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どんぐりくんのすばらしい季節

季節のよろこびをさがします
きっといつも あなたが 気がついてくれるのをまっています
タシャ・チューダー

歩む

2014-06-24 22:03:39 | おもう事・エッセイ





              通勤時間
              いつも決まった時間に
              あの初老の男性が歩んでいる


              時には リュック
              時には カバン
              時には カジュアル
              時には ブレザー


              雨の日も
              晴れの日も


              少し前傾姿勢
              つま先から着地するように
              ひょっこ ひょっこ という表現がぴったりの歩き方


              
              なにを している人なのか
              どこに 勤めているのか
              どうして 歩んでいるのか



              その風貌から察しても
              どの職業にもしっくりこない



              急ぐわけでもなく
              のんびり散歩っというものでもない



              さほど気にしていなかったその男性に
              いつしか 気になる存在になってきた
              自分でも 気になる理由が見当たらなかった



              
              ひとつだけ言えるのは
              ただ その男性は
              実に「時間に正確」であること



              いつも決まった時間には
              決まった場所を歩んでいる
              几帳面で真面目な正確なのだろうか
              実に正確な時計のような男性



              いつしかこの男性が
              僕の通勤時の時計代わりになっていた



              今日はいつもより早いなぁ
              今日はギリギリかも。。。。



              何の所縁も 関係もないこの男性は
              いつしか 僕にとって
              ある意味大切な男性となった




              人とは不思議なもの。。。。
              その男性は 僕がそんな存在に感じている事を
              微塵も知らない



              もしかしたら
              僕自身 僕の知らないところで
              誰かの 特別な存在として
              人生を歩んでいるのかもしれない



              神様以外に
              こんな僕を見てくれている人が
              いるかもしれない


              ・・・・・・・であるならば



              感謝しなければいけないのかも
              僕の知らない あなたに・・・・・



                                 JUDA

淡黄(たんこう)

2014-06-22 00:06:33 | おもう事・エッセイ







              偲び雨が去り 深い雲は薄れ
              月その姿  淡く覗かせては 消える

              
              闇に息を殺した 草木に
              淡黄の光 下り
              尊き いのち 注ぎ込む


              乾いた風は 草木を巡り
              偲び玉を 掃っては 彼方につれさる

              淡黄に輝く 偲び玉
              水面に ポトリ
              大地に ポトリ


              広がるは波
              広がるは音
              広がるは心象


              いのちの鼓動
              いのちの灯
              いのちの風景


              誰ぞ感じるものはいるか
              誰ぞ見えるものはいるか
              誰ぞ 誰ぞ 誰ぞ・・・


              誰ぞ 共に いてくれぬか
              僕と 共に いてくれぬか
              この 僕と この 僕と この 僕と・・・


              形ありやなしやのこの世界
              素晴らしく美しいこの世界





              共に・・・
              いつも・・・
              こんな 僕と・・・




              

                                    JUDA


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     Debussy 「Clair de Lune 」  感謝します。

月白(げっぱく)

2014-06-18 22:40:48 | おもう事・エッセイ








              やさしい雨が 音もなく降りそそぐ
              あの人の様な やさしい雨が・・・



              傘もささずに このまま濡れていたい気分
              やさしい雨は 僕の頭を撫で 肩にふれる



              今年も あの人の 命日がやってきた
              大切なことを おしえてくれた あの人の



              あの日も こんな 雨の日だった
              冷たくなった あの人の顔は 実に穏やかだった



              僕の目標だった あの人
              僕の憧れだった あの人



              幾年過ぎても あの時間は とまったまま
              写真の笑顔が 想い出と クロスする





              尊敬する あの彼女もまた
              水無月が 命日


              国は違えど 一度も逢った事がことがなくても
              彼女の絵本に 心打たれ


              季節の喜び 恵みの尊さ
              草木の美しさ 育む喜び


              著書や写真集で 語りかけてくれた
              僕が病の中にあっても 語りかけてくれた


              彼女の生き方が 自然体
              彼女の絵本の  語りかけ


              四季の美しさ
              草木の生命力
              素描から伝わる 愛差し


              憧れの彼女だった・・・





              そして 今日
              誰よりも 家族を愛し


              長い年月 難病と闘い
              懸命に生きてきた


              尊敬する おじが
              愛する家族に看取られ
              その生涯を終えられた


              実に穏やかな 顔
              人柄を想わせる 顔


              眠っているかのように
              しずかに しずかに
              今日の雨のように。。。





              僕はこの大切な人々と共に
              同じ時代を生きてこられたことに感謝します


              直接的 間接的に 僕の人生とクロスしてくださったことに
              感謝します


              敬愛する この方々に
              月白のカサブランカを送ります


              その存在感は 姿ある時も
                     姿ない時も


              カサブランカのように
              甘い香りを漂わせ


              僕の心に そっと語りかけるから・・・



              僕の心に 僕の心に 僕の心に
              


              「ありがとう」 そして 「やすらかに」
              敬愛する 方々よ・・・



                               JUDA

常磐色 (ときわいろ)

2014-06-13 20:51:21 | おもう事・エッセイ








              梅雨の晴れ間に 青田風
              西から東    流れ込む
              


              身の丈膝の   おさな稲
              青田の風に    戯れて



              さながら海の  波のよう
              さながら君の  髪のよう



              そんな風景   見つめては
              どこか僕も   青田風



              常盤の色の   おさな稲
              やがては黄金  色になり



              夏東風と    戯れる
              黄金の波と   なるだろう



              自然と人の   いとなみが
              人と自然の   よりそいが



              これほどまでに 美しい
              これほどまでに 調和した



              常盤色の    おさな稲
              こんな僕にも  享受する



              恵みの感謝   忘れまじ
              恵みの喜び   忘れまじ






                             JUDA

金糸雀色 (かなりあいろ)

2014-06-12 22:20:22 | おもう事・エッセイ






              梅雨の間にまに 晴れた夜に
              星の野原に 月見草


              金糸雀色の 灯に
              誘われ歩む 足元で


              囁く虫の いとしさよ
              小さき命の 灯よ



              梅雨の間にまに 晴れた夜に
              星の野原に 月見草


              金糸雀色の 灯に
              吹く風清か 心地よく


              萎れた身体に 一杯の
              聖風そそがれ 安堵して


              恵みの享受 感謝する
              豊かな愛の 導きか



              梅雨の間にまに 晴れた夜に
              星の野原に 月見草


              金糸雀色の 灯に
              囁く虫の いとしさに
              聖風そそぐ 安堵さに
              恵みと豊かな 愛導に



              心満たされ 癒されて
              生の器に 聖宿る





                               JUDA