ケイシロウとトークアバウト

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王さんと11人の仲間

2023-08-10 20:29:00 | 日記



(画像はイメージであり本記事とは関係ありません)

リトルシニア(中学生野球)のとあるチームの話やけど、
21世紀手前の出来事。

ある地域に、
『バラクーダ』というリトルシニアのチームがいた。
このチームの売りは、
全く試合に勝てないというところやけど、
チームのメンバーはみんな、
野球⚾️は負ける為にあると信じきっていた。
勝者🏆を誕生させるには、
敗者という存在あってのことだと歯医者の息子であるキャプテンはみんなに説いていた。
やから、
チームのみんなは、
喜んで負けた。
自分たちがいるからこそ、
相手チームは勝てるという誇りが、
彼らの野球愛やった。

ここに、
台湾🇹🇼から来た、
王さんと呼ばれる、
野球プレーの達人中学生が、
引っ越してきたことで、
『バラクーダ』に加わった。
王さんは、
チームの敗北の美学を否定した!
一旦グランドに上がる以上は、
勝つことを決意しないならば、
野球⚾️への冒涜やと力説した。
が、
今更、
弱小チームが勝てるはずがない。
そこで、
王さんは、
意地でも勝つことを熟考した🤔🤔🤔

こうして、
試合の日が来た。
王さんたちが攻撃の際、
ベンチにいるチームはみんな、
歌と創作ダンスを披露した。
ひとつは、
『水餃子のワルツ』。
「🎤水餃子はぼくらのバディ------」とかいうミョーな歌とともに、
創作ダンス!
ひとつは、
『サトウキビ畑の糖尿病』。
「🎤糖尿病のお百姓さんは精魂込めずにサトウキビ畑------』とかいうミョーな歌とともに、
創作ダンス!
ひとつは、
『タイマン張った台湾バナナ』。
「🎤台湾バナナは自己中やからタイマン張って------」とかいうミョーな歌とともに、
創作ダンス!
こうしたお歌と創作ダンスから、
相手チームは爆笑してプレーが乱れ、
『バラクーダ』は連勝した。

ここから、
リトルシニア『バラクーダ』は、
王さんずイレブンと呼ばれ、
他のチームを恐れさせた。

が、
強豪リトルシニアチーム『クラッシュ』とぶつかることになる。
このチームには、
エースとしてススムさん(IS)がいた。
ススムさんは王さんずイレブンにこう言った。
「お前らは俺らに勝てない!俺の野球へのポリシーは、マジと笑いを区別してることと、頭を丸刈りにはしねぇことだからな」

ススムさんの言葉通り、
あらゆる馬鹿な歌や創作ダンスも、
一切『クラッシュ』のチームには通用せず、
ピッチングしていたススムさんに完封されたので、
王さんずイレブンの心に寒風が吹いた。
そして、
『バラクーダ』は敗北した。
ここに、
『バラクーダ』の敗北の美学の考えが蘇り、
王さんは寂しく、
家族とともに、
帰国したんやった。