古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

渡された場面     松本清張

2024-05-14 13:29:42 | 小説の紹介
新潮文庫   昭和56年

久しぶりの推理小説だった。といっても、本作は

最初の方に殺人事件が起こるコロンボ方式なので、

推理と言うより、真実が暴かれていく様を楽しむ

と言った方がいいだろう。地方の九州での同人誌

に中居の恋人の信子からもらった作家小寺の原稿

をつかって書いたことから暴かれる真実。もうひ

とりバアの女も妊娠し、信子も妊娠し、邪魔にな

った信子を殺してしまう。複雑に絡み合った話で

読み応えは750グラムのTボーンステーキくら

いある。ほぼ一気読みの境地で、その清張氏の

ただの推理小説ではない、文学の地位を上げたい

といえる位の衝撃だった。いや、迫真に迫ってい

て、すごい圧を感じたいい作品だった。
























コメント
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