一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

天山清掃登山 ……岸川ルートを登らずして天山を語るなかれ(アゲイン)……

2010年07月04日 | 山岳会時代の山行
「郷土の山を美しく」ということで、からつ労山では、毎年この時期に清掃登山を行っている。
2006年は、浮岳・女岳。
2007年は、腰岳。
2008年は、国見山。
2009年は、作礼山。
そして、2010年の今年は、天山。
毎年梅雨のさなかに行われるため、2006年から2008年の3回はいずれも雨。
昨年は奇跡的に晴れたものの、今年の清掃登山日も天気は「雨」の予報。
土砂降りの雨でもないかぎり中止にはならないだろうということで、今年も行く気満々の私なのであった。
午前8時に唐津の某所に一度集合し、それから数台の車に分乗して天山へ。
A班は天川登山口から、B班は上宮登山口から清掃しながら山頂へ向かう。
天山の麓に住んでいる私は、唐津の皆さんとは別行動をさせてもらうことにした。
天川登山口、あるいは上宮登山口から山頂では、短すぎて物足りない。
私は麓から岸川ルートを歩くことにした。(もちろんゴミを拾いながら……)
前日の3日(土)の午前中、仕事中に(コラコラ)平六さん に電話した。
「平六さん、今日はお休みですか~」
「休みですよ~」
「いまどこですか~」
「天山ですよ~」
「えっ、天山?」
「はい、天山です」
というワケで、平六さんは天山に登っていました。
「明日、天山に清掃登山するのですが、一緒に登りませんか~」
「どのルートを登るのですか~」
「岸川ルートを麓から登ります~」
「岸川ルートは歩いたことがないので、御一緒します~」
というワケで、本日、平六さんと二人で登ることになった。

午前6時に今出川ふるさと公園駐車場で待ち合わせ。
2年前の今日(2008年の7月第一日曜日)も、ここで待ち合わせをして、福岡の肉まんさんや、長崎のそよかぜさん達と一緒に岸川ルートを登った。
あの時は、この今出川ふるさと公園から車に分乗して岸川線分岐まで移動して、そこを出発点とした。
今日は、この今出川ふるさと公園駐車場を出発点にして歩き出す。
早朝から雨が降ったり止んだり。
6:04
平六さんはレインウェアを着て、私は傘をさして出発する。


6:36
岸川線分岐に到着。
ここから左に入る。
2年前の出発点はここだった。


雨は降っていないが、ガスで視界は悪い。


オオバギボウシが咲いていた。
この花は、岸川ルート上にずっと咲いていた。


ヤブカンゾウも咲いていた。


オカトラノオもたくさん。


連日の雨で、至る処から水音が聞こえてくる。


このルートで、2年前にカキランを見つけた。(第一発見者はそよかぜさん)
今年も見つかるかもしれないと思い、平六さんにあらかじめ「カキランが咲いているかもしれないよ」と教えておいた。
すると、平六さんが、「あっ、カキランだ~」と発見。


嬉しい~
今年も逢えたよ~


沢も水量を増し、水しぶきを上げながら流れ落ちる。


7:57
舗装された道の終点に到着。
ここでしばし休憩。


8:04
出発。
本格的な登山道となり、ワクワクする。


ここからが本当の岸川ルートと言うべき沢沿いの道となる。
七曲峠ルート、上宮ルート、天川ルートでは決して見ることのできない美しい風景が、この岸川ルートでは見ることができる。


沢沿いに咲くオオバギボウシを撮影する平六さん。


深い森も、この岸川ルートの特長。


沢を見ながら歩くのは、本当に気持ちがイイ。


8:32
第一林道に出る。
ここから再び入って行く。


ここまでゴミはほとんど落ちていなかった。
あまり利用されていないルートということもあるが、全体的にマナーが良くなっているように感じた。


8:46
第二林道に出る。
唐津を出発したみんなは、上宮、天川駐車場に到着した頃だろうか?
すぐに出発。


なんだか日本庭園のような雰囲気。


この辺りもゴミはまったく落ちていない。


9:07
雨山分岐を通過。


9:23
天山山頂に到着。
私と平六さんが一番乗りだったようだ。
今出川ふるさと公園駐車場から3時間20分で到着。
「やはり麓から登ると達成感がぜんぜん違うな~」


ほどなく天川登山口から登ってきたみんなと会う。
天川からのルートもゴミは少なかったとのこと。
私と平六さんとniiniiさんと三人で、ゴミを拾いながら花散策をする。
平六さんが昨日見つけたイチヤクソウの場所に案内してもらう。

「えっ、こんなところに~」
というような場所に咲いていた。


数は少ないが、天山でイチヤクソウを見ることができたことに感激。


キュウシュウコゴメグサも咲いていた。
niiniiさんは、この花が殊の外お気に入りのようだった。


平六さんが、「この花は何ですかね~」と指さす。


「おお~、ヤマトキソウではないですか~」と私。


樫原湿原で見たトキソウほどの派手さはないけれど、この花も美しい。


他の場所でもヤマトキソウを見ることができた。
嬉しい~


11時半に、上宮の池の傍にある四阿に集合。
ここで昼食。


清掃登山の時は、毎年恒例のソーメン・パーティ。
スイカやトマトや漬物など、食べきれないほど用意されていた。


昼食後、持ち寄ったゴミの重さを量る。
燃えるゴミ12kg。
燃えないゴミ2kg。
もっと多いと思ったが、意外に少なかった。
登山者のマナーは、年々良くなっているように思う。


12:00
この後、私と平六さんは皆と別れ、麓まで下山開始。
車道を下って行く。


この車道を歩く人は少ないと思うが、車道沿いにも素晴らしい場所が点在している。


12:30
袖山線分岐に到着。
ここから袖山線に入って行く。


13:37
岸川ダムが見えてきた。


13:48
岸川線分岐を通過。
朝は、この右側の道を登って行った。


岸川地区に入る。
私はこのような風景に魅せられる。


14:04
森上商店に寄って、岸川まんじゅうを買う。


14:25
今出川ふるさと公園駐車場に到着。
朝の6時から歩き始めた山歩きが終わった。
有意義な清掃登山、
美しきカキラン、イチヤクソウ、ヤマトキソウ、キュウシュウコゴメグサなどとの出逢い、
素晴らしき岸川ルートの沢沿いの風景、
平六さんとの楽しい会話、
それに、夏に備えての体力強化にも少しは役立ったような……
今日も、充実したとびっきりの一日であった。
平六さん、またどこかの山でご一緒しましょう!

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