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MARUMUSHI

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『孫文の義士団』。

2011-04-26 20:48:20 | 映画日記
『孫文の義士団』を観てきた。

場所は香港。
時代は清王朝の終わり頃。もう少し正確に言うと辛亥革命が達せられる直前の時代。

孫文が来航する。
そして、清国全土から集まってきた革命団体のリーダーたちとその時期や方法などを話し合う。
会談時間は一時間。
たかが一時間だが、その一時間が歴史の重要なポイントになる。
そのキーマンが、孫文だ。
その孫文の命を狙って、新王朝からの暗殺団が襲い掛かることは必至。
革命を信じて、その先にある民主国家である自国の姿を信じて、若者たちが義士団となる。

この作品がどういうエンディングを迎えるのかは歴史が物語っている。
会談は成功。孫文は無事、再び清国を後にし、のち各地で武装蜂起が始まる。
1911~1912年。辛亥革命が達成され、新王朝は崩壊することになった。

孫文は中華民国時代には「国父」と、今では「近代革命先行者(近代革命の先人)」と呼ばれているそうだ。
つまり、王朝制を崩し、正しき道に国を導いたヒーローなんだろう。

日本でも歴史上のヒーロー的な位置づけになっている人物は沢山いる。なかでも、明治維新で維新派の人物は皆そうだ。
きっと、どの国でもそういう位置づけの人物はいるんだとおもう。

でも、歴史に名を残した彼らは、ひょっとしたら急峻に変化する時代の波に巧く立ち回れただけなのかもしれない。
その時代の中で、汚れ、傷つき、倒れていった歴史の上で、そして、後世の人々の記憶の中で、無名の人々が数多いるんだろう。
あくまで片鱗としてだし、創作もたんまりやろうけれど、そういう彼らの姿を見せてくれる映画やと思う。


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