快気分析

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仕組みとアプローチ -  続編1 日本の少子化が止まらない原因を考える 宅地税制による核家族化と孤独老人激増

2024-05-11 12:20:45 | 少子化
 日本の少子化が止まらない原因について更に調べて行くと様々な要因が浮き出て来ます。
 その1つが日本の土地税制。
 小規模住宅用地の減額の特例とは?なんですが次の通りです。

 小規模住宅用地とは
 住宅用地のうち、住戸一戸あたり200m2までの部分を小規模住宅用地と言う。

小規模住宅用地の軽減措置
●固定資産税の軽減

200m2以下の部分(小規模住宅用地)→ 課税標準の6分の1に軽減
200m2超の部分(一般住宅用地)→ 課税標準の3分の1に軽減
●都市計画税の軽減

200m2以下の部分(小規模住宅用地)→ 課税標準の3分の1に軽減
200m2超の部分(一般住宅用地)→ 課税標準の3分の2に軽減

 これって何を意味しているのか?ですが、要は200m2程度の狭い土地の立った戸建て住宅なら固定資産税や都市計画税が安いがそれを超えると税が高くなる、と言う事なんですね。
 それでこの200m2程度の狭い土地じゃあとても親の夫婦と子の夫婦、更に孫の夫婦が同じ敷地内に住むなんて無理なのですよ。
 この税制はそもそも高度経済成長期に地方から都市部などに働き手が移動するのをどう小規模住宅に押し込めるか、で考えられたものに過ぎないのではないか?と言う疑問が有ります。
 狭い宅地で2世帯住宅と言うのも有りますが、嫁いできた嫁さんにしたらこの程度の広さではストレスが貯まるはずです。
 昔の日本の豊かな農家などは広大な敷地に離れが有って親の世帯と子の離れが別で子の夫婦世帯がこの「離れ」で暮らし、親の介護が必要になったら孫も手伝ったりしてその敷地内でやりくりしていたケースが多いようです。
 それが200m2程度の狭い土地じゃあこうしたスタイルも組めません。
 つまりこの税制が核家族化推進を前提にするものであり、その核家族化がやがて一人暮らしの高齢者激増となり、誰が高齢者の世話をするのか?となると「それなら介護施設に入れば良い」となるのに、その介護施設に入るには庶民の年金や所得には無理な費用の高さや、或いは特養のように費用が安くても様々なハードルが有って簡単には入れないケースが多く、それで老後の不安を多くの庶民が多数を占めるようになり、更に日本の産業空洞化も有って実質賃金低下もありますが、ならば結婚は諦めようとか、結婚しても子供は授からないか最低限に留めようとするわけで、それで少子高齢化と人口減少が続く、と言うメカニズムは否定できないと考えています。
 人口減少を止めるには、まず現状の税制優遇でたった200m2程度の狭い土地だけなのではなく、500~1000m2程度の広い土地に親子、孫の3世代が楽に住めるような税制に変更すべきかと考えていますがどうでしょう。


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