※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。
その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。
*もぐ菜のあくまで遊びですから、本気にしちゃダメさ。本人は超無責任です!!*
黒執事Ⅱネタでアロイス 『その執事 予想』
「旦那様。」
「クロード、さっさとシエルの事を調べろ。」
クロードはアロイスの正面に立ち眼鏡(めがね)のブリッジを右手の人差し指でスイッと上げた。大広間のテーブルの椅子にアロイスは座りだらし無く右足の片膝を立て、左足を苛々(いらいら)としながら床に敷(し)かれた色鮮(あざ)やかに染められ刺繍(ししゅう)をされた絨毯(じゅうたん)を蹴(け)る。
クロードはアロイスに跪(ひざま)づく。
「Yes, your highness」
アロイスは不機嫌な表情を浮かべ顔を背けた。
クロードは立ち上がりアロイスに一礼をし、燕尾服を優雅に翻(ひるがえ)し客間から立ち去った。
こうも簡単にシエルと再会出来るなんて。
物心が付いた時には親に捨てられたのか売られたのかさえも不明で天涯(てんがい)孤独(こどく)。人身売買をされ幾度もなく売られ俺は自分自身の汚れた記憶を消したいのだろうか??だから、記憶は欠如(けつじょ)し曖昧(あいまい)だ。
人間は面白い生き物で無ければ無い物ねだりで、絶(た)えず貪欲(どんよく)に餓えて求める。
俺は自由と欠如(けつじょ)した記憶を取り戻したい。
その時に短い時間だったが、同じ年齢ぐらいのシエルと出会ったなのに──────────
シエルは黒ミサの生贄(いけにえ)として売られ、俺は売春宿に売られ無理に客を取らさせられ抵抗をすると注射器で薬物を無理矢理打たれ……… 閨(ねや)での行為(こうい)を忘れる程に強い薬物で閨(ねや)での行為(こうい)が終われば何も覚えてない。
朦朧(もうろう)した記憶と絶望の中で霞(かす)み遠退(とおの)く意識…‥ 耳元で誰かが囁(ささや)きかける。
黒い影が幻影の様に俺の目の前に浮かび上がり、口許(くちもと)を歪(ゆが)ませ嗤(わら)う。
悪食───────── と言うのでしょうか。
此処(ここ)で息絶(た)えられるなら、どんなに幸福(しあわせ)だろうか??意識は闇に沈む。
そしてある日の事。
仕立(した)ての良い愛らしい、洋服を着せられた。金持ちそうな男が今日の客。
横柄(おうへい)な態度の金持ちそうな男、品性を微塵(みじん)にも感じない。歳は老(お)いてる見えるがまだ若いらしい、見て居るだけで嫌悪(けんお)を感じさせる。髪は金髪で長髪だった。人を値踏(ねえぶ)みをする様に着飾(きかざ)った俺をニヤニヤと笑い見る。
最近は薬物を使用せずに客を取る事にも慣れてきて、この客は指名をしてまで俺を抱く。
品性のない男は貴族で身分は伯爵と言う。遠方からわざわざと来て幼児相手に良くまぁと思った。こいつは逆に利用出来ると思い嘲笑(あざわ)う。気を良くしたのか貴族の男は自分の事をペラペラと良く喋る。
行為を済ませ満足げに隣に眠って居る男を見て口許(くちもと)を歪ませた。ベッドから起き上がり窓辺へ─────────── 漆黒(しっこく)の闇に浮かぶ深紅(しんく)で染め上げられた、満月が煌々(こうこう)と照らし全裸で窓辺に佇(たたず)むと月明かりが汚れた心と躯を洗い流す。
闇夜を纏(まと)いし者が、俺に話しかけた。
身分がおありで良かった。
私に名を戴(いただ)けますか??
───────クロード フォースタス────────
記憶が欠如(けつじょ)した俺に就(つ)けられた名なのかもしくは自分の父親の名のかそれさえも、不明で唯一(ゆいつ)脳裏(のうり)に残っていた名前を闇夜を纏(まと)いし者に名付けた。
私を以後、クロードと御呼びください。
闇夜(やみよ)を纏(まと)いし者の正体は悪魔だった。
クロードも邪心(じゃしん)な人間達に悪魔召喚されたが他の悪魔に契約を一足先越され、その悪魔は新しい名を命名されセバスチャン ミカエリスと言う。
腹を空かし人間界を徘徊(はいかい)して居た悪魔に俺は声をかけられた。
お前は腹が減ってるんだろ?? 俺の命令を聞けば何でも喰わしてやる。
クロード、この村に居る人間どもの魂を一人残さず喰らい尽くせ!!
えぇ、遺(のこ)さず全て────────戴きましょう。
暇ならこれで、貴方(あなた)で充分潰せそうですね。
全ては貴方(あなた)の意思のままに。
悪魔との契約…… 何でも良かった。現実を覆(くつがえ)し自由を欲しかった──────────── 誰にも奪われる事のない自由を───────
手に入れられるのであれば……俺の魂なんて安いものだ。
では貴方(あなた)は今日から貴族となり、私は貴方(あなた)にお仕えする執事として以後、お仕えさせて戴きます。
それから俺はアロイスと名乗り成り済ましトランシー家の当主になり、莫大(ばくだい)な富と自由を得たが独(ひと)り心の闇と孤独を従(したが)えた。
もぐ菜のあくまで予想です。本気にしないでくださいね(^-^;) 笑って忘れてくださいませm(__)m