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某SIerの"元"研究者 兼 情報Security技術者"F.Koryu"の日常の雑記置き場

Windows Vistaで変わる、デジカメを取り巻く環境

2006-08-15 16:34:37 | 写真
【インタビュー】Vistaで色管理はどう変わる? - ITPro
まっちゃだいふくさんの処経由

実はWindows Vistaになると、デジカメを取り巻く環境もガラリと変わってしまったりします。その1つが今回のネタ元にも書かれている「色管理」。

従来のWindows系OSでは「ICCプロファイルを利用した方法」が採用されていたんですが、実はこの方法だと……

ディスプレイ・カラープリンタ間で色空間の同期を取るのが非常に困難

……という難点を抱えていました。
具体的に言ってしまうと、「画面で見る色とプリントアウトした時の色が違う」という現象に悩まされるという事です。
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「sRGBに合わせれば」という方もおられるかと思いますが、実際試すと分かりますが、色空間を「sRGB」に合わせていても、微妙に色が違ったりします。

また「sRGB」では緑系統の色の再現性が悪い(深みのある緑を表現するのが困難)事からプロの現場では「AdobeRGB」を用いるケースが多いのですが、今度は「コンシューマ向けのAdobeRGBに対応したディスプレイが殆ど無い(ナナオ等の一部メーカーで出ていますが、非常に高価)」という難点にぶち当たります。

ICCプロファイル環境下で色空間を合わせるには「Adobe Ganma(※1)等を利用して大体のレベルで合わせる」か、もしくは「非常に高価な色空間測定用機器&ソフトを利用する(※2)」かのいずれかしか無かったんです。

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VistaにはICCプロファイルに変わり「Windows Color System(WCS)」が採用され、WCS対応の機器なら、特別な調整をしなくても、ディスプレイ・プリンタ間の色空間を合わせる事が容易になるというのが売り文句の1つだったりします。

とは言え、Vistaに乗り換えたら直ぐに色空間が合うという訳じゃなく、当然周辺機器もWCS対応の機器へ乗り換える必要がある点に注意が必要です。

あと、Vista環境でデジカメに関する変更と言えば「Windows Media Photo(WMP)の採用」により、RAWデータから保存用に生成するデータの種類に迷いが無くなる(※3)って事でしょうかね。
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(※1)Adobe Photoshop等に標準添付されています(Photoshop Elementsにも添付されています)。「目視レベルで合わせるので誤差が大きい」「プリンタには非対応」という難点はありますが、手軽に色空間の調整を行うには便利なソフトです。
(※2)最近では個人向け・ディスプレイ用なら2万弱からでも買えるようになりましたが、それでもカメラが趣味という人でなければ非常に高価です。しかも普段常用するようなモノじゃないので、益々割高感が高まるのでは? 更にプリンタ用の場合はコンシューマ向けは殆ど無く、プロ用のモノを使うか、プリンタメーカーから配布されているICCプロファイルを利用するか(古い機種だとまず無いです)のいずれかになります。
(※3)綺麗さを重視するならTIFFですが、カラープロファイルの問題とサイズのデカさがネックになり、サイズ重視でJPEGにした場合は、非可逆性フォーマットの特性から一部画素情報が失われてしまうという難点を抱えていました。またRAWデータは機種依存なので長期保存には向かないので論外だったりします。(それとPNGの場合は色再現性が悪いので、これも長期保存用には向かないフォーマットだったりします。)


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