名古屋へ単身赴任が決まり、月に一度くらいしか横浜に戻らなかったし、何よりもその途中で永年の相棒であった隊長が釣行途中の中央高速で事故にあい、そのことが原因で遠く九州へ転勤してしまったことで、わたくしの年間釣行日数は激減していた。
一番通っていた2000年頃には年間40日前後を渓で過ごしていたのに、徐々に体力気力が衰えて半分くらいの釣行日数だったのが、前述した2013年の名古屋転勤、2015年隊長転勤によって5日ほどしか釣り糸を垂れなかった年もある。今年は有給休暇を存分にとり、5月8月の大型連休もあったから故郷の川でも結構遊べたので、近年稀な日数を渓で過ごした。
3月の解禁は暖かい日和だったけど、前年楽しめた田野倉の総合祭事場辺りでは不漁だった。
4月になって城南橋周辺の中流域を探ってみたが相変わらず不漁。但し、この数年沈黙していた川茂堰堤上流の吐出し口から下流の大場所で、大型虹鱒が連続して掛かり久し振りに長竿が丸く撓った。
5月は一番釣りのしやすい季節だけど、朝方竿を出した大月梁川地区も含めどこも数型ともに寂しい釣果だった。唯一、テント泊の気持ちよさは5月の気候だから味わえる喜びだ。(20年使った安いテントがもうボロボロなので来年は新しいのを買おう)
6月、有休を連続とって故郷へ里帰り。小さな魚ばかりだったけど、清冽な流れは子供の頃と変わりなく懐かしい思いにさせてくれる。ホームグラウンドの桂川もこのところ不漁続きだった西桂地区に放流がなされており、放流漁ではあるが魚影は濃かった。
7月いっぱい雨が続き、今年は梅雨が長引いた。お陰で、水量も豊富釣り心地の良い流れではあるが、釣果は別。中流域から富士吉田手前の上流域まで探ってみたがトピックスになるような釣りではなかった。これも久し振りだが放流の手伝いでバケツに入った魚を流れに放つ。今年は山女魚を中心に放流すると漁協が言ってた通り、全部山女魚の成魚ばかりだった。
8月は真夏の太陽がいつもの年と同じに降り注いだ。夏休みにも故郷へ帰り、利根川の瀬で楽しんだ。流量もちょうど良い塩梅で本流釣りを満喫したが、小さな山女魚しか釣れない。決まってお昼過ぎに猛烈な驟雨がやってくるけど、小一時間でサッパリ上がりまた太陽が照りつける。四万川の支流新湯川も日向見川も魚影は濃く、泣き尺山女魚の大物や美しい岩魚も釣れたので満足な釣行ができた。桂川上流にも盆前に行ってみたが、放流がかなり偏っており山女魚しか釣れない場所もあれば、虹鱒だらけの場所もある。もうちょっと考えなければいけない。
9月になると思いついたよう渓流釣りに帰ってくる人が増える。緑色だった川の色が青に変わり、風に吹かれた木の葉が流れに増えてくるのも漁期の終わりを告げる。蒼竜峡に足を踏み入れてみた。いきなり尺山女魚が掛かり、大物がかつて釣れたポイントでは40cm超のモンスター山女魚や虹鱒も釣れた。鹿留川合流近辺の函ではまるでアタリはなくなるが、久し振りに大山女魚釣りを堪能できた。川茂の吐出し口も深淵では釣れなかったが、瀬ではモンスター級が糸を引きちぎり暴れてくれた。今年は全体的に水量が多く、極端な増水や渇水もなく安定した様子だった。
今年も大きな怪我無く終えられ、それが何より。
でも、なんでもないような所でよく転がり、小さな傷と痛みが多かった。体力と筋力と集中力を維持しなければと、痛切に思う一年だった。
また来年元気で渓で遊べるように、身体のケアをしっかりしましょう。