DUMMY FAKE ROLLERS

邦楽オススメ若手バンドから、洋楽のガールズロックやHR/HMまで、音楽やアーティストを色んな切り口からレビューします。

[MICROCOSM / FLOW] ライブ感はないが、壮大なスケールのチャレンジ作

2010年08月20日 | 音楽レビュー
「おぉー、FLOWの新境地だ」

今作を最初に聴いたときの感想です。
打ち込みや、様々な装飾/効果音をふんだんに使い、壮大な音世界をどこまで作りこめるかに挑戦した作品なのかなと思いました。

いろいろと彼らのインタビューなどを読んでいると、小宇宙をテーマに制作したとのこと。なるほど、確かにこのサウンドスケープは宇宙的。
先発シングル「CALLING」「Sign」はもちろん良いですが、実際に小宇宙に入っていく入り口となる「UNION」が独特の余韻を持っていて個人的には好きです。

MICROCOSM
FLOW
KRE

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ただ、lepps的には、ちょっとお腹いっぱいだったかな。アルバム曲のクオリティも高く、悪くないんですけどね。
効果音などでにぎやかにするのは嫌いではないですが、ある程度ライブ感というか、ヒューマンな部分を感じていたいので、今作のような機械的/サイバー的な作風は、私とっては、オーバープロデュースな感じがしました。

ところで、FLOWもデビューして8年。早いものですね。彼らがデビューした時期は、ちょうど青春パンクブーム真っ只中でした。
175R、ガガガSP、GOING STEADY、太陽族、STANCE PUNKS、THE STAND UP、HUNGRY DAYS、ザ・マスミサイル、THE イナズマ戦隊などなどがいましたが、ここまで幅を広げて、ポピュラリティを獲得したのは、FLOWだけじゃないでしょうか。(175RもFLOWほどのポピュラリティは獲得できていないでしょう)

まさか、あの「贈る言葉」のパンクバージョンをやっていたバンドがここまで来るとは思いませんでした。ただ、当時から「僕に捧げるバラード」のようなポップスとしてのセンスが光っていたのは、他の勢い一本のバンドとは一線を画していたと思います。

今後の彼らには、このまま大人の男の色気を感じるロックを追求していって欲しいなと思います。

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