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新庄市のこれから

2008-10-09 | 世界地理
人口4万人の新庄市は「早期健全化基準以上」の自治体として、市の財政支出としては債務返済が最優先される。市単独事業としては、何もできないだろう。市関連の人件費削減、暖房費用節減、除雪回数削減だけでは財政再建にはならない。満足な学校給食もできない状況において、無理な財政再建を急いでも、市民の心は新庄から離れ、機会あれば山形市、仙台市、あるいは首都圏に家族全部で移転したい気持ちになるだろう。
しかし、急ぐべき事は新庄市に人が集まって賑わいを取り戻すことであり、その結果としてカネの集まる自治体とならなくてはならない。
なぜ、新庄に来ないのか。

① 新庄の入り口が汚い。
山形市あるいは大崎市から自動車で行くと、新庄市の入り口で合流する。そこには閉鎖されて幽霊屋敷同然に荒廃した、大型病院と大型商店が放置されてあり、新庄市の第1印象をきわめて、暗いものとしている。観光客ならば、1度目は新庄を通り過ぎ、2度とは行かないだろう。建設者が撤去すべき病院と商店だろう。しかし、撤去するカネもないから倒産したのである。これは新庄市が地元建設業者に、土地をタダで与えることを条件にしてでも、安く、撤去すべき幽霊屋敷である。作業員として地元の失業者を雇い、重機を使用せずにゆっくり解体撤去すべきであろう。
その跡地に、容易に使途が決まらないならば、市民花壇か市民農園にでもしておけば、新庄市の印象は大きく変わるだろう。
新庄の市街地には何かあるような、好印象を与える努力が必要である。






② 三度の食事ができる街づくり
昼飯の食べることのできる店はいくつもある。しかし、夕飯を食べる店がない。自動車利用の多い昨今、飲屋に行かない限り、夕飯を食えない、というのでは、若者が新庄市に定住できない。小規模地方都市では、帰宅して自宅で夕飯を食べるので、夕飯屋が商売として成立しない。
どちらが原因とも結果とも言えないが、若者が自動車を走らせて、夕飯を食べに集まる場所がないのである。

③ 旧市街地再開発の中止
道路をまっすぐにしても、自動車の通り抜ける時間が短縮されるだけで、実効はない。日常的な渋滞のない道路は、そのままにしておく方が、古い住宅と調和して、きれいな街づくりになる。ハイテク産業など要らない。古色蒼然とした、落ち着いた都市のままでよい。

④ ユニバーサルデザインの市街地再開発
高齢化老齢化が進んでいる。しかしこれまでのバリアフリーとしての、老人向けあるいは車いす用の歩道を充実させるのではない。いわば障害を持つ人すべてのための道路建設、公共施設の建設に力を注ぐべきだろう。年金生活者が、新庄市の商店・病院に一人で来て、一人で買い物のできるような町にしていくべきだろう。障害者万人のためのユニバーサルデザインの町づくりを、めざすべきだろう。

⑤大型店に対抗できる商店街
ヨークベニマルもジャスコも、平日は赤字である。週末だけの商売である。
古い商店街は、クルマで週末の大量買いのできない、老人・子供に商売の的を絞るとか、週末には商店街のイベントを増やし、ヨークベニマルもジャスコに客の流れない、大胆な工夫が重要であろう。
例えば、土曜日・日曜日には近郊の農家の協力を得て、野菜を終日安く売り、大型スーパーに対抗する。肉・魚は平日の冷凍品の残りをまとめて安く売る。
賞味期限の切れた加工食品を、それを客に了承してもらって、格安に売る。これは大型スーパーにはできないことである。

⑥新庄駅東の広大な無料駐車場を有料にすべきである。1時間100円、1日で500円程度の低料金を設定すれば、放置車両は消えるし、市の収入の足しにはなるだろう。無料が巡回指導や、放置車両の処分などで高くつく。

⑦必要な施設は、市民有志の寄付を募ればよい。例えば県立新庄病院を市立病院に移管するのであれば、赤字負担の市民有志あるいは全国から赤字負担の寄付を集めたらよい。黒字になれば、寄付した者に配当金を出せばよい。徳州会病院との役割分担などという、カルテルを実践するのもよいと思う。
小学校を建設するのならば、父母から建設費を徴収すればよいが、しかし、これは無理だろう。小学校に市立体育館を寄付金で建設し、それに小学校が使用料金を払う。夜間は大人が有料で使う。つまり、体育館を儲かるようなものとするのである。







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