古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

新解さんの謎      赤瀬川原平

2021-12-20 19:40:01 | 本の紹介

文藝春秋      1996年

 

新解さんとは辞書の新明解国語辞典のことである。それに

 

よると、読書とは、横になって、だらしなく読むのは読書

 

とは言わないらしい。佐野洋子女史はねそべって読んでいた

 

らしいから、あれは読書ではなかったらしいね。辞書を新解

 

さんと人に見立てて、その解読を楽しんでいく、っていう趣向

 

だ。

 

その次に、「紙がみの消息」と題して、現代における紙につい

 

ての考察を行っている。余白について、上品なのは余白がたく

 

さんとってあり、ぎっしりつめつめなのは、実質だ、と言って

 

いる。「お礼」についても言及していて、「おふだ」、「おさつ」

 

紙は神であり、神格化することによって、お札を大切に扱う風土が

 

日本にはある、といっている。いろいろ考えさせることがいっぱい

 

あって、原平氏を知らない人にも是非読んで欲しい。

 

コメント
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