Garbage Script on Goo BLOG

某SIerの"元"研究者 兼 情報Security技術者"F.Koryu"の日常の雑記置き場

読むべき記事>Winny裁判 控訴審判決に対する識者コメント

2009-11-30 16:24:21 | セキュリティ(技術者向け)
賢人たちのリレーコラム セキュリティ「言いたい放題」:Winny判決を考える - PC Online
うん、これは読むべき記事だと思う。
しかし、ここで少し考えてみたい。そもそもこのWinnyというソフトは包丁に相当するものなのだろうか。

 どちらかというと、筆者はもっぱら殺傷の為だけに使われる手榴弾のようなものの気がしてならない。
(「賢人たちのリレーコラム セキュリティ『言いたい放題』:Winny判決を考える(PC Online)」より引用)
手榴弾かぁ……その発想は確かに無かった。色々な処で「包丁での例え話」を目にし、その都度「何か違うんだよなぁ……」という違和感を感じていたのだが、手榴弾なら納得がいく(笑)。
技術開発に萎縮を及ぼす意見に対して、反論を怖れずに私見を述べれば、「このような判決一つで萎縮してしまう技術者には、技術開発をやって欲しくない」というのが社会科学者の本音である。いや、ITの知識のある法律学者の本音と言えば良いのかもしれない。

 確かに技術者からしてみれば、「技術のことを全く理解できない法律家なんて困ったものだ」という意識があるのだろう。しかし、これは法律家からしても同じであって「法律の知識を全く持ってない、あるいは法律を無視する技術者は困ったものだ」となるのである。文系/理系などといった壁を取り払った双方への乗り入れの意欲が大事であり、今後は法律家にしろ技術者にしろ、それが求められるべきである。
(「賢人たちのリレーコラム セキュリティ『言いたい放題』:Winny判決を考える(PC Online)」より引用)
この意見に対しては、自分も同意する。(一応高等教育機関で学んではいるが)かじった程度の身とは言え、両方の領域を知る者からすれば、別に深く潜る必要は無いけれど、さわり(概論)レベルを知るだけでも全然変わる筈なんだけれどなぁ……。

(参考情報)
香母酢とライムの違いから日本の異端ぶりを読み解く - 高木浩光@自宅の日記
WinnyではなくGnutella系のクライアントである海外産である「LimeWire」と国産である「Cabos」の違いについて、スナップショット付きで説明されている。
仮にLimeWireが裁判の主題として取り上げられたならば、ここまで(しつこい程に)警告しているならば説明責任は果たしていると思われるだろうが、Cabosの場合は多分そうは思われないだろうと思われる。
(サイトやReadmeに書いてあると言っても、見ない人は見ない。起動後の画面ならば必ず一度は目にするし、仮に使った側が読んでいないと言っても「それは読んでいない貴方が悪い」の一言で片付けられるし。)

(matcha445-10)お疲れ様でした>まっちゃ445勉強会

2009-11-30 14:35:50 | セキュリティ(技術者向け)
遅くなりましたが、お疲れ様でした。

サマリと言うか、メモレベルの内容はコチラを見て頂くとして、ここでは雑感などを書いていきます。
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【1.各社のVMMについて】
概ね必要な機能や、VMM周辺のツールなどは揃ってきたかなぁ……という感じでしょうか。正直、余程マイナーなモノやら素性の分からないモノを除けば「用途に適するものならばどれでも良いのでは?」という感じがします。

【2.ならば、どれを選ぶのが良いのか?】
IIJさんのセッションにて「IIJ GIO」のサービスを立ち上げるに当たり「ベンダフリー(特定のベンダや製品に捕らわれない)」という事をおっしゃられていましたし、まっちゃさんの「ぶっちゃけトーク」でもチラリとおっしゃられていましたが、「特定のベンダにロックインされてしまう事はどうなのか?」という感じではありました。

が、実はその後の飲み会(懇親会)でも、近くの人達と色々話をしたんですが、「ロックインされる事が決して悪い事だけではない」という話に落ち着いたんですね。

どういう事かと言うと、例えば最近流行りの「デスクトップ仮想化」で、画面が出てこないケースが発生したと仮定しましょう(ベンダはバラバラとします)。
で、何処に原因があるのかをシステム管理者が切り分けをする(その上でベンダに問い合わせをかける訳ですが)んですが、このようなケースの場合、VMMが動作しているサーバ側が悪いのか、データ転送の部分が悪いのか、それとも端末が悪いのか……どれも原因となりそうなので切り分けが難しいですよね。
ならば各ベンダに問い合わせる訳ですが、多分返ってくるのは「ウチ(の製品)に関係する処なら対応しますが、それって本当にウチ(の製品)に関係しています?」という感じかと。

結局の処……
  • 仮想化環境を管理する側の力量(スキルレベル)
  • 現在の環境の状態(OSは何を主に使っているのか?、など)
  • リソースの有無(人・モノ・金)
  • 万が一の時の許容できるレベル(どの位までなら停止してもOKか?、など)
    ……の状態によっては、特定のベンダにロックインされた方がお互いに幸せになれる場合もあるよね、という話に落ち着いた訳です、ハイ。
    (特に「既存の環境」を仮想化する場合、どのOSを使っているかによってVMMの選択を誤ると、思ったよりパフォーマンスが出ないとか、トラブルが多発するとかなどの悲しい出来事に見舞われるかと。例えばWindows系OSが中心なら、やはりMicrosoft Hyper-Vにした方が良いでしょうし、Linux系中心ならXen系(今回ならXenServerやORACLE VMなど)の方が良いでしょうし、混在しているなら実績があるVMWare系に一日の長があるかと。)
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    (オマケ : 懇親会で一番盛り上がった話題)
    前半はかなりマジメな話題で盛り上がったんですが……でも一番盛り上がったのは……

    「マウスのボタンはどうやって押しているの?(2本指 or 3本指 or etc)」

    ……というアレゲな話題だったり(笑)。
    ちなみに私は2本指派(左ボタンとホイール操作は人差し指、右ボタンは中指)です。他には3本指派(左ボタンが人差し指、ホイール操作が中指、右ボタンが薬指)という人や、「私トラックボール派です」とかいう人がいたり、(局所的ですが)かなり盛り上がっていました。

    ……が、まっちゃさんから「あなたたち、手つきがやらしい」と言われてしまいましたとさ。orz