
この本を読了しました。
言葉の分からない極北の地に単身飛び込んで、壮大な自然の移り変わりと、生きることに必死な野生動物たちの姿、そしてそこに暮らす人たちとの心の交流を描いた感動の書。
著者星野道夫と原住民と言われる人たちとの交流を読むと、多くのことを考えさせられます。
極北の地で暮らす原住民と言うと、現代文明に乗り遅れた可哀そうな人たちだと、私たちは上から目線で見てしまいますが、星野道夫の本を読むと、彼らのほうが豊かで幸せな生き方をしているように思えてきます。

星野道夫の本や写真を少し見た程度です。それでも彼が残したものの大きさが分かります。

星野道夫は1996年カムチャッカ半島で取材中ヒグマに襲われて急逝しました。44歳でした。タカ長の長女より10年も短い人生でした。
惜しい人を亡くした、とよく言いますが、星野道夫の場合はその極み。
星野道夫が長女と同じ54歳まで生きていたら、どれほど多くのものを残してくれたか。そう考えると残念でなりません。