哲学者か道化師 -A philosopher / A clown-

映画、小説、芸術、その他いろいろ

今週の『バンブーブレード』

2007-12-11 | アニメ
『バンブーブレード』第11話「アニメーションとドリーム」
 ちょwwwwww谷口監督wwwwwww自重www

 今回は話の内容が云々というよりも(面白かったが)、唐突に出てきた谷口悟朗監督がツボだった。無駄に熱いし。谷口監督と言えば、『無限のリヴァイアス』『スクライド』『プラネテス』『ガンソード』『コードギアス』を監督した、名監督である。サンライズ制作でもない『バンブー』になんで出てきたかとちょっと考えたが、『ガンソード』でも脚本をやっていた倉田氏との縁かと気づいた。谷口作品は基本的に一人の脚本家が通して全話やるので、付き合いは多かっただろうし。まあ、そんなことより『コードギアス』の続編の制作は快調でしょうか?

 なかなか話に絡まず、じらされる五人目だけど、普通にコマーシャルとかに出ているので、特にインパクトがあるわけでもなく、さっさと出してくれという気はしないでもない。

 ところで、みやみやもさすがに下ネタでは段くんにつっこむんですね。

 このアニメにしては、珍しくエロが強調されたカットもあったし、奇妙な回だったなと素直に思う。

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庄司卓『サーバンツログ 英雄は泣かない』

2007-12-11 | ライトノベル
サーバンツログ 英雄は泣かない (ソノラマノベルス)
庄司 卓,久織 ちまき
朝日新聞社

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 大佐殿は………×美少女 ○キモオタ

 今月はなんと三冊も小説を上梓される庄司先生の新刊。一巻読み切り。いつもながらちょっとひっかかる文体であるけれど、その文体が固まってきて、庄司節とでも呼べそうなちょっと独特の雰囲気を作っているような気がする。

 『英雄は泣かない』は、庄司氏自身は厳密には違うと言っているけれど、まあスペースオペラな感じの星間戦争ものである。『銀河英雄伝説』や『星界』シリーズなんかを思い浮かべるとイメージが湧きやすいと思う。あるいは、イラストの久織ちまき氏のイラストを思えば『野望円舞曲』なんかを思い出すのだけど、あれは打ち切りだったんだよなあ。面白かったのに。

 話としては、ある有名ではあるがマスコミに顔をさらしていない英雄的な指揮官のもとに、士官学校を出たばかりの若者が見習い兼秘書くらいの立場のアドミラルズサーバントとして配属される。しかし、当の大佐殿はなんとキモオタ。そのキモオタ大佐に配属された青年はそのもとで戦争を見ることになるのだが…。

 一巻読み切りということもあって、よくまとまっておりオチの付け方も巧い。庄司氏と言えば、スペースオペラもので、いかにもな感じのヒロインをたくさん出してラブコメをやる一方で、裏で結構どろどろとした政略や計略が動いているというタイプのラノベを良く書いていて、そのバランスが僕は好きなのだけど、今回はキャラ成分はやや薄めで、計略度が高め。まあ、それこそ『銀英伝』みたいな戦略が展開されるわけである。逆に言えば、作者が言う意味での「スペオペでなさ」を除けば、かなり直球なスペオペなのである。そういう意味では、『星界』シリーズって相変わらず刊行ペース遅いよね、と思っている人にはとりあえず勧めてみたい一品である。普通に面白いし。あと、大佐殿は明らかに『デスノート』の”L”の影響を受けて描いている感じ。思えば、『コードギアス』のルルーシュとか、『デスノ』の”キラ(月)”の影響を受けたキャラは結構出てきたけれど”L”の影響を受けたキャラってちょっと思いつかないなあ。ひょっとして(二番煎じとは言え)画期的? 思えばありそうでなかったキャラだけに、大佐殿の設定だけで、庄司氏に勝ちをあげたい。あとは、最近のアニメとかでは両陣営互いに殲滅戦、絶滅戦を仕掛けているという設定ばかりだけど、本作はちゃんと「捕虜交換」などの制度が置かれているのが良識的で、地味に好感。

 作者はよほど売れたりしない限りは続編は出さないと言っているけれど、ドーレムの設定とか、キャラの過去とか、読み切りの割には過剰に設定してあって、なかなか広げられそうな感じはする。残念ながら、こういうシリーズって今はやんないよねとは思うが。僕は好きなんだけどなあ。

 ところで、さっそく作者のブログで訂正が出ている。最初のページの「ドーラム」の意味は、「遺産」ではなく「贈り物」だそうな。あと普通に読んでいて2個所誤字脱字を発見片方はどこか忘れたけれど「むろん」か「もちろん」でなければならないところが「もろん」となっていたの。もう一つはP152の下段の後ろから5~4行目の「いじりながら」とならなければならないところが「いじりなら」になっている。こういうライトノベルの誤字脱字の多さには残念感が漂う。まあ、そんなに気にしないけどね。

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