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なんで三角関数なんて習うんだろう(その4) 

2010-09-30 22:52:45 | 三角関数
このテーマ、『なんで習うんだろう?』と言う答えを簡単に出せずにいる。 なぜなら、余りに身近すぎて、『なんで?』なんて思ったことが無いから。

で、今回も答えを出せずに、回り道。

例によって、直交座標系と円の図を使って。



三角関数を幾何学の範疇で考えていると、その応用は非常に狭い。

でも、上の図で、X軸からの角度θで長さrの線分O-Pを考えると、点PのX座標は
x=rcos(θ)、
Y座標は、
y=rsin(θ)
つまり、点Pの座標(x,y)は、

(x,y)=r(cos(θ),sin(θ))

となる。

直角三角形で考えるなら、斜辺はO-Pの長さrで、底辺はrcos(θ)、高さはrsin(θ)である。

O-Pの傾きはsin(θ)/cos(θ)=tan(θ)となる。

こう考えると、中学校で習う一次関数、
y=ax+bのaとはtan(θ)であるということである。

この関係は、高速道路や山道の標識によくある傾斜5%とかある、5%とはtan(θ)のことを意味している。 100m前進するのに5m昇るという事だ。

ちなみに、上の図でO-Pの線分rが一定で、θをぐるっと一周させると円が描けることになる。 楕円はrもθも変化する。

さて、角度θが一定の速さで変化していると考えてみる。 たとえば、1秒間に360度つまり2π(rad)の角度が変化するとすると、角度の変化する速さは
2π(rad)/1secとなる。 1秒間に何回θがまわるかを周波数と呼び、普通f(英語のfrequencyの頭文字)で表す。 また、1秒間に変化する角度を角速度といって、普通ギリシャ文字のω(オメガの小文字)で表し、

ω=2πf(単位はrad/sec)

の関係となる。 f=1 ω=2πで上の関係と同じである。

ここまで書いてくると、色々と書きたくなる。 

最近は余り使われなくなったが、ギターの弦のチューニングに20年以上前までは音叉が一般的に使われていた。 ギターの5弦(上から二本目の太い弦)開放弦(つまりどのフレットも抑えていない状態)の音の高さをAの音(ドレミで言えばラの音)に合わせるのだが、その基準に1秒間に440回振動する音叉(fが440ヘルツ=Hz)を使っていた。 最近はチューナーが安くなったので、初心者も音叉なんて使わずにチューナーでチューニングするであろうが、5弦の開放弦は440Hzに合わせるようになっている。

とすると、ω=2πf の関係を使うと、440ヘルツということは、
ω=2πかける440 の角速度と言うことになる。 ここで、ωの単位はrad/secである。 周波数fの単位が1/secなのだ。

この辺りのことを何となく分かろうとすると、上の図が頭の中にあると分かり易いことになる。

ちょっと、一気に飛ばし過ぎたかも知れない。 

三角関数はあと数回続けるつもりである。

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