哲学者か道化師 -A philosopher / A clown-

映画、小説、芸術、その他いろいろ

今週の『機動戦士ガンダム00』と『ef』

2007-12-10 | アニメ
『機動戦士ガンダム00』第10話「ガンダムろ獲作戦」
 誰もが予想した、ヴァーチェのパーツのパージ。ちょっと古い例で言うと、『バーチャロン』のライデンとか『0080』のチョバムアーマーとかですな。でも、中から出てきたのがノーベルガンダムもどきだとは誰も予想しなかったのでは。なんか、謎のケーブルみたいのが頭から生えているのを見て、髪だと気づいた時にはぽかーんとしてしまったよ。うーん、きもい。このガンダムナドレはソレスタルビーイングの目的の基幹になるガンダムらしく、たくさんの人が慌てていたけれど、特に戦略的に使えそうな装備などは見あたらず。外装から見えにくくて戦略的に重要性のありそうな装備と言えば、電子戦用の装備か? ソレスタルビーイングは孤立無援で世界にケンカを売っているわりには情報関係については各地に散らばらせたエージェントに頼り切りだったし、そのうちナドレが情報戦を担うのかもしれない。髪の毛状のデータケーブルを介して、軌道エレベーターのネットワークにクラッキングを仕掛けたりとか。ありそうでやだなあ。
 あと、アレルヤは二重人格で、アレルヤという気弱な人格とハレルヤという凶暴な人格が同居しているようで。今時、二重人格設定はギャグでしかはやんないぜ、おいおい。むしろ面白いのは、宇宙世紀のニュータイプを科学的に説明できそうな、脳の量子的器官という話。たまたま今読んでいる『英雄は泣かない』にロジャー・ペンローズという学者が、脳に量子的器官があり、それが人間の高度な創造性の源になっている、という話が載っていて、なるほどと思った。『ノエイン』といい『ゼーガペイン』といい、量子論の話は便利な設定として使われていて、どれがもっともらしいのかも分からない。
 しかし、ナドレは出現時から全く動かないまま敵が勝手に撤退しちゃったし、『00』はどうも戦闘の演出がイマイチだよなあ。

『ef』第10話「I'm here」
 今回は前編、漫画家さんたちの話。前回の、気持ちの確認→キス→セクロスのsneg展開に続き、今回もいきなりみやこが離れていってしまうsneg展開。どうも、盛り上がっている場面なんだけれど、メロドラマちっくで僕は乗ることができなかった残念。でもみやこと漫画家が電話しているシーンで延々と公衆電話とカウントダウンだけを写しているのは、動画をケチってると突っ込まれそうだけど、なかなかアリな演出ではないかと思った。たとえば、『D.C.Ⅱ』みたいに、修羅場のシーンを登場人物の動きを交えてヘタに描いちゃうと、逆に演出の間が持たなくなり、あれだけの長いセリフのやりとりを描けなくなり、心情を表出できなくなるのではないかと。だから、ああいうセリフと声優さんの演技にかけた演出というのは、連発されてはたまらないけれど、ここぞという場面ではアリだと思うのだ。まあ、音楽は臭かったけどね。

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