釣りに行きたいのに、雨が降りやまないため桂川の水位が高く躊躇してます。
今週末は昔よく通った秋山川にでも行ってみようかとも思っていますが、一日中雨が降り続くようなお天気では気も萎えます。どうしたもんでしょう?
小学生の頃、身近にある遊びの一等賞は釣りでした。卵焼きを餌にして淵に群れるウグイ(地元ではクキと呼んでいました)を釣るのが楽しみでした。中学生になると、3月20日の解禁に合わせて行われるマス釣り大会に、大人に混じって参加するのも楽しかった思い出です。
父親が岩魚釣りをしていたこともあり、誰でも釣れるウグイから渓流魚をターゲットにし始めて、近隣の小沢を頻繁に歩き回りました。
その頃出会った本が暫くわたくしの愛読書となりました。
「関東南部の渓流 釣りと風土の旅」鈴野藤夫著 つり人社1975
もともと地図や地理が好きだったこともあり、デフォルメされていても詳細な河川図が魅力的でした。自分が釣り歩いた川の事は勿論、未だ見ぬ渓の美しさが伝わるような釣り場ガイドは繰り返し読んでも飽きることはありません。地元の人しか分からないような沢まで紹介されているのにも驚きました。何気なく父の真似をしてやってた釣り方は、地元に伝承される釣技だと知ったのもこの本のお陰です。
一番感銘を受けたのは、釣り場ガイドだけではなくサブタイトルにもあるように、その土地に根付く風土が詳しく書かれてることでした。民俗学的な著書としても優れていたということです。
随分読み込んでボロボロになってしまった頃、改訂版を入手しようとしましたが既に絶版となっており叶いませんでした。
表紙は色褪せて書き込みや傍線だらけのまま、今でもわたくしの本棚にひっそりと並んでいます。
こんな長梅雨の日に、そっと開いてみましょうか。
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