読後感

歴史小説、ホラー、エッセイ、競馬本…。いろんなジャンルで、「書評」までいかない読後感を綴ってみます。

さよならダイナサウルス

2006年08月17日 | SF
                    ロバート・ソウヤー  ハヤカワ文庫

 タイムトラベル、恐竜絶滅の謎、○○生命体(ネタバレになるんで、伏字にします)と、使い古されたテーマばかりを組み合わせて、よくぞこれだけ面白い話にしたものである。ハヤカワの『SFハンドブック』で狙いをつけて買った本の中でも、「当たり!」って感じ。
 『星を継ぐもの』と同じような(ほめ過ぎか?)、壮大な惑星間興亡史の謎解きミステリーになっているんだな。中でも、火星生物「ハンド」の悲劇は胸を打つ。そしてやっぱり、小惑星帯がキーになってるんだ。なんて言ってたら、新聞に「太陽系の惑星が12個に」ってニュースが…。メディアも、「暗記する星の名前が増える」なんていう、頭の悪い受験生みたいな反応はやめて欲しいな。
 それにしても、作中に登場する「密集星団をつくった連中」は、どうなったんだろう?