道しるべの向こう

ありふれた人生 
もう何も考えまい 
君が欲しかったものも 
僕が欲しかったものも 
生きていくことの愚かささえも…

そうしよう…

2019-07-12 21:17:00 | 日記
 
 
イヤホンの音楽がフェードアウトすると同時に
電話のコール音に変わった
 
ポケットからスマホを取り出し
ディスプレイを覗くと
古巣の会社の社長秘書担当セクションの番号…
 
 
ハイもしもし?
 
あっ…
○○ですけど今お電話大丈夫ですか?
 
大丈夫だよ…
 
 
久しぶりのバイトのオバちゃんからの電話
一体オレに何の用事があるんだろうと
走るのをやめて歩きながらの応答…
 
 
いま○○旅館の女将さんから連絡入ったんですけど
昨日泊まられた○○会社のどなたかが
傘をお忘れになったらしいんですけど…
 
えっ?
○○会社の?
それでオレにどうしろって言うの?
 
 
アレ?
幹部の○○さんですよね?
 
違うよ!
○○だよ!
 
すみませ〜ん!
間違えてかけちゃったぁ〜
 
 
(なんだよ〜辞めてから1年以上も経つのに…)
(まだ短縮ダイヤルにオレの番号残ってんの?)
 
 
どうやら
僕の後任の幹部に連絡しようとしたらしく…
 
それにしても
関連会社の誰かさんが
傘を忘れたくらいで連絡して来る?
 
まぁ
大事な関連会社だからな…
 
 
番号間違えんなよ〜笑
それより久しぶりだけど元気?
 
久しぶりじゃないですよ〜
4月末に顔出したでしょ?
 
そうだっけ?
 
 
そういえば
バイトのオバちゃん
僕の姿を見かけて
遠くから駆け寄って来たっけ?
 
相変わらず
僕にはほぼタメ口
そんなバイトのオバちゃん
 
 
まぁいいけど…
走ってる最中に電話かけてくんなよ〜笑
 
走ってるんですか?
小雨降ってますよ?
 
その方が涼しくてちょうどいいんだよ!
 
ふ〜ん
でも頑張りすぎて
倒れないでくださいねェ〜
 
(ジジイ扱いかよ〜)
 
倒れねぇよ!
わかってるよ!
そっちこそもう間違えて電話してくんなよ〜
 
ハ〜イ
 
またな〜
 
またね〜
 
 
以前と変わらないタメ口のバイトのオバちゃん
どうして僕にタメ口だったんだろう?
僕より20歳も歳下だったのに…
 
(エロジジイの僕の正体バレてた?)
 
 
スマホをポケットに戻すと
ニンマリと微笑んで想い出していた
 
何年か前の飲み会のあと三次会へ行く途中
○○さんだったら付き合ってもいいかなぁ
そう口を滑らせたバイトのオバちゃん…
 
僕は聞こえないフリをしつつ
三次会をパスすることにして
そのまま帰っちゃったけど…
 
結構背が高くて肉体派だったバイトのオバちゃん
もったいなかったかも…?
 
(何が?)
 
今でもまだ会社に残ってるんだ…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ようやくのほぐしのジョグ
5日ぶりの…
 
5キロ過ぎでかかってきた間違い電話のせいで
すっかりペースが狂ってしまったけど…
 
そのおかげで
ゆっくりとほぐしのジョグになった
ムリにタイムを意識しないで…
 
 
 
 
もういい歳なんだから
タイムなんか気にしないで
ゆっくりと走ればいいんだよなぁ…
 
そうしよう…
 
残りの人生…


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