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MARUMUSHI

映画とかTwitterとかとか。

『かぐや姫の物語』。

2013-11-26 21:30:03 | 映画日記
『かぐや姫の物語』を観て来た。
まるで乳呑児を抱くかのように、丁寧に、優しさをこめて作られた作品だというのが伝わってくる。

日本最古の物語といわれる竹取物語。
でも、その深部に触れることはあまり無い。
彼女はなぜ月からやって来たのか?
なぜ普通ではありえない速さで成長したのか?
そして、なぜ月に帰る必要があったのか?

空の上では決して出会わない2つの星。
月の象徴たるかぐや姫と、太陽の象徴たる天照大神の子孫とが出会ってしまったことが、彼女を月に帰すことになってしまったというのは、なんとも数奇な話だ。

もし、彼女が自分の所以を知っていたとしたら。
もし、彼女が絶世の美女でなかったとしたら。
彼女は月に帰らず、この世界でずっと生きる事が出来ただろうか?

いや。
きっとそれでも、彼女は月に帰ることになっただろう。
世界は愛憎塗れ、清濁を併せ持つ。
いつかは彼女が「もうこんな世界は嫌だ!」と思う時が来るのだ。
そして、そう思うと同時に、その世界を愛おしく思うのだ。
鳥、虫、けもの、草木、そして人。
それらに全て心があり、めぐりめぐる命がある。
そのことを貴いと感じ、彼女はきっと、涙を流すのだ。


2013年11月25日のつぶやき

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