もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

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黒執事2 ルカアロ&悪魔でクリスマス予告

2011-12-23 04:12:16 | 腐女子の御伴
※この小説はアニメ黒執事Ⅱの設定を基に、二次創作として執筆しております。 一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。





死神派遣協会 ロンドン支部──────────



月末なので死神達も慌ただしく査定の報告書の提出や、査定で使用した費用の領収書をまとめたりデスクワークも忙しい。

死神達は眼鏡を装着(そうちゃく)し基本の服装は白のワイシャツ、黒のベスト、黒のネクタイ 黒の上下スーツ 黒の革靴。

全身黒づくめだっが死神と言えども、オシャレに気を遣(つか)う。

手には書類を持ちデスクの合間を行き交う死神達。



オフィスの中央に一際(ひときわ)大きなデスクが置かれており、革張りのデスクチェアーに座って居るのはロンドン支部の支部長のウィリアム・T・スピアーズ。

スピアーズは平素(へいそ)から感情を余りあらわにしないが、今日は尚更(なおさら)機嫌はよろしくない。だんまりをして居た。

そんなスピアーズと大きなデスクを挟み向き合うのは、金髪の青年のロナウド。 彼はへの字口にしスピアーズに詰め寄る。

「スピアーズ支部長!! 」

ロナウドが声を荒げて叫ぶとワサワサしたオフィス内は水を打(う)った様に静まり返り、死神達はオフィスの中央に居る二人に視線を向けた。


スピアーズがオフィス内に居る死神達を、気にする事なく落ち着いた声でロナウドに言う。

「ロナウド、これは、私の命令ではありません。上層部の命令。逆らう事は断じで赦(ゆる)されません。」

「さっきから、上層部、上層部て言うけどさ、スピアーズさん…… 何があったんですが、査定して狩る寸前で止めろなんて。」

「アロイス トランシー ルカ トランシーには、一切今後、近づかない様に。それだけの事ですよ。」

「それだって偽名じゃないですか!! ジム マッケン ルカ マッケンの二人は、あの日の夜に狩る予定だったなのに──────────生きながらえて居た。それを阻止(そし)したのは、誰か教えてください。たかが人間の子供相手に、死神派遣協会が黙って手を引くなんて。」

「偽名でありません。今は、その名前が本名です。」

「はぁ??なんすっか?!」

ロナウドは小馬鹿にした様に、笑いスピアーズに言う。

「上層部は、そう名前を記載する様にっと。全ては、我々、死神よりも強大で強力な権力を有する者が、その二人の子供を保護し独(ひと)りの悪魔を擁護(ようご)しただけの事です。害虫に肩入れするとは………」

「そんな害虫が、どうしてそんな偉いヤツを味方にしたか。どこの誰だっか。」

「ロナウド。名前だけは教えておきましょう。忘れ去られた神の異名(いみょう)を持つ神で、不可能を奇跡に。と言う花言葉の蒼薔薇(あおばら)を咲かす神の名はフレイア。」

「フレイア……??女性なんですか??」

「男神です。彼を知らないのならロナウド、勉強をしなさい。」

「はぁ~」

ロナウドは両手を開き天に向け広げ、お手上げのポーズを取る。

「この事は、今後口出しを一切しない事です。ロナウド、それ以上、私に逆らうなら有給休暇(ゆうきゅうきゅうか)を取り上げますよ??」

スピアーズは意地悪(いじわる)な笑みを、口元に浮かべた。

「ちょっとと~ それはないですょぉ!!ほんと勘弁(かんべん)してくだい。」

「なら、自分の業務に戻りなさい。」

渋々とロナウドは自分のデスクへ帰る。

スピアーズは咳(せき)ばらいをし、二人のやり取りを固唾(かたず)を飲み見て居たオフィス内の死神達を睨む。

「自分の業務をしなさい。さもなければ──────── 貴方(あなた)達の休みを狩りますよ??」

死神達はただでさえ、万年死神不足で連休や有給休暇(ゆうきゅうきゅうか)はなかなか取れない。


死神達はスピアーズの言葉に、ギョッとし仕事を始めた。





12月24日 24時 更新!! 黒執事Ⅱ ルカアロ&悪魔でクリスマス