映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

シン・ゴジラの挑戦

2016-08-21 13:58:59 | 新作映画
夏休み 奥様と観に行った庵野製ゴジラは面白かった。

  ゴジラの幼体があんなのだったら気持ち悪い

最初の映画「ゴジラ」以外は、米製も含めて全部ゴジラの脅威だけを見せようとしていたけれど、本作品の目新しさは対応する人(内閣官房中心としたシビリアンコントロール)に焦点をあてたことだろう。
必然的に人を描く事になり、人と人の関係を描写したからただの怪物映画にはならなかった。
特撮監督の樋口に任せていたら、「進撃の巨人」みたいな張りぼて映画になってしまったと思う。

別に取り立てて庵野の人間描写が優れているとは思わないけど、ステレオタイプに描かれた総理大臣やその取り巻き達の言動とか縦割り官僚主導等の内閣運営は、ゴジラのありきたりな破壊行動より興味深い。
まあ、若きアウトロー集団が力合わせてゴジラをやっつける筋書きは脚本の薄っぺらさが露呈して興ざめだけど、自衛隊の身を挺した戦闘に免じて許してあげよう。
致命的なのは内閣官房の人間関係(誰がどのくらい偉くて、どんな派閥に属しているのか)が整理されておらず、わたくしのようなそこそこ政治政局好きなオヤジでさえわかり辛かった。石原さとみ演じる日系アメリカ人のセレブくらいの派手なキャラ付けをしても良かったのに(どうせ絵空事だし)と感じた。

こんなつくり方をすれば、ハリウッドじゃなくともゴジラはまだまだ生き続けることができる。そんな見本的な映画になっていた。
庵野 早くエヴァを完結させろ!




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