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ヤツデの実 

2011年03月11日 | 日記
3月11日(金)

 校舎の日陰でヤツデの木を見つけました。

 これがヤツデの木です。
 ヤツデはウコギ科の常緑低木です。つまり、1年中緑の葉をつけている少し背たけの低い木という意味です。
 特徴は、写真のように20㎝以上もあるとても大きな葉をつけます。つやがあって「手」のような形をしています。ただ、八つの指があるかと思って数えてみると7本か9本でした。
 
 関東よりも西で、特に海岸線付近の森林やその周辺に生えているそうです。つまり、ヒマワリのように日なたでないと育たない植物ではなく、日陰でも育つようです。実際、庭でも日当たりの悪い所によく植えられています。

 この植物の変わったところは、ツバキなどと同じで「冬に花が咲く」ところです。
「冬に花が?」と思いますよね。それが、とても利口な生き方だったのです。なぜかというと、一般的には冬は「虫が活動しない」と思われていますが、寒い冬でも「温かい日」がたまにあります。そういうときには、ハエやハナアブ等の虫たちは活動して冬の時期に咲いている花を探すのです。ハエにとっては、ヤツデの木はエサのない冬なのにヤツデは花が咲いているので「ありがたい存在」なのです。
 
 ヤツデの花は、小さくて目立ちませんし昆虫がたくさんよってくるような花ではありません。春から秋にかけてはいろんな植物が花をつけるので、ヤツデの花は昆虫になかなか選んでもらえません。冬は昆虫も少ないのですが、咲いている花が少ないのでやつでの花にハエなどがやってきてくれる可能性が高くなるのです。そうして受粉し、種子を作ることが出来ます。

 ハエやアブも冬の日だまりで少ないえさを食べることができます。

 まさに「どちらも得をする」のです。

 ヤツデの花と虫の関係、覚えておいて損はしませんよ。
 




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