう思うのも、思想的なベースが左派系ということで共通するからかもしれないが、左派用語を使わず説明できるあたりがセンスいい。
「きっと話せば近しくなりうる存在だからと思い込んでしまい、自分が諭し導いてやる、と思ってしまう。けれどその「娘」のような存在の私に反論されたり拒絶されたり、思い通りの反応が得られないと「なにを!」となって攻撃的な気持ちになる、ということなのでしょうか」
このあたりも心理をよく読んでいる。類例を一つ:
「とにかくいろんな人が無責任と無知識と無根拠に治療へ口を出してきます。全ては善意です。善意を断ると、みんな怒ります。善意を踏みにじったり無下にされたことで、報復にうつります。」
— えふわら(選択と集中 (@efuwara) 2018年11月23日
https://t.co/9xhUNq4G7o
いまこの議員さんに起こっていることもおなじことだろう。
八王子の佐藤あずさ市議、結局、身内の社民党支援者の方々からのセクハラ、パワハラ、ストーカー行為に嫌気がさして引退されるのやな。
— キルゴアさん a.k.a キルキル(素敵な女性のみ使用可) (@KilkilGoregore) 2018年11月23日
中身の貼り付けはあかんとご本人が仰るので、各自参照されたし。
敵対勢力からの嫌がらせは殆どなく、殆どが自陣からによるもの、と。
https://t.co/ISj73kmLja
美人すぎる政治家だとか言われていた八王子の佐藤あずさ議員。Facebookに書かれていた本人の引退報告を読んだけど、要するにオッサンたちのセクハラで心身ともに弱ってしまったのが引退の理由で、かつ加害者は身内とも言うべき左派やリベラルの、50~70歳くらいの男性だったという驚きの内容。おい!!
— araichuu (@araichuu) 2018年11月23日
まあその、極めて典型的な(個人的にも大変覚えのある)パワハラ被害であるなあと。
転載や引用はやめてとのことなので、リンクを張り付けておきます。
— araichuu (@araichuu) 2018年11月23日
50~70の政治語りエロ左翼オヤジのセクハラえはげつないね。背中をなでまわす、深夜の居酒屋に呼び出す…普段は愛だ正義だ奇麗事を吐いとるだろうに。下半身がリベラルすぎる。
※右側でも当然あるやろな。https://t.co/HCz12OjlL9
なんで目立つ表にでる野党の女議員の方達は似たような感じなのかな?と思ってたけど、今回の例みたいに真面目な人は生き残れないんだと分かったね。
— まろさま (@marosama) 2018年11月24日
佐藤あずさ女史は引退ですか。多数の50代男性のつきまといに耐えかねたとのこと。不純な動機から支持した人も相当数いたのだろう。それを党も期待して擁立したのだろう。その結果トップ当選をはたした。俺が当選させてやったぜ系の支配欲丸出しマウンティングおじさんとの距離感はむつかしいね。
— 高橋雄一郎 (@kamatatylaw) 2018年11月24日
#佐藤あずさ 議員の勇気ある告白
— key凛(きーりん) (@kani_kuma108) 2018年11月24日
これこそ #MeToo 運動にすべき。ツイにあるようなおっさん以外の女性も味方ではなかったようだ。佐藤議員が自身がフェミニストではないと書かれていたが、周りの自称フェミニストこそ女性を差別する偽物だろう。
ホント、フェミニズムはいつから狂ってきたんだろう? https://t.co/XvJ4SRCXK9
ご当人の言葉に、対立党派(まあ、つまり、自民党さんとかでしょうな)からの攻撃はほとんどなかった―というのは示唆的で、厳しく審査されるからこそ、基本的には教育がそれなりになされているということなのだろう。ましてや対立党派の人に仕掛けたら本気でアウトだと。
他方、”身内ならええやろ”的なノリが残っている可能性もまああり、それがどぎつくでてしまったのが今回の事例であるようだなあとか。
普段はセクハラだなんだと声高く宣言されながら、実際に一人の女性がセクハラ、パワハラ、ストーキングの被害に遭われておられるのに、
— キルゴアさん a.k.a キルキル(素敵な女性のみ使用可) (@KilkilGoregore) 2018年11月26日
「攻撃するネタ」扱いしかされていらっしゃらない事を、俺は批判しとるのですよ。
貴君の様な方々が声を上げてくだされば、俺の出番なんてなくなるのですがね? https://t.co/VsYIGWyfvk
もちろん、香山リカ氏が何をツイートし、何をスルーされるのも、自由。自由やが、「普段はあんなにセクハラだのフェミだの偉そうに言っときながら、佐藤あずさ市議へのセクハラはネトウヨと戯れるのより優先順位低いんかい!」と呆れるのもまた、俺の自由。 pic.twitter.com/3YmrwOpljx
— キルゴアさん a.k.a キルキル(素敵な女性のみ使用可) (@KilkilGoregore) 2018年11月26日
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