百醜千拙草

何とかやっています

残念な新潟県知事選

2018-06-12 | Weblog
新潟知事選。接戦でしたが、残念な結果に終わってしまいました。与党の対立候補、千葉出身の落下傘候補だったようですが、巧みに原発推進色を決して、再稼働に慎重な態度を示したのが奏功したようです。与党候補ですから、原発利権団体の支援を受けているわけで、原発再稼働派でないわけがないのですけどね。これで新潟は一歩後退。投票率は58%強だったようで、自民、公明の地方の固定票は動かしがたいですから、もう少し投票率が上がっていれば、勝てていたのかも知れません。
 この選挙結果が、脱原発への動きに水を注すばかりか、狂人アベを勢いづかせてしまう結果に繋がりかねないことが心配です。ま、前を向いて進むしかありません。かなりの接戦ではありましたから。まだまだ地方では自民党を盲目的に支持する人が多いとは聞いています。しかし、アベが私物化している政府と自民党は、もはやかつての良識ある政党ではないです。現在、まだ与党の中で利害を抜きにしてアベのやり方を批判する人々は少数派です。福田元首相ぐらいですかね。小泉親子は信用できませんしね。野党は小粒、自民党も異常なスピードで劣化が進んでいる中で、狂人アベが独裁集権国家を作ろうと己に都合の良いように憲法でさえ変えようとしています。まさにナチスの手口です。この狂人を止めるのは最後は国民しかいないです。現在の国会前の10万人規模のデモが、韓国並みに10倍の規模に拡大すれば、アベは倒れると思います。しかし、この選挙の結果を見ると、多くの国民はこの狂人の奴隷でも良いと思っているとしか思えません。それなら行き着くところまで行かないとダメなのかも知れません。

ちょっと仕事が重なり、あまり、じっくり社会の出来事と向かい合えずにおります。
4ヶ月かけてリバイスした論文が返ってきて、再リバイスとなりました。最近、一回のリバイスで決まったためしがありません。これは昔にこつこつやっていたものを筆頭著者で書いたものなので、誰にもお願いできません。もう一本のリバイス中の論文ももうすぐ原稿が上がる予定ですがこれもリバイスに半年以上かかっています。その前にようやく出版できた5年越しの論文も締め切りを一ヶ月延長した挙句に複数回のリバイスをするハメになりました。最近、出版するのもが、昔よりも難しくなってきたなあ、と思うことが多いです。あと今月は、グラントの締め切りが一つ、総説の締め切りが一つ、論文レビューが三つ、他人のグラントのプレレビューがつが重なってしまいました。

その中でグラントの締め切りが取り敢えずの最優先です。お金に苦労していない研究者は少数です。研究資金は大抵、グラントへの応募で得るしかありません。今のところ、グラントは5連敗していますが、それぞれに結構な時間をかけた挙句、成果はゼロですので、かなり大きなダメージです。まるで「シジフォスの岩」です。ま、人生、何事もそんなものでしょうが。時間をかけ、関連論文を出版し、予備データを蓄積し、研究計画を練れば、当たるというものではありません。私の場合、かけた時間と成果の間に全く相関関係がなく、グラントが当たった場合は、偶然にホットな分野にすでに足を突っ込んでいて人よりもちょっと早くデータが出たというような、単なる「幸運」ゆえです。

また、グラントの評価システムは公平、公明正大とはとても言えません。というか、公平で明瞭なグラント評価システムなど存在しません。多くの同僚や知り合い、自分自身の感覚から、得た結論は、結局、「グラントは当てものであり、数打つしかない」というものだと思います。「じっくりと質の良いものを練り上げる」のではなく「いかに時間をかけずにそれなりのもの仕上げて数を増やすか」を優先し、期待レベルを下げて、淡々とやるのがおそらく良いのでしょう。私のかつての知り合いの一人は、研究時間の1/3を上限と定めてグラントをできるだけ応募するというポリシーでやっています。もう一人は一本のグラントは二週間以内で書くというルールを定めています。これは、かつてのアドバイスと逆です。かつては質の良いグラント書かなければ時間のムダだというスタンスでしたが、今や質の良いグラントでさえ滅多に当たらないのだから、質を上げるのに時間を費やす方がムダであるというように変わってきました。

私、細かいことに引っかかって墓穴を掘るタイプで、書きものにはとにかく時間がかかるのです。いつも延々といらぬ推敲をしてしまうことになります。論文ではそれがいいのでしょうが、グラントでは無駄なことです。期待のレベルを下げて、スピード重視で淡々とやるようにと言い聞かせてはいるのですが、ついついちょっとしたことに引っかかって横道に入り込んだりしてしまいます。とにかく、こだわり症はマズいです。昔は、要点を押さえて「仕事を捌く」のは得意だと思っていましたが、年々、ゴールに集中して最短距離を走ることができなくなってきました

申請書の筆は進まず、ポモドロ タイマーにお世話になりつつも、つい、現実逃避しています。
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