昨日、ドコモの新機種・新サービス発表があったことで
ようやく主力3社の発表が出揃ったことになりますが、
冷静に見てちょっと気になることが。
・・・それは「高速ネットワークの戦略」について。
今まで、携帯電話の通信方式というのは、
アナログ(第1世代)→デジタル(PDC方式・第2世代)
→デジタル(CDMA方式・第3世代)と変遷してきましたが、
各社の通信方式が(一応)乱立してはいませんでした。
確かに、現状はドコモ・ソフトバンク(W-CDMA方式)と
au(CDMA2000方式)ということで分かれているものの、
3つ以上になっているワケではなかったんですよね。
なのに、今回新機種に採用した「高速通信の技術」は
各社ちょっとずつ違う方式になっているんです。
(今のところは、という条件つきですが・・・)
まず、ドコモについてはCMでも大々的に宣伝している
「Xi(クロッシィ)」という、現在のところ
世界標準になる予定の通信方式を採用しています。
次に、auについてはKDDIが筆頭株主となっている会社、
UQコミュニケーションズの「WiMAX」を採用しています。
これは海外でも複数の業者が採用している方式です。
最後に、ソフトバンクについては旧来使用していた電波設備
(東京デジタルホンやJ-PHONE時代の1.5GHz周波数帯)を
大幅にリニューアルした「ULTRA SPEED」を採用しています。
この通信方式は第3世代携帯電話の高速版という感じです。
しかし、ソフトバンクはこの他にもう一つ、子会社化した
ウィルコムが持っていた技術である「AXGP(高度化XGP)」を
抱えているので、こちらも近々サービスが開始されます。
・・・そのAXGPのサービス開始案内が最初の写真。
(サービス提供業者は「Wireless City Planning」となります)
まぁ、技術的な細かいことをいろいろと言わなければ
各社のどの通信方式も似ているような感じ・・・なのですが、
完全に同じワケではないので混在(乱立)という状態です。
今後、どんどんと高速通信が中心になってくると、
こうした「通信方式の違い」が足かせになってくる可能性があります。
MNPなら電話機も他社のモノに変わるので問題はありませんが、
他社の契約のままSIMロックを解除して使おうとしても
通信方式が違っていると「そもそも使えない」になってしまうワケです。
もちろん、そうした技術的な部分は今後統一化に向かうでしょうが
しばらくの間はユーザーに不便を強いることになりかねません・・・(^^ゞ
新しい技術を歓迎するか、共通化を歓迎するか、難しいところです。