せめて幸を…

例年になく

年末から年始にかけて

幾つもの懐かしい顔に

出会うことになったのだが…

出会った顔はどれも

みんな一様に年月の経過というか

つまりは老いの匂いを漂わせ…

すぐには

名前を思い浮かべられない旧知の人も…

かく言う僕もたがわず

老いた？彼ら彼女たちを

必要以上に驚かせたのかもしれず…

年相応に薄くなった頭髪を

根本は栗色から毛先の金髪にまで染め…

違和感しか覚えさせない

不自然な長さにまで及び…

加えて

脚にピッタリのスキニーを履き

見た目はいかにも

痛々しい勘違いの老人ランナー…

走ってるんだよ…

66歳にもなって

何を考えてるのやらわからないほど

血迷った出立ちになっていた…

んだと思う

こんな状況なのに…

すでに

12月下旬に年賀状を出してしまった後で

文字どおり後のまつり

人生の歯車なんて

こんなことですら…

良くも悪くも…

年を超え正月の２日に

大都会へ帰って行ったグウタラ娘から

うやうやしく？貰い受けたハンドクリーム

アカギレでひび割れた

年老いた父親の指を見て哀れに思ったのか？

正直なところ

ありがたいこと

この上なし！

多忙なさなか

こんなグローブを

朝から晩まではめていたからなのか…

成人の日の連休が明けて

アカギレた指先が

俄に再び痛み始めたのは

明日からまたもや寒波に襲われて

白い雪模様になる見込みらしく…

再び当分走れないことになるのかも…

どうやら

年明けの今月は昨年に引き続き

目標の200キロに届きそうにない気配

200キロに拘っているわけじゃないけど

素人ランナーの目標は

いつまでも月間200キロだから…

だけど今年の冬も

生まれ育った北陸のこの地を

恨めばいいのだろうか？

積雪で走れなくなってしまう？

今月の200キロは

多忙さも加え無理な状況…

そんな中で

走れないなりに

エントリーした4月の大会

走れないことを理由に

言い訳にはしたくない

年齢はもちろんのこと…

永遠の目標のサブフォーを目指して

無駄な？汗を流していくつもり

というより流すしかないか？

そして

これで最後だと決めた

5月のウルトラマラソン！

走りきるためにも

66歳から67歳になる老体に鞭打ち

冷たいこの冬を

汗を流して越すことにしよう

予想もしてなかった

年末年始の慌ただしさ

そんなこともあるさ…

そう自分自身に言い聞かせながら

あと何年

走ることができるのだろうと

仏壇に手を合わせてしまう🙏

最期の最期まで親不孝だった

素人ランナーの勘違いジジイを

あの世のバァさんは許してくれるだろうか？

許すも許さぬも…

逝ってしまったバァさんに託すのは

僕の本意じゃないけど…

それでも

救いを求めてしまう愚かな自分自身に…

せめて幸を…