2月24日(木)
今日は、久しぶりに内田先生の友人である「町のクワガタ屋さん大心堂」に行ってきました。
大心堂さんの三井さんは、昨年の文化祭で水生昆虫を快く貸して下さった方です。
私たちも、岐阜県板取川にて渓流にすむゲンゴロウを捕獲して学校で展示しようと思っていたのですが、
名古屋の暑さですぐに死んでしまったのです。
それを聞いた三井さんが、文化祭のために水生昆虫を貸してくれました。
「水生昆虫」とは、その名の通り「水の中に生きている昆虫」です。
昔は、近所の田んぼなど、どこにでもいた「水辺の虫」なのです。しかし、最近は開発や環境の変化で少なくなっています。
私たち理科部は、いろんな人たちにいろんな生き物がいることを伝えることが、将来の自然や動物を守ることにつながっていくと考えて活動しているのです。
では、文化祭で紹介した「水生昆虫」たちを紹介します。
これはタイコウチです。「前あし」を上げた様子が「タイコをたたいている人」に似ているということで名前がついたそうです。
エサのメダカを食べているところです。
タイコウチは、メダカの体に口(ふんといいます)を刺して「吸血鬼」のように体液をすってしまいます。
残酷のように思えますが、これも生きていくためには必要なのです。
また、他の動物を食べる昆虫がいるということは、まわりにたくさんのメダカや小魚や昆虫などがたくさんいて、自然が豊かであるといえます。
これが「ミズカマキリ」です。
水の中にいる「カマキリ」のような生き物という意味です。
タイコウチと同じように体液をすいます。つまり、カメムシの仲間です。
はっきりわかりますね。
「マツモムシ」です。水面に落ちてきた生き物をとらえるために、このようにいつも「裏返し」で泳いでいます。
だから、いつもお腹を上に向けているのです。
無理やり裏から写真を撮ってみました。背中はなかなか見られません。
ところで、このマツモムシ、刺されるととても痛いのです。
「コオイムシ」です。「子ども」=「卵」を背中に「背負う」からコ(子)オ(負う)イムシと名前がついたそうです。
本当に背中に卵をたくさんのせます。
これもコオイムシです。オスとメスの区別がなかなかつきません。
産卵期になると、交尾していないメスも卵を水中に出してしまうらしく、それで区別しているそうです。
これは、「オオコオイムシ」です。
画像では確認できませんが、「コオイムシ」よりも一回り大きな昆虫です。
この2匹も「オオコオイムシ」です。
これは、ゲンゴロウのオスです。ゲンゴロウは正式名称を「ナミゲンゴロウ」といい、日本最大のゲンゴロウです。オスの前あしには、メスと交尾するときにメスが逃げないように大きな爪のような形をしています。オスメスはこうやって区別します。
これはメスのゲンゴロウです。前あし(第1肢)が普通のあしになっています。
これもメスです。
これは「タガメ」のメスです。メスはオスよりも2回りほど大きいのですぐにわかります。
正確には「交尾器」で確認しますが、引き出すと死んでしまいます。
これがオスです。
これは、「クロゲンゴロウ」です。ゲンゴロウに比べるとずいぶん小さいのですが、ゲンゴロウの仲間としては、とても大きな仲間になります。
オスです。ゲンゴロウのオスの「前あし」の形はほぼ共通です。
メスです。「前あし」がちょろっと見えていますね。
「シマゲンゴロウ」です。翅の模様が「しましま」だから名前がつきました。
小さいので、写真ではオスメスの判断が難しいです。
「メススジゲンゴロウ」です。メスの翅にだけ、このような「すじ」がつくので、名前がつきました。
こちらが「オス」です。形はそっくりでも、「すじ」がありません。
「マルガタゲンゴロウ」です。
名前の通り、丸くてかわいらしい形です。
「チビゲンゴロウ」です。
その名の通り、すごく小さいです。しかし、これでも肉眼ではオスメスの違いが分かります。
「ゲンゴロウ」の世界は、もっと小さいゲンゴロウがたくさんいます。
よかったら文化祭で今年も展示しますので見に来て下さい。