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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

プントランドはラス・アノド奪還を目指す:ソマリランド

2007-11-08 16:58:28 | ソマリア関連
 スール県都ラス・アノドにソマリランド軍が進攻。現在,ラス・アノドの支配権はソマリランドが握っている模様:

Garowe online Somalia: Somaliland forces fire on civilians in Las Anod, 1 killed Nov 7, 2007

 装甲車に援護された数百のソマリランド兵が水曜早くにラス・アノドに進攻。主要道路を清掃。これは反ソマリランド勢力が岩石を組んだりタイヤを焼くなどして道路を封鎖していたもの。

 さてこちらソマリランド側も,現地武装勢力と協力関係にあるのでして,つまり現地住民も両派に分かれているわけであります。ソマリランド軍と現地住民との間に衝突があり,記事タイトルにあるように市民,男性1名死亡。女性を含む3名が負傷,これらは現地ジャーナリストがGarowe Onlineに語ったもの。

 10月15日にソマリランドがラス・アノドを奪還,25日に反抗する暴徒22名を拘束。6日にその人々は解放されたものの,その翌日,7日にはまた大騒ぎ,という流れの様子。

 他方プントランドは,ラス・アノドから逃れた人々の許にMuse大統領自らが訪問,ラス・アノドを奪還する意図を明らかにします。そして避難民等を,その正当な家へと帰すのだと―プントランド政府Websiteにあるという。

 そもそもスール及びサナーグ県は旧植民地ソマリランドの領域にあり,現ソマリランドとしては固有の領地と主張するものです。
 他方,その地の住民はプントランドと近しい関係にあり,プントランドも,両地域は自国に所属すべきものと主張します。

 最終的に全てが統一国家大「ソマリア」の一部となれば問題解決―かもしれませんが,そんな夢のためには,モガディシュ政権が安定し支配権を確立,経済的に充分な発展をする必要がありましょう。

 …だって,ソマリランドに合一する積極的理由はなさそうですよ?

 今回の武力衝突の呼び水となったのは,モガディシュで兵力が必要とされ,スールに配属されたプントランド兵が引き揚げられたことにあるようです(確か,異論あり)。うっかり協力しようものなら,モガディシュ政権の安定の為に助力せよ―などといわれてしまいそう。

 ですから,『一緒になるとこんなオイシイことがっ!』と(どの勢力であれ)アピールできなきゃ,合併なんて気運は出てこないと思います。

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