「平家の郷」常務 朽木敬之のブログ

宮崎創業1983年 
ハンバーグ専門店「平家の郷」
www.heikenosato.jp

味覚の自覚と魂込めた仕事。

2009-07-08 22:03:57 | Weblog
 今日は一日かけて幹部社員と書類作成。みんなで協力し、一日かければ出来るものだ。不要なものを排除し、必要なものを質を上げて使用する。そんなことができたんではないかと思う。みんな大変だっただろうがよく頑張りました。しかし、書類を作るのはスタートラインに立ったに過ぎない。これ以上、書類を増やさずにいかに活用し、いかに質を上げるか。こっからが、本戦。

 今日は「味覚の話」。「舌が肥えている」、「味覚が鋭い」などという言葉を耳にするたびに、不思議な感じがする。言われて嫌な感じはしないだろうし、素敵なことだと思うけど、「それって誰、目線なのかな~?」って。

 自分の中では、自分の味覚を自覚することが大事なんじゃないかなと思ってる。疑う必要もないと思うし、信じきる必要もない。ただ、「自分の味覚はこうだ」ということを持つことが大事。

 よくいるのは、この人は「美味い」というものは「美味いんだろうな」と思ってしまい、流されてしまう人がいると思うが、別にいいじゃないか。自分が「俺はこの料理に対してはこう思う」ってものを持ってれば。最終的には、「食は好きか嫌いか」だし、「自分は美味いと思う」ってものが大事なんだと思う。それを、雑誌に載ってたとか、テレビに出てたとか、友達が言うからって、そう思い込む必要はないし、不安になる必要もない。世の中には美味い料理がたくさんあって、その美味い料理を探そうとして、それに巡り会った時に、腹の底から「美味い!」って叫べる。それが大事なんじゃないかな。

 料理を出す側の話をすれば、自分の味覚を押し付けてはいけない。そのために味覚を自覚しなきゃいけない。

 だけど。だけどもだ。自分たちが創って、出す料理は「絶対に美味しい料理を出そう」って魂込めることが大事だし、「美味しくないものは作りたくないんだ」って思うことが絶対に大事。「いやぁ~、うちの料理マズいんだよなぁ」なんて引け目を感じながら仕事するくらいなら辞めちまえばいい。そんな仕事カッコ悪い。

 吉野家だろうがマックだろうが、魂込めて仕事してる人は、「これ美味いから食べて欲しいな!」と思って仕事してるはず。そこの想いに価格なんて関係ない。自分たちの商いの中で、美味いものを作り、適正な価格で提供する。そんな想いや姿勢を大事にしたいなと思う。

 商品管理部のKさんとステーキを良くしようという話をした。「あぁ、もっともっと美味いものを出せるように努力しよう」と思った。美味しいものを出そう。そして、フィーリングを使いながら、いろんなものを食べて、自分の味覚を自覚しようと思う。

HIP HOPから学ぶ国語の世界。

2009-07-08 01:30:26 | Weblog
 ヒップホップミュージック(ラップ)というと若年層の文化のように思ってる方々もたくさんいると思う。少し聞くとブンズカ、ブンズカとウルサく聞こえてしまうこともあるでしょう。俺も最初は抵抗あった。

 そんなヒップホップが日本に根付いてまだそんなに年月は流れていない。10数年だろうか。自分もそこまで詳しくは知らないが、日本国内では非常にラップの質が上がってきたように思う。ラップの面白さでもある「韻を踏む」という一つのスキル。これは、非常に素晴しいものである。全くもって簡単なことではない。

 まず、言葉を知らなければならない。どれだけたくさんのボキャブラリーが頭の中に入っているか。B系のヒップホップな格好をした人を見て、「彼らは頭が悪そうだ」と思ったら大間違い。勉強はできなかったかもしれないが、その辺の人たちに比べれば、もの凄い数の、また難解な言葉を知っている。

 そして、リズムに合わせて韻を踏むということ。ただ、言葉を知っているのではない。知ってる言葉を並べるのではなく、文脈やストーリーに合った言葉をピックアップし、それを噛まず、リズム合わせて表現する。普通に文章を読むだけでも噛んでしまいそうなことを、スムーズにかつ即興でメッセージ発信する。

 日本には馴染まない文化かもしれないが、10年近く前から「MCバトル」の大会も開かれるようになってきた。音楽に合わせて相手のことをDISり(Disrespect:侮辱する)、観衆を熱狂させた方が勝ち。16小節か24小節のDJのリズムに合わせ、即興で相手を罵り合う。(EMINEMの映画のような光景)このバトル、ここ数年で非常に高度なものになってきた。プレイヤーはもちろんだが、観衆も言葉の意味を把握した上で、韻を踏んでるかを聞き分けねばならない。非常に集中力のいるバトル文化。(UMB等の大会は規模も大きい)HIP HOPはまだまだ深い。

 素晴しいものはたくさんある。見かけに惑わされることなく、何を学ぶか。自分の友人のMCの曲を聴いてたら「プロパガンダ」という言葉が出てきた。おいおい、大学の教科書に出てきそうな言葉である。別にこんな言葉を知らなくても生きていける。知識にしても、ボキャブラリーにしても、全てを知る必要はないと思う。しかし、そんな言葉が入るようなボキャブラリーの宝庫「ラップ」から学ぶことも多々あるんだと思う。

 HIP HOPの格好した人が国語の先生をやってても、それはそれで非常にオモシロいとも思う。彼らは本も読んでいるし、喋れるし、文章構成もうまい。ただ、見た目はイカツいけどね。