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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

『海難事故にあった人たちを救出するためなんだよ!』であれば、近くにいた友軍偵察機にも協力依頼を出すべきであって

2018-12-23 10:55:44 | Weblog
朝日新聞 レーダー照射、沈静化図る韓国 抗議非公表、日本に求め ソウル=牧野愛博 古城博隆 ソウル=武田肇 2018年12月22日19時28分

韓国の軍事関係筋によれば、韓国の国防、外交両省は21日午後、それぞれソウルの日本大使館の抗議を受け、釈明をした。外交省は国防省と協議するとしたうえで、日本側に抗議の事実を公表しないよう求め、問題の拡大を防ぎたい考えをにじませたという

 実情を公表しないように依頼しつつ、都合のいい嘘を勝手に流布するつもりか―と批判されよう。どこぞでそのような評を見たが、いやほんとに人間のクズというべきですよね(とあるパワハラ事例を思い浮かべながら)。

国防省は、駆逐艦が付近の海域で操業中に遭難信号を送ってきた北朝鮮漁船を捜索中だったと説明。レーダーは捜索用に使用したもので、P1哨戒機には向けていないと説明したという

 ここポイント。外交側は「すんません、ちょっとその、こっちで事情確認とかしますから、あの、不始末はできればあまり口外しないでいただけると」という態度を見せるようでありながら、軍側が「自意識過剰乙wwwwww」とあおりまくっているといえそうなレベルのステキ発言をかましたらしい点。外務と軍務とで多少のすりあわせもできてないらしいあたり。おい大丈夫か。



 ―と、いうことになる。




 ―とまあ、現場での調整で最悪の事態を避けるとか、将来の相互理解の種をまくとか、ふつーはするもんだろうが―そのルートが閉ざされるとマズイ。
 以下の主たる論点自体は、そういう意味での相互理解のための素敵な活動と評価できる:

NHK レーダー照射の韓国軍艦艇が救助した船員 北朝鮮に送還 2018年12月22日 16時49分

海上自衛隊の哨戒機が韓国軍の艦艇から射撃管制用レーダーの照射を受けた問題に関連して、韓国政府は22日、この韓国軍の艦艇が遭難した北朝鮮の船の乗組員3人を救助し北朝鮮側に引き渡したと明らかにしました

これに関連して韓国統一省と軍の関係者は22日、20日に日本海で韓国軍の駆逐艦が遭難した北朝鮮の船に乗っていた3人を救助し、1人の遺体とともに南北の軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)を通じて北朝鮮側に引き渡したと発表しました

 一応公式には休戦状態程度の「敵国」ではあるが、海難事故での人命救助は別だよね! という。おなじ人間だもの、同胞だもの、全力をあげて救助するよ! 超高性能のレーダーだって、ほかの国に意図を誤解されかねないけど、人命救助のためだもん、全力全開だっ!
 …というのは、素人的には理解可能ではあるのだ。その超高性能レーダーと言うのがあまりに指向的な攻撃専門レーダーだとしても、うんまあ、とにかく、海難に遭った最後の一人まで救助するためには必要だったんだと、好意的に理解することはまあ…両手でアタマを抱えながらでも、作文はできる。

 が。

この問題について韓国メディアは韓国軍の関係者の話として、「レーダーの範囲内に日本の哨戒機が入ってきたものだ」とか「日本政府の反応は多少、行きすぎだ」などと伝えているほか、「徴用」をめぐる裁判や慰安婦問題で日韓関係が冷え込んでいることが「日本側の強硬な反応」につながっているなどと分析しています

 …北朝鮮人民を救出する際に行われた、”下手すると誤解される行動”に正面衝突した日本側には『なに誤解してんの? 最近、仲悪いからって、そこまで悪意に取るのはおめーの思考がまずいんじゃねえ?』と煽ってくるのはどうかなあという。

 なお、『海難事故にあった人たちを救出しなきゃ! 人間として、そこだけは譲れない、大事なところだよ!』という建前を採る場合、自衛隊のその当の偵察機に全力の救助依頼を出さなかったらしいところで重大矛盾がでてくる。

 そりゃアナタ、『よほど後ろ暗いこと、やってたんじゃね?』と邪推されるのも故なしではない。


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