鶴岡法斎のブログ

それでも生きてます

昨年度最高のテンパリ原稿

2005-01-02 09:47:08 | 原稿再録
※バチェラー掲載。昨年の秋ごろ。
とにかく時間がなくて他社の担当は交通事故だわで訳がわかんなくなって書いた。
ひたすら行数を稼ぐことだけ「しか」考えずに即座に入稿。しかし自分では妙にこのテンションが気に入っている。

 他社の担当が観光バスに轢かれた。そのためにいま進行中の仕事は大パニック。
 非常に間の抜けた事件である。大怪我はしなくて良かったもののメールで「交通事故にあいました」とタイトルから軽快に飛ばしてくれちゃったりしてくれるとこっちとしてはどうすることもできない。最初は新手のスパムメールかと思った。あ、そういえば前号で紹介したメールはどうなったんだ? 相変わらず破滅してないなあ、自分。そもそもスタート地点が破滅だからなあ。堕ちてもスタート地点に戻るだけだし。
 いやそんなことはどうでもいい。そもそもそういう間抜け事件はヘルペスさんの担当だと思ったんだけどなあ。当の本人からは、
「あんたの周りにはそういう不幸な事件が多いねえ」だって。
 あんたにいわれたくないわ、と思った。
 それにしても、だ。分りやすい「不幸」ではなくこういう間抜け属性の事件は本当に多い。どうしたものだろう。自分の周囲はみんな間抜けか。俺の肉体からはみんなを間抜けにしてしまう放射性物質でも出ているのか、と考えさせられてしまう。
 そんなことはどうでもいいとして、いまこの事件により一大事となっている自分の仕事について考えよう。まずプレステに電源を入れるのだ。ええと、メモリーカードはこれだな。それにしてもどうしてジャブローで勝てないかなあ。グフは使わない方向で行ってみるか…。あれ? 何でガンダムのゲームやっているんだよ、自分は。
 違う、違う。仕事だよ、仕事。とりあえずバチェラーのコラムくらい終わらせろって。
「違う違う」で思い出したが最近考えたネタとして反復の言葉はすべてパンダの赤ちゃんの名前候補だと言い張ること。たとえば会話で「グングン」という言葉が出たとする。そうしたら、
「パンダの赤ちゃんの名前は『グングン』がいいと思います」と。まったく意味がない。そして恐ろしいことにかなりの打率で受けない。やはりパンダが動物アイドルだった時代は過ぎたか。いまはコアラだな! 多分二重三重に間違えているんだろうな、自分…。
 そんなことはどうでもいいとして(この短い文章のなかにこの表現が出てくるのがこれで三回目。書き手の精神状態などいろいろお察ししてください)、まず大事なのは自分はこの文章を書いているのはいい。それはいい。締め切り間近なんだから書くべきだ。しかし問題なのは「何を書くか」を全く決めないで書いていることだ。実質自動書記に近い。思いついたままただ、キーを叩いて文字にしているだけの行為。これでドラッグが入っていないんだから我ながら呆れる。酒も飲んでないよ。テンションとしては明け方に話す内容がないのにひたすら話しているといったような状態だろうか。
 そんなことはどうでもいいとして、今回紹介した非常階段をはじめ、いくつかのノイズアーティストの作品を昼間かけっぱなしにして仕事をしているのだがそうすると家の猫が異常に暴れるのだがどうしたものだろうか。悪いのは俺か?
 あとあれです。自分の作品(主にマンガ原作)ではとにかく悪夢であるとか幻覚であるとかのシーンが多いのですが、それが伝わる人と伝わらない人がいるのにはちょい驚き。みんな悪夢や幻覚とは深く関わっているのだと思った。特に出版であるとか表現であるとかに関わっている人ならばね。
 以前、あるジャンキーの人からいわれたことを思い出す。
「鶴岡君はどうやら異常に脳内麻薬の分泌量が多いみたいだから迂闊に薬とかやったらダメだよ。帰ってこられなくなるから」
 そういうもんかなあ。最近は30代になったことだしLSDで神秘体験でもするべきかな、と思っているのだが。それ、思いっきり違法。

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2 コメント

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グングン (新田五郎)
2005-01-02 13:04:37
「パンダの赤ちゃんの名前は『グングン』がいいと思います」が素晴らしいです。文章全体のせっぱ詰まった感も伝わってきました。アドリブ感があるというか。

以前、夢枕獏がビッグコミックかなんかの連載小説を、中国からFAXしたら原稿は日本に届かず、さらに原本も紛失してしまい、仕方なく「原稿を落としました」という内容の原稿を同じ量だけ書いた、というのを思い出してしまいました。



あ、今年もよろしくお願いします。
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Unknown (鶴岡法斎)
2005-01-02 16:50:15
>新田さん

まあアドリブ感「だけ」ともいえますが。

こういう原稿はたまに書くからいいんです。四六時中だったら仕事なくなります。

いや「たまに」でもダメか?
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