
通勤時間
いつも決まった時間に
あの初老の男性が歩んでいる
時には リュック
時には カバン
時には カジュアル
時には ブレザー
雨の日も
晴れの日も
少し前傾姿勢
つま先から着地するように
ひょっこ ひょっこ という表現がぴったりの歩き方
なにを している人なのか
どこに 勤めているのか
どうして 歩んでいるのか
その風貌から察しても
どの職業にもしっくりこない
急ぐわけでもなく
のんびり散歩っというものでもない
さほど気にしていなかったその男性に
いつしか 気になる存在になってきた
自分でも 気になる理由が見当たらなかった
ひとつだけ言えるのは
ただ その男性は
実に「時間に正確」であること
いつも決まった時間には
決まった場所を歩んでいる
几帳面で真面目な正確なのだろうか
実に正確な時計のような男性
いつしかこの男性が
僕の通勤時の時計代わりになっていた
今日はいつもより早いなぁ
今日はギリギリかも。。。。
何の所縁も 関係もないこの男性は
いつしか 僕にとって
ある意味大切な男性となった
人とは不思議なもの。。。。
その男性は 僕がそんな存在に感じている事を
微塵も知らない
もしかしたら
僕自身 僕の知らないところで
誰かの 特別な存在として
人生を歩んでいるのかもしれない
神様以外に
こんな僕を見てくれている人が
いるかもしれない
・・・・・・・であるならば
感謝しなければいけないのかも
僕の知らない あなたに・・・・・
JUDA