石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

石造物の拓本採り方の色々とその私の考え方08

2021年05月11日 | Weblog

今回も、又しても今までと同じで、拓本など採る必要もなさそうな庚申塔を相手にして過ごしてきました。これこそ、誰も拓本を採ろうと等は思いもしない庚申塔であるが、だからこそ後世に現状を残したいために手拓するのである。2~300年後に一人でも良いから当地の庚申塔に興味を以て調査しようと考えたご仁が現れることを願って!。さて今回は、初めから一枚の画仙紙ではどうもがいても採れないことが判っているので、初めから用紙を半分にしての水張です。そして始めて見れば、それでも用紙が大きすぎてしまい、更にその半分でも大きすぎることを納得しましたが、もう始まってしまったのでそのまま続行。そうそう、今回の庚申塔サイズは、高さが73㎝、幅が43㎝です。高さが足りないサイズの画仙紙を用意してしまったので、下部が一部はみ出てしまいました(笑)。そしていつものことながら、今回も水張りした画仙紙を指で破るために来たのかと疑う位に、石碑本体の歪みと凸凹に合わせて破りまくりましての水張となり、それはもう完全に破れ紙の張り合わせ状態です。加えて、それから更に凸凹箇所の水張ですから、ホントッもう完全に誰が見ても破れ紙同然です。写真では、その破れ箇所全ては見えませんッ!。それを馬鹿丁寧に墨入れしてから同じ作業を下部にも施し、ボリボリになった画仙紙に墨入れが終わった時には2時間半が過ぎていました。今回は更にもう一基、同様な石質状態の庚申塔の拓本を採りました。朝の8時から初めて終わったのは12時半。お腹が空いた以上に、中腰での作業連続で体はクタクタ、休憩用のブルーシートの上に倒れこみ、兎に角一休みでした。
午後の部は、小さく手拓しやすい庚申塔を中心にして作業し、何とか今日一日の成果目標とした9基を連続して夕方5時過ぎまで頑張って達成しました。それでも、帰宅してから見てみれば完全に拓本としてはアウト的な下手な拓本が一基、また左側面の紀年銘等の手拓忘れが一基あり、何ということだと苦笑するだけでした。また折角手拓したのに、その目的のために手拓したものの、肝心な文字の存在を確認しただけで読めない。読めなければ話にならないので、次回もまたこの庚申塔を相手に銘文解読のための戦いを挑むことになりそうである。今回の解読は難しく、かなりの奉納者氏名部分の手拓を何度も繰り返さなければならないだろう。嗚呼、気が重い次回である。

次は、帰宅してから修正して仕上げた拓本画像である。拓本というには、かなり苦しい姿であるが…。

コメント